会社員でも貯蓄1000万円は叶う?達成する年代や割合からわかる会社員の貯蓄事情


2022年も残り4ヵ月と少し。「今年こそはお金を貯める!」と決意していた方は、順調に進んでいるでしょうか。

「貯蓄1000万円」というと、多くの方が目標とする金額です。

現実には、会社員として働いても手取りは40%以上引かれ、教育費や住宅ローンなど支払いながら老後資金も気になる…そんな方が多いのではないでしょうか。

一般的に、給与は年代とともに上がるものです。30〜40歳代はお子さんの教育費がかさばったり、育児を理由に女性が働き方をセーブしていたりするご家庭も多いでしょう。

このように、年代によって貯蓄事情は異なることが予想されます。

では、会社員を続ければ、平均的に何歳くらいで貯蓄1000万円を達成できるのでしょうか。総務省の資料を参考に検証していきましょう。

■二人以上世帯の「貯蓄・負債」は年代別でどう違う?

まずは総務省「家計調査(貯蓄・負債編)ー2021年ー平均結果」より、二人以上世帯の貯蓄と負債を見てみましょう。

出典:総務省「家計調査(貯蓄・負債編)ー2021年ー平均結果」V 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況

詳しくは上部のグラフをご覧ください。

平均では、40歳未満で「貯蓄726万円・負債1366万円」、40歳代で「貯蓄1134万円・負債1172万円」となっていることがわかります。

いずれの年代も、貯蓄より負債が大きくなっていますね。やはり、この年代では住宅ローンが家計へ与える影響が大きいことがわかります。

一方、50歳代では貯蓄が1846万円となり、692万円の負債を上回りました。さらに60歳代では、全年代で最も多い貯蓄2537万円という結果になりました。

年代を負うほどに貯蓄がアップするようです。

次では、勤労世帯に絞って確認していきましょう。

■会社員で「貯蓄1000万円」は何歳で達成するか

同調査より、年代別の貯蓄額を確認していきます。

■年代別の貯蓄平均・負債平均

平均:1454万円

  • 〜29歳:平均貯蓄額414万円/平均負債額814万円
  • 30〜39歳:平均貯蓄額772万円/平均負債額1464万円
  • 40〜49歳:平均貯蓄額1134万円/平均負債額1179万円
  • 50〜59歳:平均貯蓄額1775万円/平均負債額652万円
  • 60〜69歳:平均貯蓄額2207万円/平均負債額220万円
  • 70歳以上:平均貯蓄額1883万円/平均負債額77万円

平均貯蓄額の年代別の推移を見ると、こちらも20〜30代では1000万円に届いていません。

特に30歳代に注目しましょう。貯蓄が772万円の一方で、負債額が1464万円と2倍になっています。

30歳代といえば、お子さんが小さい中でマイホームを購入される方も多く、家計のバランスシートで見ると負債が上回る世帯も多いです。

一方で、勤労世帯でも40歳代になると貯蓄が1000万円を超えています。会社員が貯蓄1000万円を目指せるのは、平均では40歳代であることがわかります。平均給与もあがり、育児から離れて働く女性が増えることも影響しているのでしょう。

その後、50歳代では1775万円になります。やはりこの年代になると、平均では負債より貯蓄が上回るように。さらに60歳代では貯蓄が2000万円を超えます。

70歳代では貯蓄の切り崩しとともに減少しますから、60歳代での貯蓄が最も多いという世帯が大半でしょう。

一般的な年金受給開始年齢は65歳からです。退職金や相続遺産等も響くとはいえ、60歳代までにいくら貯められるかが勝負と言えそうですね。

■60歳代に向けた貯蓄の工夫

年代別に貯蓄と負債の推移を見てきました。若い世代では貯蓄より負債が大きいものの、40歳代で貯蓄1000万円を達成し、60歳代に最も貯蓄が増えるご家庭が多いとわかりましたね。

定年を迎えるであろう60代歳に向け、どのように貯蓄を工夫すればいいのでしょうか。住宅ローンなどの負債を抱える方は、貯蓄方法に悩まれるかもしれません。

貯蓄を増やす方法はさまざまですが、むやみな節約は避けましょう。まず取り入れたいのは給料日から一定額を引き出し、残ったお金で生活する「先取り貯金」です。

出典:金融広報中央委員会「家計管理の基本の「キ」は天引き貯蓄」

残し貯めから先取り貯金に移行することで、「今月に使えるお金」を明確にしましょう。先取り貯金に回す金額は、1年、5年、10年という単位でいくら貯めたいのかで逆算します。

先取り貯蓄の預け先は銀行でもいいですし、最近ではつみたてNISAやiDeCoをはじめる方も増えています。両方とも運用益が非課税になる制度なので、税金面でも優遇されます。

つみたてNISAやiDeCoは、投資信託などの商品を毎月一定額を積み立てていくもの。リスクがあるため、長期間運用することでリスクを分散させることが鉄則です。

リスクが有る代わりに、利息に利息がつく複利の効果を期待することができます。

必要となる貯蓄が1000万円という家庭もあれば、2000万円以上必要だという家庭もあるでしょう。居住地や年金の金額、家族構成によって老後の必要額は異なるものです。

いずれにしても、老後資金が不足すると思う場合には一部運用を取り入れるのもよいでしょう。

■参考資料

  • 総務省「家計調査(貯蓄・負債編)ー2021年ー平均結果」V 世帯属性別にみた貯蓄・負債の状況( https://www.stat.go.jp/data/sav/sokuhou/nen/pdf/2021_gai4.pdf )
  • 総務省「家計調査(貯蓄・負債編)ー2021年ー」8−5表( https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20210&month=0&tclass1=000000330007&tclass2=000000330008&tclass3=000000330009&stat_infid=000032191002&result_back=1&tclass4val=0 )
  • 金融広報中央委員会「家計管理の基本の「キ」は天引き貯蓄」( https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/choiyomi/choiyomi024.html )

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