「変化はチャンス」コロナ禍をビジネスチャンスに変える”ストック思考”の要点


新型コロナウイルス対策として、テレビのニュースやバラエティ番組で出演者がオンライン会議風の分割画面で登場することが多くなりました。

最初のころは「工夫しているなあ」と感心して見てたのですが、今ではなぜか耐えられなくなって、テレビで分割画面が始まると即、消してしまいます。普段の仕事でもZOOMなどオンライン会議の分割画面が増えたせいもあるのかもしれませんが、仕事のときは”分割画面アレルギー反応”は出ません。

この現象を客観的に見ると、もしかしたらこうした感情は自分だけではないのではないか、という考えに至ります。「人の欲求」こそがビジネスチャンスなので、この拒絶反応には新たなサービスの種が隠れている気がします。

■コロナ禍で改めて「ストックビジネス」を考える

このように、いつも長期的視点で世の中を眺めて不具合を見つけ、そこにストック性があるかを探し、将来事業化できるようなサービスを考え出してきました。筆者はこれがもう習慣になっています。

冒頭に”分割画面アレルギー”のことを書いたのも、俗に言う「ウィズコロナ」という状態を長期的視点で見たときに、何かビジネスチャンスはないか、ストックビジネスを生み出すことができないかと考えているからです。

では、ストックビジネスとは何か。一言で言うと「継続的に収益を生み、資産価値を上げ続ける仕組み」のあるビジネスのことです。以下のように、フロービジネスとの対比をするとわかりやすいと思います。

ストックビジネス:連続性があり時間経過とともに収益が積みあがるタイプのビジネス
フロービジネス:常に新規の取引の連続で成り立っているビジネス

SARS、リーマンショック、新型インフル、東日本大震災など、振り返ってみると3年間隔くらいで何か大きな問題があり、5年に一度は会社経営を揺るがすような出来事があります。

会社経営をするならば、5年に一度は想定外レベルのことが起こる前提でやらなければならないのではないかとさえ思うようになりました。何があってもこれが平時なんだと割り切った経営、利益を5年に一度吐き出しても健全経営を続けられる会社にしておかなければ安心できないというのが現実です。

しかし、経営は苦しむためにやっているわけではありません。お客様も、社員も、自分も幸せになるために、楽しめる経営でなければ意味がないと思っています。ストックビジネスの経営手法も、苦しい経営から脱して、先々楽に、楽しく経営をしたいという思いで作り上げたものでした。

コロナの影響を考えると、思考も内向きになりがちです。しかし、そんな状況でも「ビジネスチャンスは見つけられるんだ」という、そんなストック思考の使い方を共有したいというのが私の思いです。

もしコロナに限らず感染症は経営を左右する大事なファクターで、数年に一度それに見舞われることが避けられないとしたら、今ここでコロナ克服法に向き合うことは貴重な経験です。この危機でも新しい需要を発見できれば、これも将来の経営ノウハウになります。

だから今、コロナの克服方法を突き詰めて考えられるのは、大きなチャンスなのだと思考を転換しました。

■長期的視点と本質的な価値から継続するサービスを考える

次に、コロナ対応というテーマでストック思考の練習をしてみましょう。始まりつつある社会変化に対応しながら、「短期的な3密回避」だけではない、ストックビジネスになる継続するサービスを考えてみます。

まず、長期的な視点で見ると「人は安心して集まれる場所が必要」なことに気づきます。

これをビジネス化するアプローチの一つには、安全な場所を作って提供するというように、施設提供者のポジションで「貸す」サービスがあります。しかし、これは資本もかかりますので今回は違うアプローチを考えてみましょう。

そこで考えられるのは、場所を提供するのではなく「場所を安心できるようにするサービス」です。価値という視点でいえば、リアルな場所ではなくてもいい。バーチャルでも構いません。

現状、リアルな施設は大打撃を受けているので、ここには困っている方々がたくさんいます。では、リアルな施設でも安心できる場所にするために必ず必要とされるサービスとは何かを考えるのです。

除菌ビジネスなんかはすぐに思いつきますが、今や競争相手も急増していますので近い将来価格競争が予想され、長期的にはあまりおいしい仕事ではないかもしれません。また、最近の次亜塩素酸水騒動(効果がある・ないの応酬)のように一つの商品を推すことにはリスクも感じます。

■「変化はチャンス」と捉え、ストックビジネスの種を探す

さて、あなたはどんなポジションを考えますか?

ストック思考には「変化はチャンス」という言葉があります。普通なら避けて通る「除菌業者が急増」という状況ですが、「業者が急増」も変化ですので、ここは立ち位置を変えるとビジネスが生まれます。業者急増の濁流に飲まれるのではなくて、濁流に飲まれないで「渡り方を指南する」立ち位置です。

目先の業況に振り回されずに長期的な視点と本質的な価値を考えると、おのずと答えが見えてきます。そして、そこにある定期的に流れる商流(商材)を見つけたらそれがストックビジネスの種になるのです。そして、お客様が継続する価値を感じた時にストックビジネスは生まれます。

「人が集まる価値」「人が交流する価値」「共同作業をする価値」「ブレストする価値」

これらの価値の本質を捉え、一方では急変する何かを探す。ストック思考は考えるための道具であって、あなた自身の得意分野でどう使うかによって素晴らしい価値が発見できると思います。

こうしたストック思考の使い方を伝えるのが私の役割なのかと思い、毎月の勉強会(ストックビジネスアカデミー( https://otaketakahiro.com/academy ))でも新しいやり方を実際に私が試す姿をお見せしています。

なお、本稿でストック思考の練習として取り上げた「安心な場所作りの指南」。これは膨大なマーケットですので、勉強会のメンバーと一緒に共創でサービス開発を始めました。秋までにはリリースできる予定です。

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