コロナで収入減の「ひとり親家庭」その理由とは?


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、労働環境が大きく変化しました。営業時間の短縮や休業などで仕事が減り、収入にも大きく影響を及ぼしています。とくにひとり親家庭の場合には、自分の収入が減ると、それが家計にダイレクトに影響してきます。今回は認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンの調査をもとにして、「新型コロナウイルスの感染拡大による生活への影響に関するアンケート( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000005375.html )」について見ていきます。

■ひとり親家庭、4月の収入が減ったのは…

ひとり親家庭のフードバンク「グッドごはん」( https://www.gnjp.org/work/domestic/gohan/ )を運営する認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンが「新型コロナウイルスの感染拡大による生活への影響に関するアンケート」を行いました。

(調査期間:5月1日から14日、調査対象:食品を申し込んだ 「グッドごはん」を利用する「マル親医療証」を持つ、主に大田区、品川区、その他東京・神奈川・埼玉在住のひとり親294名。マル親医療証(ひとり親家庭等医療費受給者証)とは、18歳未満の子どもを養育し、所得が限度額未満かつ生活保護を受けていないひとり親家庭等に交付される医療費助成制度の医療証のこと)

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収入への影響について(出典:認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンの調査より)

この調査の結果、3月の就労賃金が反映されることが多い「4月の収入について」は「収入が無くなった・ほぼ無くなった」が16.7%、「収入がかなり減った(7〜9割減)」が11.6%、「収入が半分程度に減った(4〜6割減)」が14.3%、「収入が多少減った(1〜3割減)」が21.4%となりました。また「今月は通常と変わらないが来月は減収する見込み」も11.2%で、これを含めると75.2%が減収という調査結果が出ました。

■営業時間の短縮や休業で収入が大幅に減少

収入が減る理由としては以下が挙げられています。

・「5月から復職予定だったが復職先がコロナの影響で休院中のため、復職を見合わせたいと通知が来た」
・「仕事を辞めざるをえなくなり、4月5月は収入が0円」
・「昼と夜と掛け持ちで仕事をしているが、昼間の仕事が3月から休業で家賃の支払いが困難」
・「学校給食のパートなので仕事がなくなった」
・「勤務時間の短縮。今月の手取りは10万円程、来月は5万円程になりそう」

職場の営業時間短縮や休業が、収入に大きく響いています。また解雇や内定取り消しを受けた人も、少なくとも15人いたことがわかっています。

■4月の支出が増えた家庭は9割以上

4月の収入が減ってしまうにもかかわらず、支出が増えたと回答した家庭は91.5%で、実に9割以上にのぼります。その他「通常と変わらない」が7.1% 「支出が減った」が1.4%という結果になりました。

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支出が増えた項目について(出典:認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンの調査より)

支出が増えた場合、どのような理由で増えたのでしょうか。複数選択可での回答をみると、「食費」が最も多く95.6%、「光熱費」が82.4%、「日用品・衛生用品」が76.6%、「教育費」が34.8%となっています。感染予防のためのマスクなどの購入が増えています。また子どもたちが家で過ごしていることもあり、食費や光熱費が増え、自宅学習の教材など教育費も増えていることがわかります。

■食費の増加分は1万円〜3万円

食費に関しては、実際にいくらくらい増えたのかというと、最も多かったのが「1万1,001円〜1万5,000円」で26.7%、次いで「9,001円〜1万1,000円」の16.1%、「1万5,001円〜2万円」の15.7%となりました。

食費の増えた分を補うためにどんな工夫をしたのでしょうか。また我慢したことや、買えなかった物はあるか?という質問に対して、以下の回答がありました。
・「子どもの学習塾を辞めた」
・「子どもの誕生日プレゼントを買ってあげられなかった」
・「お米は自分は食べずに子ども達に食べさせた」
・「先月分から家賃が未払い」
・「お風呂をまとめて皆で入ったり、3日に1度の洗髪、洗濯物を減らしたり掃除機を使わず箒にかえた」
増える食費が他の支出に影響を及ぼしていることがわかります。子どもへのしわ寄せもありますし、親が食事を子ども優先にするなど厳しい状況に陥っていることが伺えます。

■食事の量や回数が減るケースも

学校などの休校や休園によって食事の量や回数にも影響が出ていることが調査から見えてきました。

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食事の量や回数について(出典:認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンの調査より)

休校や休園になる前と比較して「変化なし」が38.5%になってはいるものの、「親の量が減った」が30.0%、「親の回数が減った」が24.5%、「子の量が減った」が23.8%、「子の回数が減った」が15.8%になりました。また「食べられない日があった」に関しては、親と子の両方を足して3.3%となっています。

子どもの生活時間がずれて朝ご飯とお昼ご飯が一緒になっていることもありますが、家庭によっては食費の節約のために食事を我慢するケースも見られます。

■まとめ

COVID-19によって仕事が減ったり、場合によっては職を失うなど、ひとり親家庭において経済的に大きな影響が出ています。ただひとり親家庭のフードバンク「グッドごはん」( https://www.gnjp.org/work/domestic/gohan/ )や公的支援などもありますから、積極的に利用していくといいかもしれません。

●参考

「新型コロナウイルスの感染拡大による生活への影響に関するアンケート」 認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000005375.html )

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