【香港IPO】中国の地方や農村向けECの匯通達網絡が上場準備、下位市場の小売成長率は年率2ケタに迫る

【香港IPO】中国の地方や農村向けECの匯通達網絡が上場準備、下位市場の小売成長率は年率2ケタに迫る

香港メインボードへの上場をめざす匯通達網絡(09878/香港)が2月10日から公募受付を開始する。(イメージ写真提供:123RF)

 香港メインボードへの上場をめざす匯通達網絡(09878/香港)が2月10日から公募受付を開始する。公募するH株は約5161万H株。公募価格は43.00〜48.00香港ドル。公募による調達資金は概算22億2560万香港ドル(約396億円)を見込む。2月18日の上場を予定している。売買単位は100H株。

 同社は、中国の大手Eコマース会社アリババの傘下企業の1社で、中国の地方都市や農村部などの下位市場(lower−tier market)を対象としたEコマースのサービスプラットフォーマー。下位市場を対象とした小売プラットフォーマーの中では、市場シェア1%を有するトップにランクされる。

 家電製品、農業生産手段、車両・自動車部品、住宅・改修資材、酒類などをサプライヤーから調達し、主に卸売業者や加盟店に販売している。また、SaaS+、および、マーチャントソリューションを小売店および卸売業者に提供してサブスクリプションで収益を得るという2つのビジネスを展開している。

 Frost&Sullivan Reportによると、下位市場における耐久財、および、農業生産手段への平均家計消費支出は、2015年の約3500人民元(約6.3万円)から、2020年には約6700人民元(約12万円)へと年平均13.9%成長し、2025年には約1万700人民元(約19.26万円)へと年平均9.8%成長が期待されている。同社では、2010年にスタートしたEコマースビジネスでは、耐久消費財の提供を強化するネットワークを構築し成功した。また、農業関連分野でも強みを持っている。

 2017年に立ち上げたSaaS+関連ビジネスにおいては、小売店が店内管理を改善することを支援するオンラインサービスに焦点をあてている。

 中国の下位市場は、人口が多く、地理的に広範囲におよび、また、小売市場はオフラインの伝統的な店舗販売が支えていることが特徴といえる。下位市場の永住者人口は、2020年末時点で12億3000万人に達し、中国の総人口の87%以上を占める。また、小売市場の市場規模は20年に15.1兆人民元(約272兆円)に達し、中国全体の小売市場の約79%を占めている。下位市場における1人当たり年間可処分所得は、2020年の約2.9万人民元(約52.2万円)から25年には約4万人民元(約72万円)へと年平均7.2%成長が期待され、この成長率は上位市場の年平均6.3%を上回っている。大きな成長が見込まれる市場だけに、競合も多く、同社が、その中で現在の地位を維持できる保証はない。

 2020年12月期の売上高は、496億2914万人民元(前期比13.74%増)、当期損失2億7999万人民元(前期損失は3億482万人民元)。2021年9月期の9カ月間の売上高は464億9588人民元(前年同期比35.09%増)、当期損失は1億5789万人民元(前年同期損失は3億615万人民元)。

 公募による資金調達見込み額22億2560万香港ドルについては、約30%を既存顧客との関係及び顧客基盤のさらなる拡大のために、約25%はサプライチェーンの最適化のために、約20%をプラットフォームのITインフラの強化に充てる計画。(イメージ写真提供:123RF)

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