好決算なのに株価が下落?決算発表後の株価予想のコツ

好決算なのに株価が下落?決算発表後の株価予想のコツ

株式投資をする人にとって投資している企業の決算発表は、株価上昇のキッカケを与える重要なイベントです。今回は、決算発表後の株価を予測するには、発表後まずどこに注目しなければいけないかについて説明します。


■好決算×株価下落?
企業の決算が発表されたとき、「好決算なのに、株価が下がった!」と驚いたことはありませんか?「この銘柄はきっと上がるにちがいない!」と踏んで決算前に仕込んでおいたのに、結果は予想に反して大幅下落……なんて憂き目を見た方が、よく居ます。実は、決算が良くても、株価が下がってしまう……ということは、珍しいことではありません。

なぜ、期待と逆の値動きをするのでしょうか?今回は、このことに疑問を感じている方に向けて、株価が決算と逆行する原因を解説します。また、ダマされないようにするためのカンタンな対処法などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。


■なぜ、好決算なのに株価が下がるのか?
決算発表があった直後、

・決算内容が好調(↑)で、株価が上がる(↑)
・決算内容が不調(↓)で、株価が下がる(↓)

という値動きだったら、特に気になることもないですよね。しかし、
・決算内容が好調(↑)なのに、株価が下がる(↓)
・決算内容が不調(↓)なのに、株価が上がる(↑)

というように、予想と逆の値動きになることもあります。ではなぜ、このようなことが起こるでしょうか?それは、株価は、決算内容によって決まるものではないからです。むしろ、本当に大事なのは、「決算内容が、市場期待と比べてどうだったか」です。

好決算がもともと期待されていた会社は、たとえ好決算でも、よほど良い内容でないと、株価があがりません。また、悪決算が予想されていた会社は、たとえ赤字だったとしても、想定を裏切る内容(ポジティブサプライズ)であれば、大きく株価が上昇する可能性があります。このように、決算内容だけを見ていても、決算後の株価を予想するのは難しいです。

そこで、私が決算後の株価を予想するのに使う方法として、「企業予想(企業が出す業績予想)」と「市場予想(第三者が出す業績予想)」を見比べるという方法があります。大企業は保守的な予想を出す一方で、新興企業は甘めの予想を出すなど、業績予想の見積もり方は企業によってまちまちです。また、上方修正や下方修正などでたびたび上下します。よって、こういった過去の企業予想を踏まえて算出された、「市場予想」の方が正確だと考えられるのです。

以上のような経緯もあり、株価は「企業予想」と「市場予想」の比較を通じて、値動きする傾向があります。よって、企業が好決算を発表したからといって、「上がりそうだな」と、短絡的に考えることは避けた方がよいでしょう。投資判断をする際は、まずは企業予想と市場予想とを比べ、どちらがよいか悪いかを確かめることが安全なやり方と言えるでしょう。

以上の内容を頭に置いた上で、期待を裏切られないためにしておくべき「決算発表前のチェックポイント」を、以下で見てみましょう。


■チェックポイント1:「企業が出す業績予想」と「市場が出す業績予想」を比べる
今後の値動きを決める重要なポイントの一つが、「企業予想」です。まずは、「企業予想」と「市場予想」とを比較してみましょう。

・今期業績が増益(↑)で、「企業予想」が「市場予想」よりよければ、買いが先行(↑)
・今期業績が減益(↓)で、「企業予想」が「市場予想」より悪ければ、失望売りが先行(↓)

となることはわかりやすいと思いますが、

・今期業績が増益(↑)でも、「企業予想」が「市場予想」より悪ければ、失望売りが先行(↓)
・今期業績が減益(↓)でも、「企業予想」が「市場予想」よりよければ、買いが先行(↑)

となることが多くあります。企業予想と市場予想との比較は、証券会社の「決算発表スケジュール」から検索すると調べる
ことができます。たとえばSBI証券では以下のように表示されていますので、「会社予想」と「コンセンサス(市場予想)」のいずれがよいか悪いかを確かめることができます。ぜひ確認してみてください。


■チェックポイント2:来期の業績予想と中間予想とを比較する
1で挙げた「来期の業績予想」は通期の予想ですが、半期ごとの業績予想を見ることで、より予想の精度が上がると考えられます。なぜなら、業種によっては、業績が上期と下期のどちらかに偏っている企業もあるからです。

例えば建設業ですが、下期に業績がかたよっている傾向があります。その場合、たとえ上期の業績進捗が遅くとも、下期に取り返せる可能性が高いと期待できます。このように、「売上が立ちやすいのは、いつなのか?」といったことを意識しながら分析すると、業績の進捗を正当に評価できるようになります。


■チェックポイント3:企業予想と四季報予想を比較する
「第三者による予想」という意味では「会社四季報」による予想をチェックしておくことも有用です。

今期業績が増益(↑)でも、「企業予想」が「四季報予想」より悪ければ、失望売りが先行(↓)
今期業績が減益(↓)でも、「企業予想」が「四季報予想」よりよければ、買いが先行(↑)

となることが多くあります。


■まとめ
今回は、決算発表直後の値動きを予想するためのチェックポイントを3つご紹介しました。決算に振り回されず、チャンスをつかみたい方は、ぜひこれらの点を意識して決算内容を分析してみてはいかがでしょうか。
(文:西村 剛)

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