「株式投資」向いているのはどんな人?…投資のプロの回答

(※写真はイメージです/PIXTA)

国をあげて資産形成が促されている昨今。株式投資を始めたはいいもののなかなかうまくいかず、「自分は向いていないかもしれない」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。さまざまな職業と同様、「株式投資にも向いている人と向いていない人がいる」と、株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏はいいます。株式投資に向いている人にはどのような共通点があるのか、みていきましょう。

株式投資に向いている人「3つ」の資質

1.数字に強い

株式投資は、数字を読み、売買をして、数字を増やしていく行為です。したがって、数字に強い人は、株式投資に向いているといえます。

決算書やチャートを読んだり、確率を考えたり、そのうえでタイミングを図って資金配分を考えたりするこれらの行為はすべて、数字にもとづいて行われます。

一方、そういった数字に無頓着で、「なんとなく儲かっていそうな会社を」「株価が上がりそうなときに」「売買がうまくいくかどうかの確率も考えず」「いつ・いくら投資するかも考えずに」投資をしていれば、うまくいかないであろうことは容易に想像できます。

定性的な判断だけでなく、数字を用いた定量的な判断ができる人が、株式投資に向いている人です。

2.疑い深く慎重である

未来に起こる出来事を、100%の確率で予測できる人はいません。これを常に認識し、疑い深く慎重である人もまた、株式投資に向いているといえます。

そもそも、株を買うときは誰しも、「上がるだろう」と思って買うものです。しかし、その予測に反して下がることも当然あります。つまり、過信は禁物です。「自分の判断は間違っているかもしれない」「下がるかもしれない」と常に自分を疑いながら、それでも上がると思える株「だけ」に手を出せる人ほど、勝率は高まるでしょう。

また、株を買うと決めた際「いくら賭けるか」も重要です。値下がりのリスクを考慮して投資金額を適切にコントロールできれば、大きな失敗をしなくて済みます。

他者の意見に対しても、疑い深く慎重である人のほうが投資はうまくいくでしょう。逆に、誰かの言うことを鵜呑みにして自分で考えない人は、投資には向いていません。誰でも間違うのですから、誰の言うことでも、たとえばウォーレン・バフェットであっても、筆者の意見であっても、例外なく一度疑って考え直してみることが大切です。

ときには他者の声を「無視」することも必要

3.他者の声を無視して決断できる人

考え抜いた末の結論が他者とは違う場合に、それを無視して決断できるような人もまた、株式投資に向いているといえます。

周囲の皆が過小評価して安値になっている株を買い、皆が過大評価して高値になっている株を売ることで、投資家は利益を出すことができます。つまりある意味、「人と違ったことをする」ことが投資で稼ぐポイントでもあるわけです。

ですから、人に流されやすい人はいけません。みんなが買っているからと買い始め、みんなが売っているからと売り始めるのでは、遅いのです。それでは結局、損失を招いてしまいます。

他者の声にかかわらず、自らが新年をもって決断できる人ほど、大きな利益を手にすることができるでしょう。

3点に当てはまらなくても…「本当に向いている人」が持つ資質

以上、「株式投資に向いている人」として3点を挙げましたが、もし当てはまらなかったとしても、投資に対する情熱があれば悲観する必要はありません。

自分に欠けている点は「伸びしろ」だと捉えて、その能力を伸ばすように努めてみてはいかがでしょうか。それに比例して、気づいたら投資の成績が上がっているかもしれません。

あえて挙げませんでしたが、「株式投資に対する情熱がある人」こそ実は、もっとも「株式投資に向いている人」なのです。

株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO

川合 一啓

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