70歳代「貯蓄ゼロ」驚愕の割合をグラフで見る。厚生年金と国民年金はいくら貰っているのか【年金生活のリアル】

− 70〜79歳の年金額はいくらか −


厚生労働省「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」(2021年9月9日公表)によれば、65歳以上の世帯は2021年で「夫婦のみの世帯」が32.0%、「単独世帯」が28.8%となっています。

出所:厚生労働省「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」(2021年9月9日公表)

65歳以上の高齢者は3世帯に1世帯が夫婦のみ世帯、もう1世帯が単独世帯となっており、ほかは「親と未婚の子のみの世帯」と「三世代世帯」等という結果に。

1986年は「三世代世帯」が約半数を占めていましたから、時代が大きく変わったことがわかります。

70歳代になると仕事を辞める方も多く、昨今の物価高では夫婦のみ世帯や単独世帯のかたはお金の面で不安を抱える方もいるでしょう。現代の70歳代のお金事情をみていきます。

■70歳代「貯蓄ゼロ」驚愕の割合をグラフで見る

今回のような物価高や病気やケガなど万が一の時を支えてくれるのが「貯蓄」です。

まずは金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」から、70歳代・二人以上世帯の貯蓄額を確認しましょう。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」をもとにLIMO編集部作成

■70歳代・二人以上世帯「金融資産保有額」(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 平均値:2209万円
  • 中央値:1000万円

70歳代の平均貯蓄は2209万円ですが、これは一部の富裕層に引っ張られており、より実態に近い中央値をみると1000万円まで下がりました。

円グラフを見ると貯蓄3000万円以上が約2割いる一方で、18.3%が貯蓄ゼロとなっています。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」を参考に、70歳代のひとり世帯の貯蓄額も確認しましょう。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)」をもとにLIMO編集部作成

■70歳代・単身世帯「金融資産保有額」(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 平均:1786万円
  • 中央値:800万円

単身世帯になると平均も中央値も下がり、3000万円以上がやはり2割いる一方で、貯蓄ゼロは25.1%と、二人以上世帯より多くなりました。

70歳代・二人以上世帯の約5世帯に1世帯が、ひとり世帯の4世帯に1世帯が貯蓄ゼロとなっています。

■70〜79歳は厚生年金と国民年金はいくら貰っているのか

では、老後生活の支えとなる年金はいくら受給しているのでしょうか。厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より平均額をみていきましょう。

出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

■国民年金の平均受給月額

  • 70歳:5万7234円
  • 71歳:5万7153円
  • 72歳:5万7066円
  • 73歳:5万6874円
  • 74歳:5万6675円
  • 75歳:5万6235円
  • 76歳:5万6204円
  • 77歳:5万5881円
  • 78歳:5万5651円
  • 79歳:5万5525円

■厚生年金(第1号)の平均受給月額

  • 70歳:14万3775円
  • 71歳:14万7105円
  • 72歳:14万6331円
  • 73歳:14万5724円
  • 74歳:14万5467円
  • 75歳:14万7519円
  • 76歳:14万8172円
  • 77歳:14万9924円
  • 78歳:15万2159円
  • 79歳:15万4467円

※国民年金部分を含む

国民年金は5万円台、厚生年金は70〜77歳まで14万円台、78〜79歳は15万円台という結果になりました。

国民年金のみの自営業者や専業主婦だった方は、夫婦では生活できてもひとりになると生活できない場合もあります。遺族年金がありますが、遺族基礎年金のみの場合は18歳到達年度の末日までにある子がいる配偶者が対象となるため、受け取れない方もいるでしょう。

公的年金は文字通り生活の「柱」となります。現役世代の方はご自身がいくら受給できそうか確認したり、年金生活の方は遺族年金の制度の詳細を確認したりといったことは大切でしょう。

■人生100年時代を生ききるために

人生100年時代といわれる今、70歳代でも残り30年近くあります。

その間生活していくためにも、今一度おこないたいのが家計の再確認です。貯蓄はいくら残っているのか、固定費はいくらかかっているのか、削れない出費はないかなど確認してみましょう。

貯蓄を長く持たせるためにも、切り崩すことを減らし、できれば増やしていきたいもの。仕事を長く続けたり、資産運用について学んでリスクの低いもので運用をはじめて見るのも一つです。

生活を支えてくれるお金ですが、月の収支や年金、貯蓄を確認していなかったり、お金に関する情報を収集してなかったという方も少なくないでしょう。

物価高が続く今だからこそ、お金と向き合い、どのように貯蓄を守り増やしていくか考えましょう。

■参考資料

  • 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」各種分類別データ( https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari2021-/2021/21bunruif001.html )
  • 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2021年12月)( https://www.mhlw.go.jp/content/000925808.pdf )

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