逆風ディーゼル、割れる戦略=マツダは新型車投入

 マツダは、12月に国内で発売する新型のスポーツ用多目的車(SUV)「CX−8」にディーゼルエンジンを搭載する。ディーゼル車にはドイツメーカーの排ガス不正問題や環境規制の強化で逆風が吹く。日本メーカーでは、欧州向けを中心に新型の投入見送りや撤退などの動きも出ており、戦略の違いが鮮明になっている。
 「ディーゼルは、二酸化炭素(CO2)の排出量を大幅に低減できる」。小飼雅道社長は14日の記者会見で、ディーゼル技術は地球温暖化対策として有効と強調した。その背景には、CO2排出量は軽油を燃料とするディーゼル車がガソリン車より少ないことがある。
 ただ、軽油やガソリンを燃料とするエンジン車に関しては、大気汚染対策の一環として、中国が販売禁止の検討に入り、英仏両国は2040年の禁止を打ち出した。世界的には、電気自動車(EV)の投入を求める動きが急だ。だが、EVは走行中にCO2を出さないものの、モーターを回す電気の多くが火力発電に依存し、発電過程まで含めればCO2が発生しているのも事実だ。
 このため、小飼社長は「各国の規制や電源構成を考え、エンジンと電動化技術を組み合わせていく」と話し、開発中のEVやプラグインハイブリッド車、エンジン車を各国の状況に合わせ投入する方針。ディーゼル技術では軽油を燃やすシステムの改良を進め、欧州で強まる排ガス規制に対応していくという。
 一方、ディーゼル車の戦略を見直すメーカーも相次ぐ。ホンダは、欧州で18年に発売するSUV「CR−V」の新型モデルで設定を見送る。スバルは、ディーゼル車の生産から20年度をめどに撤退し、経営資源をEV開発などに集中。三菱自動車は、17年度中に始める新型SUVの国内販売で、ディーゼル投入を先送りする。