小学校の「持ち物規制」は本当に子どものため?… “みんな一緒”で大丈夫?


我が子がいよいよ小学校へ上がるというとき、学用品の準備をしていて「こんな決まりがあるの?」と驚かされるようなルールに出くわした経験をもつ保護者は多いようです。

今回は、小学校に上がるタイミングで浮上する「持ち物規制」にスポットを当てて深掘り! 親たちが小学生のころにはなかった“決まり”ごとについて、考えていきたいと思います。

■持ち物の統一を義務づけている学校も

みなさんが小学生だったころ、筆箱や鉛筆などの持ち物は、自分の好きなデザインのものを持って行っていましたか? 筆者が小学生だったころは、自分の好きなアニメキャラの筆箱や、当時人気だったサッカーチームの下敷きなどを持っていき、友だちと見せ合っていた記憶があります。

しかし、現代の小学生たちの持ち物は、学校によって“統一”されているケースも珍しくないのだとか。

  • 下敷きは、プラスチック製で無地のもの。
  • 消しゴムは、白色で筆箱に入るサイズ。においがついていたり変わった形のものはNG。
  • 筆箱は、キャラクターものなどはNG。無地で鉛筆削りがついておらず、鉛筆を1本ずつ固定できるもの。缶タイプはダメ。

…などなど、かなり細かく規則が決められているようです。

「下敷きは全員統一、でも筆箱のデザインは指定しない」など、学校によっても多少の違いはあるようですが、それでも決まりごとが多いなというのが正直な印象。上履きや給食着、体操着が指定されているのは言うまでもなく、なぜこれほどまでに“横並び”重視なのかと、疑問を抱いてしまうほどです。

■小学校入学でガラっと変わる環境

小学校へ行くまで通っていた幼稚園や保育園など、幼児教育・保育の場では、一人ひとりの個性を尊重することが大切だということをよく耳にしました。もちろん園によって制服があったり持ち物に決まりがあったりしますが、それでも保育士さんの子どもとの接し方や遊びの中で「個」が大切にされているという印象を受けることは多々ありました。

一方、卒園からひと月も経たないうちに通い始める小学校では、“画一主義”が生活の基盤に。「みんな違ってみんないい」ではなく、「みんな同じが一番いい」という考えが基本となっているのでは?と感じる場面にたびたび出くわします。

小学校の入学説明会などでは、持ち物のデザインなどを統一させる理由について、「授業に集中するため」と言うところがほとんど。もしかすると、それは表向きのマニュアル的な回答で、他にも理由があるのかもしれません。もちろん、学校側が言うように、持ち物のデザインや形が気になって、なかなか授業に集中できないような子どももいると思います。

しかし、どんな持ち物を持っていても授業に集中できる子がいるのも事実。“あれもこれもみんな一緒”にしてしまうのは、子どもにとってどうなのかな?と疑問に感じる人も少なくないのではないでしょうか。

■大人になったら「個性」を求められるのに…

学校生活が初めての子どもにしてみれば、「小学校ってそういうものなんだ」という程度の受け止めかもしれません。しかし、将来、社会に出て重視されるのは「あなたにしかできないことって何ですか?」「あなただけの魅力とは?」ということ。独自性や個性について問われる機会や、それを武器としていかなければいけない局面が待ち構えているのです。

人としての基盤を作り上げる時期に、“みんな一緒”が当たり前の子どもたち。中学や高校へ行けば、ある程度自由になるのかもしれません。しかし、せっかく幼稚園や保育園で尊重してもらった「個」を、小学校へ上がっても大切にしてもらいたいと思うのが、親心ではないでしょうか。

■たかが「持ち物」されど「持ち物」

実際に筆者のまわりでも、子どもが小学校へ上がるタイミングで持ち物の指定の多さに驚いている人は少なくありません。

たかが持ち物…と考える人もいるかもしれませんが、子どもが成長する過程で「自分は何が好きなのか」「どんなことをしたいのか」といったことに気づくには、毎日使う文具や着る物など身近なものから、好き・嫌い・どちらでもないといった自身の感覚を養っていくことも必要なことだと感じます。

“マニュアル通り”が嫌われるこの世の中で、未来ある小学生の「持ち物規制」はもっと深く考えていくべき問題なのではないか、と思う筆者なのでした。

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