巣ごもりが追い風 無料配信マンガワンの「Link-U」

巣ごもりが追い風 無料配信マンガワンの「Link-U」

(C)日刊ゲンダイ

某証券会社の先週のメモ――。

「コロナウィルスはRNAウイルスで、ワクチン開発の成功例は少なく、AIDSもエボラ出血熱もワクチンは開発されていない。コロナ・ワクチンは、先行プロジェクトが10あるが、他に126のプロジェクトも進行中で、参入の多さは開発の難しさを物語っている。来年のワクチン実用化はまだ分からない」

 6月27日(午前3時)時点の世界の感染者数は966万人超で、亡くなった人は約50万人に上る。感染第2波が懸念されるが、世界中でロックダウンに対するアレルギーは非常に強く、第2波到来の場合は“スウェーデン方式”が主流となると言われている。

 スウェーデンはロックダウンなし、緩いソーシャルディスタンスを採用、16歳以下の子供は通学し、商店・レストランは営業継続。感染防止の効果があるとの評価もあるが、人口が日本の約10分の1の国で、6月26日現在感染者数6万3890人、死者5230人。他のヨーロッパ諸国より状況が良いとも言われるが、老人施設では感染爆発も起きた。スウェーデン方式は日本では抵抗が強そう。

 コロナ禍で注目されている企業の一つがマザーズ上場の「Link-U」(4446)。東京大学で独自のサーバー構築技術を開発した山田剛史氏が、取締役で筆頭株主になっている。小学館と共同で「マンガワン」という無料マンガを配信している。同社の構築するサーバーは高速・大容量で安定した送信ができ、従来35台のサーバーが必要とされていたアプリが、わずか5台で配信可能になったケースもある。豊富なコンテンツを誇る小学館としては、良い提携先だったのだろう。

 マンガワンは、毎日アプリを起動させ、動画広告を見る事で、無料で数話のマンガ閲覧が可能。まとめ読みの読者には有料課金し、安定的な広告収入と課金ユーザーの取り込みを図っている。単なるサーバー貸与ではなく、アプリの開発・配信・マーケティングまで一貫して引き受け、収益をシェアしている。

 2020年7月期の第3四半期(2〜4月)は、マンガ事業の売り上げは、コロナによる巣ごもりの影響もあり前四半期比で15%増と好調であったが、アプリ開発のリリースがなく開発部門の売り上げは減収。投資家に見栄えの悪い印象を与えたようで……。

 しかし、第4四半期にはNHKとの語学アプリのリリースが予定されており、通期予想を超過するものと思われる。NHK以外でも、バイトダンスとの提携など、有力企業とのビジネス連携が順調に進展中。東証1部指定替えの可能性を考えると、リンクしておきたい銘柄では?

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