見えない敵に怯える株式市場 バンジージャンプ相場の行方は

見えない敵に怯える株式市場 バンジージャンプ相場の行方は

真っ逆さま

いや〜、ひどい相場である。世界の株式市場はコロナショックに直撃されている。それに追い打ちをかけているのが原油価格の急落だ。新型コロナウイルスの拡散が世界経済にダメージを与えるのは間違いない。それ以上に、1バレル=20ドル前後の原油価格が信用不安を招くだろう。

 なにしろ、人と物の移動が厳しく制限されている。インバウンド(訪日客)の観光業が打撃を受け、サプライチェーン(部品供給網)の寸断によって、生産拠点の多くが操業停止、ないしは減産に追い込まれている。原油価格の急落は産油国を直撃、石油業界の経営危機に直結する。

 中国はマイナス成長を余儀なくされるだろう。アメリカ企業は10%増益(S&P500ベース)予想が一転、20%超の減益になるという。日本は昨年10〜12月のGDP成長率が7・1%のマイナスになったが、今年1〜3月は2ケタのマイナスになろう。自粛、自粛では外出を控えるし、消費は落ち込む。この際、消費税率を引き下げたらどうか。

 NYダウは2月12日に2万9551ドルの高値を付けているが、3月18日はザラバ1万8917ドルだ。下落率はほぼ1カ月間で36・0%に達する。

 コロナショックの怖さは「見えざる敵」に加え、株価の値下がりのスピードの速さだ。確かに、パリバショックでは36・1%、リーマン・ショックでは52・1%の下落率を記録しているが、期間はそれぞれ9カ月、5カ月を要した。まさに、今回はバンジージャンプである。

 そう、真っ逆さまに落ちている。あと、数カ月も下げ続けたら「株価がなくなってしまうぞ」。投資家はそんな恐怖感に怯えている。だからこそ、マーケットでは「Cash is King」と。まあ、日本の場合、すでに個人金融資産の5割超の1000兆円が現・預金だが……。

 その日本の株式市場もボロボロだ。日経平均株価の今年の高値は1月17日の2万4115円だ。それが3月19日には1万6358円の瞬間安値をつけた。下落率は32・2%となる。

 さて、「オーバーシュート」(下げすぎ)との声もあるが、株価はどこまで下げるのだろうか。ただし、株価指標はほぼ底値に届いていると思う。

(経済評論家・杉村富生)

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