渋滞解消へ地下トンネル網=起業家が構想−28年五輪の米ロサンゼルス

渋滞解消へ地下トンネル網=起業家が構想−28年五輪の米ロサンゼルス

米起業家が設立した掘削会社「ボーリング・カンパニー」が構想する地下トンネルを走る乗り物の模型(同社ホームページより)

 【シリコンバレー時事】2028年夏季五輪の開催が確実となった米ロサンゼルスで、深刻な渋滞の解消策として地下にトンネルを張り巡らせる構想が注目を浴びている。提唱したのは大手電気自動車(EV)メーカー、テスラの最高経営責任者(CEO)で起業家のイーロン・マスク氏。11年後に向け、次世代交通網を含む新たな都市計画の議論が熱を帯びそうだ。
 構想では、地下トンネルには人や車を運ぶ電動車を走らせる。最高速度は時速200キロ。マスク氏は、既にトンネルを掘る会社「ボーリング・カンパニー」を設立し、巨大掘削機を購入。約1.6キロ当たり10億ドル(約1100億円)とされる掘削コストを10分の1以下に抑える算段だ。
 一方、配車アプリ大手の米ウーバー・テクノロジーズは今年4月、未来の都市交通として、垂直に離着陸できる乗り物の実証実験を20年までに実施する方針を表明した。これに対し、ボーリング社は「『空飛ぶ車』には天候や騒音の問題があり、一般的に、地上の人々の不安が高まる」として、地下トンネルの優位性を訴える。
 ロサンゼルス市のガルセッティ市長は交通・輸送インフラの整備に重点投資する方針を掲げている。マスク氏は6月、「市長と期待が持てる会話をした」とツイッターに投稿した。構想が実現に向けて前進する可能性がありそうだ。