保育園にかかる費用はどれくらい?平均相場&計算方法をFPが解説

こんにちは、婚活FP山本です。最近では結婚しても共働きするのが主流ですが、だからこそ必須となる「保育園の費用」が気になる方も多いといえます。共働きといっても働く女性の約6割は非正規であり、余裕の乏しい世帯も多いですから尚更です。

ぜひ保育園の費用相場を知っておき、安心に繋げていきましょう。そこで今回は、保育園にかかる費用や関係する必須情報について詳しくお伝えします。あなたの人生に、お役立て下さいませ。

保育園の料金計算は自治体ごとにバラバラ!

保育園の料金計算は自治体ごとにバラバラ!

まずは、そもそもの保育園の利用料金の基本についてお伝えします。保育園の利用料金というのは、私立なら当然に保育園次第ですが、実は公立や認可保育園であってもバラバラです。具体的には、以下の要素で保育園の利用料金は決まってきます。

自治体
世帯年収
子供の年齢と数
保育時間

下2つはともかく、やはり最初のポイントは「自治体による差」です。保育園の利用料というのは、国によって「年収に応じた利用料の上限(の目安)」が決められているものの、実際いくらにするかは自治体次第となっています。財政が厳しいところほど、割高になりがちです。

また世帯年収は、「年収が高いほど利用料も高い」という設計になっています。これは税金の考え方と同じです。まずは、このような費用の基本について知っておきましょう。

保育料の決め方は世帯年収というより住民税額

保育料の決め方における「世帯年収」は、厳密にいえば現在(2015年4月以降)は「住民税額(所得割課税額)」を基に計算されます。まただからこそ現在は、前年の年収(所得)事情によっては、9月以降の保育料が変わることもある制度設計です。

もちろん「変わる」というのは、上がる可能性もある一方、下がることもあります。ちなみに、生活保護世帯の利用料は基本的にゼロ円です。自分の場合はいくらくらいなのかを、自治体のサイトを見ながら計算してみましょう。

保育園・保育所も実に様々で値段もバラバラ!

保育園・保育所も実に様々で値段もバラバラ!

次は、保育園の種類や値段の相場目安についてお伝えします。現在の日本には「幼稚園か保育園か」の2択ではなく、以下のような様々な選択肢がある一方、値段も本当にバラバラです。

認可保育園(公立):2万円程度
認可保育園(私立):2万円程度
認証保育園:4〜6万円程度
認可外保育園:5〜7万円程度
認定こども園:2万円程度
職場内保育所:2.5万円程度
ベビーシッター :30万円程度
小規模保育事業:2万円程度
サポートセンター:ベビーシッターよりは格安

ちなみに最近では、待機児童問題の高まりを受けて、余裕のある「幼稚園」で子供を預かる動きも出ています。いずれにしても、保育については「預け先次第」の側面が大きいです。子供が産まれたら、将来的な預け先について調べておきましょう。

もっとも人気があるのは公立の認可保育所だが……

東京都福祉保健局の平成30年「東京都保育ニーズ実態調査」によると、もっとも人気があるのは「公立の認可保育所」です。しかし、実際に利用している保育サービスは、幼稚園が最多で、次いで私立の認可保育所という結果になっています。

これはあくまで東京都の結果ですが、「保活の困難さ」を裏付ける結果なのかもしれません。初めて保育園を探すのであれば、早めに預け先を探すようにしていきましょう。

保育サービス利用料金の平均相場は「月2〜3万円」

保育サービス利用料金の平均相場は「月2〜3万円」

今度は、実際の保育料の平均相場についてお伝えします。厚生労働省の平成27年「地域児童福祉事業等調査結果の概況」によると、1世帯における児童1人あたりの月額保育料は以下の通りです。

児童1人
児童2人
児童3人

1万円未満
20.7%
22.2%
47.4%

1万円以上2万円未満
18.8%
35.4%
44.3%

2万円以上3万円未満
31.5%
34.0%
7.5%

3万円以上4万円未満
17.6%
6.3%
0.7%

4万円以上5万円未満
6.9%
1.8%
0%

5万円以上6万円未満
3.1%
0.2%
0.2%

6万円以上7万円未満
1.0%
0.1%
0%

7万円以上
0.4%
0%
0%

1人あたりの平均
2万2970円
1万7555円
1万406円

子供1人で見れば、「2万円以上3万円未満」が最多という結果になっています。最終的には自治体や世帯年収によるとはいえ、保育サービスの利用料金の平均相場は「月2〜3万円」と考えておけば十分といえそうです。しっかり心づもりしておきましょう。

月謝・料金の平均上限金額は月4万円?

先ほどの東京都の統計によると、「出せる保育料金の限界平均」は1人月4万円という結果になっています。しかし一方で、実際には「4万円を超えている」という声もあるのが実情です。保育料については、ある程度の余裕を持った考え方をしておきましょう。

なお、現在の実際の保育料については「無償化」されており、まだ明確な統計結果はありません。しかしそれでも、「相応にはかかる」と考えて備えておきましょう。

「幼児教育の無償化」の中身は?

「幼児教育の無償化」の中身は?

今度は、2019年10月から始まった「幼児教育の無償化」についてお伝えします。簡単にいえば、この制度の中身は以下の通りです。

幼稚園 :月2.57万円まで無償(保育所・認定こども園も含む)
預かり保育 :月1.13万円まで無償(幼稚園での預かりのこと)
認可外保育園:月3.7万円まで無償(0〜2歳は住民税非課税世帯なら月4.2万円無償)
障害児の施設:全額無料

この制度は、基本的に「3〜5歳の幼児」が対象となっています。2歳以下の場合は、住民税非課税世帯に限って無償化の対象になりますが、そうでなければ対象外として自力で保育料を支払わなければなりません。ひとまず、2歳までは育休で対応するのもいいでしょう。

月額上限や対象外の支出に注意を!

先ほどの通り、この無償化制度には月額上限があります。また「通園送迎費・食材料費・行事費・制服費・PTA会費・延長保育の利用料」など、対象外となる支出もいくつかあるので、完全に費用がゼロ円になる制度ではありません。少しだけ、注意しておきましょう。

しかしそれでも、保育園の利用料を年30万円程度も負担してもらえるというのは、極めて効果が大きいといえます。ぜひ浮いたお金を、今後のために有効活用していきましょう。

小学校に入れば費用は安くなる?

「幼児教育の無償化」の中身は?

ここからは、保育園より先、未来の教育費についてお伝えします。まず、保育園の次になる小学校の費用についてです。文部科学省の2018年度「子供の学習費調査」によると、小学校で1年間に必要となる費用は、以下のようになっています。

公立
私立

学習費総額
32万1281円
159万8691円

学校教育費
6万3102円
90万4164円

学校給食費
4万3728円
4万7638円

学校外活動費
21万4451円
64万6889円

なお、公立小学校の授業料は「義務教育で元々無料」です。また現在は、私立小学校に限って無償化の対象なものの、世帯年収400万円未満が対象であり、年10万円までを補助するという内容になっています。しかも、小学校の無償化は令和3年までの時限措置です。

実質的に、小学校については「今まで通り」となっており、やはり保育園時代より費用は高くなるのが基本といえます。事前にしっかり準備しておきましょう。

中学・高校と上がるにつれて費用も増える

保育園・小学校を卒業すると、次は中学校・高校へと進学しますが、先ほどの文部科学省の統計によると、それぞれの学費平均は以下のようになっています。

公立中学
私立中学
公立高校
私立高校

学習費総額
48万8397円
140万6433円
45万7380円
96万9911円

学校教育費
13万8961円
107万1438円
28万487円
71万9051円

学校給食費
4万2945円
3731円

学校外活動費
30万6491円
33万1264円
17万6893円
25万860円

小学校より、さらに高額です。今は昔とは違い、学費の上昇に伴うほど収入が上がらないことも多いといえます。ぜひ、この頃も見越したうえで準備に励んでおきましょう。

保育園時代から警戒しておきたい「大学費用」

保育園時代から警戒しておきたい「大学費用」

今度は、もっとも学費が高額な「大学費用」についてお伝えします。日本政策金融公庫の2020年「教育費負担の実態統計調査」によると、大学費用は以下のような結果です。

国公立大:499.4万円(入学費用71.4万円、1年あたりの在学費用107.0万円)
私立文系:717.0万円(入学費用86.6万円、1年あたりの在学費用157.6万円)
私立理系:821.7万円(入学費用84.5万円、1年あたりの在学費用184.3万円)

国公立大でも中学・高校時代のおよそ倍、私立なら3〜4倍の費用となっています。これは極めて高く、すでに大学生の約半数は奨学金や教育ローンを使っているのが実情です。ちなみに大学費用については、全体の2割程度の人しか無償化の対象になりません。

つまり大学費用は、自力でなんとかするしかないといえます。どうしても厳しければ奨学金や教育ローンを使う一方、できるだけ使わなくてすむよう貯金に励んでいきましょう。

年間いくらの貯金が必要か考えよう

数百万円という大学費用は、直前に焦っても準備できる金額ではありません。それこそ保育園時代から準備を重ねる必要があります。ちなみに保育園時代から貯金を始めれば、ざっくり15年の準備時間がありますから、私立文系大学なら717万円÷180ヶ月で月に約4万円の貯金で足りる計算です。

準備開始が遅くなるほど、学費の高まりも重なって貯金が間に合わなくなる可能性が高まります。年間いくらの貯金が必要かを考え、少しでも早くから貯金に励みましょう。

学費で困った時には自治体に相談しよう!

学費で困った時には自治体に相談しよう!

ここからは、学費で困った時の対処法についてお伝えします。結論からいえば、まずは住んでいる地域の自治体に相談するのがおすすめです。最近では少子化対策の一環として、様々な教育・学費に関する福祉サービスが充実しています。困った時は相談してみましょう。

自治体の次は、やはり銀行です。代表例は「教育ローン」になりますが、将来的な大学費用を準備するための積立商品も使いやすいといえます。また最近では、貯金だけでの教育費準備が難しくなってきていますから、何らかの投資商品を考える時にも使えるので便利です。

そして、最近では様々な企業で「条件付きの奨学金制度」も登場しています。中には、返済不要としているところもあるほどです。親を頼れないという方は、これらで何とか対処していきましょう。

もっとも高額な大学費用はもっとも行政支援が乏しい!

先ほども少し触れましたが、もっとも準備が困難で高額な大学費用は、もっとも行政支援が乏しくなっています。高校までは充実している国の支援も、大学だけは自力で行かなければなりません。

そして、親の準備が間に合わなかったら、それだけ子供に重荷を背負わせることになります。その結果、子供が破綻して親も破綻する「連鎖破産」も起こることがあるのが現実です。少しでも早くから準備に励み、そのような事態だけは避けていきましょう。

「子供のため」になるのかをしっかり考えよう!

最後に、教育費を取り巻くお金について大切な補足情報をお伝えします。一般的な親というのは、「子供のため」と思えば湯水のようにお金を使いがちです。1人では可哀そうだし兄弟を、塾や家庭教師に私立学校、習い事はおろか日常の食品や衣服にまで気を回す親もいます。

その結果、十分な大学費用を準備できなかった親も多いです。子供部屋のために住宅ローンで買った不動産を、教育費のために売却することもあります。老後破産して、子供に世話をかけてしまっている親も沢山です。そのお金の使い方は、本当に「子供のため」になるでしょうか?

特に、バブル世代の親に育てられた方は、「時代の違い」について注意が必要です。親の常識はあなたにとって非常識と考え、今の時代に即した保育・教育をしていきましょう。

お金は有限!必要に応じてFPへ相談を

当たり前の話ですが、お金は限りある資源です。必要なだけ稼げて当たり前ではありません。その限りあるお金を無計画に使っていては、どうしても困窮しやすいといえます。今は老後資金2000万円問題もいわれている中ですから、計画性が大切です。

とはいえ、大学費用や老後など10年以上未来の話ですから、考えにくいのも普通といえます。必要に応じてライフプランのプロであるFPにも相談し、賢くお金を使っていきましょう。

保育園の費用は安いが今後への備えが大切!

保育園の費用目安は、従来なら月2万円程度であり、今は無償化でさらに割安です。ただ、教育費は今後ドンドン上昇し、最後には大学費用が待ち受けています。ぜひ今から未来を見据えて貯金に励み、今後に対して備えていきましょう。

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