KDDIの株を1年前に買った人、10万円も儲かった本当のワケ【株主優待・配当金・株価】
2022年08月27日 21時00分LIMO
- 株式投資の企業別年間リターン解説シリーズ -

株式投資をする上で、配当金の動向や株主優待の内容を起点に買う株を選ぶ人もいらっしゃるのではないでしょうか。
確かに、実際に配当金が振り込まれたり、優待ギフトが送られてきたりすると、株式投資のリターンを実感しやすいものです。
しかし、株式投資では「株価の値上がり・値下がり」もリターンに大きく影響を与えます。
今回はKDDI(9433)について、「1年前に100株を買った人の、本当のリターン」を振り返っていきます。
それではまず、配当金について見ていきましょう。
■KDDIの配当金のリターンはいくらか
KDDIの株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、2022年3月期の中間配当と期末配当の計2回を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
- 株式の取得日:2021年8月26日
- 株式の取得価格:3401円(取得日の終値)
- 2022年3月期・中間配当:60円
- 2022年3月期・期末配当:65円
- 100株ベースの配当金のリターン:1万2500円
それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。
■KDDIの株主優待のリターンはいくらか
KDDIは毎年3月31日時点で100株以上所有する株主に、保有株式数と保有期間に応じて「au PAY マーケット商品カタログギフト(3000~1万円相当)」を贈呈しています。
今回の検証は100株を1年間保有することを想定しており、その場合の受け取る優待は3000円相当となります。
そのため、優待のリターンは3000円となります。
■KDDIの株式投資のトータル・リターンはいくらか
以上、配当金と株主優待のリターンについて振り返ってきました。
次に、株価変動によるリターンを計算します。
- 株式の取得日:2021年8月26日
- 株式の取得価格:3401円(取得日の終値)
- 取得から1年後の日付:2022年8月26日
- 1年後の株価の終値:4274円
- 100株ベースの株価変動によるリターン:+8万7300円
そして最後に、トータル・リターンを計算します。
- 配当金のリターン:1万2500円
- 株主優待のリターン:3000円
- 株価変動によるリターン:+8万7300円
- トータル・リターン(金額ベース):+10万2800円
- トータル・リターン(%ベース):+30.2%
リターンの計算は以上となります。
■まとめにかえて
KDDIの株式の年間リターンは+30.2%となり、大きなプラスとなりました。
このようにリターンについて時間軸を設定し、要素を分解したうえで計算してみると、企業ごとに何がリターンに大きく影響を与えたのかがわかり、投資先を選ぶうえでの新たな視点につながります。
参考になれば、幸いです。
■参考資料
- KDDI株式会社「2023年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」( https://www.kddi.com/extlib/files/corporate/ir/library/presentation/2023/pdf/kddi_2023_1qc_GP93O8.pdf )
- KDDI株式会社 株主優待制度( https://www.kddi.com/corporate/ir/individual/stockholder/ )
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