ナノLEDを開発するアレディア、フランスに新工場新設

− マイクロLEDディスプレー向けに量産へ −


 ナノワイヤーLEDを開発しているアレディア(Aledia、仏グルノーブル)は、グルノーブルの南に位置するイーゼル県シャンパニエにマイクロLEDの量産工場を建設する。液晶や有機ELに次ぐ次世代ディスプレーとして期待されるマイクロLEDディスプレーとして実用化するのが狙い。初期投資額は1億4000万ユーロ。今後4年間で550人の新規雇用を創出するという。

■シャンパニエに1.4億ユーロを投資

 新工場は、シャンパニエの敷地1万4000uの取得に4000万ユーロ、製造設備の取得に1億ユーロを投じて整備される。ディスプレー用のナノワイヤー構造を持つマイクロLEDを量産する計画で、最終的に2億ユーロまで追加投資して能力を拡大することを視野に入れている。シャンパニエを選んだ理由をCEOのGiorgio Anania氏は「CEA-Letiのラボ、グルノーブル研究エコシステムとの距離が近く、すべてが揃っている」と述べている。

 アレディアは、フランスの研究機関CEA-Letiが開発してきた3D-LED技術をスピンアウトして2011年に設立された。マイクロ&ナノワイヤー構造を持つ3D GaN on Silicon LEDを開発しており、14年に青色LEDの開発でノーベル物理学賞を受賞した天野浩教授が顧問として技術指導していたことでも知られる。13年3月には8インチ(直径200mm)のシリコンウエハーを用いたLEDの開発に初めて成功。あわせて、欧米の投資家から総額1000万ユーロのファーストラウンド資金調達を完了した。

■タワージャズともプロセス開発契約

 3D-LEDは、シリコンウエハー上に直径1μm以下のGaNマイクロ&ナノワイヤーが垂直に立った構造(マイクロ&ナノロッド)をしており、このワイヤー1本ずつが発光素子として機能し、モノリシックで青〜赤までの全波長を発光させることができる。一般的な半導体製造プロセスであるCMOS技術と互換性があり、ファンドリーで大規模量産できるプロセスだといい、300mmシリコンウエハーでの量産も検討している。

 18年1月に総額3000万ユーロのシリーズC資金調達を完了し、新たな投資家として半導体世界最大手である米インテルの投資部門インテル・キャピタルが加わった。さらに、19年12月には半導体ファンドリーのタワージャズと開発パートナーシップ契約を締結し、タワージャズのTransfer Optimization and Development Process Services(TOPS)を利用して、量産プロセスの確立を図った。

 これと並行して、18年6月に米ビーコ・インスツルメンツからGaN系MOCVD装置「Propel」を購入し、製造プロセスの開発を加速。19年にはグルノーブル都市圏のエシロルに2000万ユーロを投資して4000uの新R&D施設を建設し、120人以上のメンバーで2年以内にナノワイヤーマイクロLEDの量産を開始するべく準備を進めていた。

関連記事(外部サイト)