「SNSで知り合った人と会う」ことに抵抗がないの? スマホ利用をめぐる親の不安


子を持つ親の多くは、「子供にスマホを持たせる時期」に頭を悩ませるのではないでしょうか。筆者の息子は4年生で、まだ周りの友達もスマホは持っていませんが、5年生や6年生になると、自分のスマホを持つ子も出てくるようです。

■我が子にスマホを持たせるのは不安?

内閣府が行った「令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、インターネットを利用している子供のうち、自分専用のスマホを持っている割合は、小学校高学年で40.1%、中学生81.8%、高校生98.6%という結果で、年齢が上がるにしたがって専用スマホの所有率が高くなっています。

一方、子供にスマホを持たせることを躊躇する親は少なくありません。その理由の第一は、「我が子が困ったことに巻き込まれないだろうか」という不安でしょう。スマホを悪用した事件やトラブルが頻繁に報道されていますが、その中には大人には理解しがたいものもあり、子供世代と親世代との考え方にギャップを感じてしまうこともあります。

このような、スマホの利用に関する子供世代と親世代の認識ギャップについては、一般社団法人日本スマートフォンセキュリティ協会が「中高生スマホ利用傾向調査レポート(2020年2月版)」を公表しています。スマホを利用している中高生および大学生と、子供にスマホを持たせている保護者を対象にした調査の結果を見ていきましょう。

■「会ったことがない人とSNSでつながることは楽しい」?

この調査によると、

  • 「会ったことがない人・リアルでつながりがない人と、SNSで知り合ってつながることは楽しい」と回答した※子供(中・高・大学生の合計、以下同)は47%、保護者は22%。
  • 「会ったことがない人・リアルでつながりがない人と、SNSで知り合ってつながっても良い」と回答した※子供は47%、保護者は23%

※「そう思う」と「ややそう思う」の合計

という結果になっています。「つながることは楽しい」に対する中学生だけの回答で見ると、「そう思う」「ややそう思う」の合計が80%に上ります。

初めて自分専用のスマホを持ち、自分のアカウントにメッセージが届くのが嬉しくて、夢中になる気持ちは大人にも理解できます。しかし、SNSの中には偽アカウントや架空アカウントも紛れ込んでいます。親としては、気軽に友達になったり、フォローすることで起こり得る危険があることを教えることが大切でしょう。

■「信用できると思ったらリアルで会っても良い」?

スマホを悪用した事件のニュースを見るたびに、筆者がずっと違和感を抱いていたのが「SNSで知り合った人と会う」という行為です。自分が子供のころは、親から「知らない人についていったらダメ!」と言い聞かされ、自分の子供にもやはり同じことを繰り返し言っています。

ところが、「SNSで知り合った人でも信用出来ると思ったら、リアルで会っても良い」と回答した※子供は41%、保護者は25%という結果で、約4割の子供はSNSで知っているだけの人に会うことに抵抗がないという結果でした。

保護者の25%という数字も気になりますが、子供が事件に巻き込まれないように、親子でしっかりギャップを埋めておく必要がありそうです。

※「そう思う」と「ややそう思う」の合計

■大人よりもスマホとうまく付き合っている子供世代

子供のスマホ利用において、大人はどうしてもスマホ依存やトラブルといったマイナス部分に目が行きがちです。

その一方で、子供世代はスマホのある生活に慣れ親しんで育ってきているだけあって、大人が考えている以上にスマホを器用に使いこなしているという、以下のような結果も出ています※。

  • 「友達とのコミュニケーションに良い効果があった」 子供74% 保護者45% 
  • 「家族内でコミュニケーションに良い効果があった」 子供50% 保護者34% 
  • 「学校や塾の成績など、勉強面に良い効果があった」 子供36% 保護者18% 

※「あてはまる」と「ややあてはまる」の合計

子供の間でSNSトラブルがあることも事実ですが、一方で友達とのつながりを非常に大切にしていることがうかがえます。顔を合わせて話すのと異なり、SNSでは文字と絵文字だけなので、読む側にうまく伝わらないこともあります。これは大人同士でも起こりうることですが、子供世代はその部分をうまく解決しながら利用しているようです。

また、中高生というのは、親子の距離感が難しくなる時期です。にもかかわらず、子供の方は、スマホを介して「家族とコミュニケーションが取れている」と感じてくれているようです。しかも、勉強にもうまく活用できている点は、スマホ世代ならではと言えるかもしれません。

■オンラインゲームの課金トラブルにも要注意

最近よく話題になるオンラインゲームですが、親も真っ青になるトラブルの事例が消費者庁の「インターネットをめぐるトラブル」にあるので、1つだけ紹介します。

「テレビで無料とCMをしているゲームサイトに、無料ならと思い、娘のために自分のスマホで登録をしました。娘は本当のお金が必要だと思わず、アイテムを多数購入して遊びました。後日カード会社から約10万円もの請求書が届きました。」

筆者もこの春、子供たちの休校が決まった頃にゲームの無料アプリを自分のスマホにダウンロードしました。息子の説明によると、ゲームで遊んでいる途中で何度もアイテム購入、すなわち課金を勧められるようです。

「アイテム購入の際には、親に聞くようにする」「承認と購入のリクエストを利用する」など、あらかじめ親子間でルールを決めておくと、安心かもしれません。

■おわりに

子供のスマホ利用を過度に心配してしまうのは、親自身がスマホやインターネットに詳しくないことも一因かもしれません。しかし、気軽に行っているインスタグラムやブログなどへの画像アップ、サイトへの書き込みなどが違法行為に当たる場合もあります。

この点については、親もきちんと知識を得た上で子供にしっかり教えておかなければならないでしょう。また、親子間にある「個人情報やSNSに対する意識のギャップ」を埋めるために、折に触れて話し合ってみてはいかがでしょうか。

【参考資料】
「令和元年度青少年のインターネット利用環境実態調査調査結果(速報)( https://www8.cao.go.jp/youth/kankyou/internet_torikumi/tyousa/r01/net-jittai/pdf/sokuhou.pdf )」(内閣府、令和2年3月)
「中高生のスマホ利用傾向調査レポート 2020年2月版( https://www.jssec.org/dl/mss_report_202002.pdf )」(一般社団法人 日本スマートフォンセキュリティ協会)
「オンラインゲームトラブル( https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/internet/trouble/online.html )」(消費者庁)

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