【深センIPO】映画配給・映画館経営の博納影業集団が9日に公募開始、2億7940万株発行予定

【深センIPO】映画配給・映画館経営の博納影業集団が9日に公募開始、2億7940万株発行予定

深セン証券取引所のメインボードへの上場を目指している、博納影業集団(001330/深セン)が8月9日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2億7940万株を発行予定で、公募価格は5.03元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)

 深セン証券取引所のメインボードへの上場を目指している、博納影業集団(001330/深セン)が8月9日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2億7940万株を発行予定で、公募価格は5.03元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2003年設立の民営企業で、17年に株式会社化した。中国初の映画配給業務を行う民営企業として、映画の投資、配給、シアターチェーンおよび映画館業務を主業務としている。これまでに配給した映画作品は250本を超え、そのうち16本が興行収入10億元、75本が1億元を突破する大ヒットとなり、累計の興行収入額は600億元を超えた。中国映画歴代興行収入ランキングトップ15に4本が入っており、中でも「長津湖」は中国映画史上最高の興行収入57億7500元を獲得した。
 
 また、シアターチェーン加盟映画館は2021年12月末現在で108カ所、直営映画館は北京、上海、杭州、寧波、重慶など大都市を中心に101カ所となっており、北京市にある博納悠唐国際影城は世界でもごくわずかな120fps映像を放映可能な映画館で、しばしば上映舞台あいさつに用いられている。
 
 中国の映画市場規模は2011年の131億1500万元から19年には642億6600万元まで年々成長を遂げてきたが、新型コロナの感染が拡大した20年には204億1700万元まで落ち込んだ。だた、21年には472億5800万元まで回復しており、新型コロナの感染が落ち着くことで再び成長トレンドに入るものと見られる。特に旧正月にあたる春節時期の映画市場は成長著しく、21年の春節の興行収入は78億2200万元と、コロナ前だった19年の59億500万元を大きく上回った。また、今や中国は世界一の映画産業市場となっており、21年の中国における興行収入が世界全体の興行収入に占める割合は50.32%と半数を超えている。新型コロナからの回復、市民の消費レベル向上、文化製品に対するニーズ増に伴い、中国の映画市場はまだまだ大きな伸びしろを持っている。
 
 映画館やスクリーンの数も中国では年々増え続けており、映画館数は2011年の2800カ所から21年には1万2387カ所と年平均16.03%のペースで増加、スクリーン数も9286面から8万2248面と年平均24.37%のペースで増加した。今後も一定のペースで増え続けることが見込まれる。
 
 同社は映画の投資、配給、映画館運営と映画産業チェーンを全体を網羅した経営を行っていること、実際の出来事や社会の問題点を中国で主流の価値観と上手く組み合わせたシリーズ作品の制作を得意とし、多くの観客動員を実現していること、映画監督やスタッフ、俳優など映画関係者と良好な関係を築いていること、自ら配給したヒット作品のIPビジネスが展開できること、米ハリウッドなどに子会社を設け、国内作品の海外配給と海外作品の輸入を手掛けているなど海外展開を積極的に進めていることを強みとしている。
 
 一方で、資金調達の手段が限られ、なおかつ「ハイリスク、軽資産」という映画業界の特性上銀行からの融資を受けるハードルが高いこと、大都市に対して中小都市への映画館進出が進んでいないこと、人材の呼び込みやインセンティブ制度などの整備、充実を図る必要があることなどが課題だ。新型コロナの感染再拡大、映画産業の監督管理政策の変化、当局による作品内容のチェック強化、配給作品の失敗、市場競争の激化、映画制作コストの上昇、海賊版など版権侵害、知的財産権を巡る紛争などといった経営上のリスクが存在する。
 
 2021年12月期の売上高は31億2359万元(前期比94.05%増)、純利益は3億5584万元(同88.60%増)。22年1〜6月期の売上高は14億7299万元(前年同期比81.89%増)、親会社株主に帰属する純利益は2億3593万元(同783.15%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

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