【深センIPO】キッチン向けなど小型家電メーカーの北京利仁科技が17日に公募開始、1848万株発行予定

【深センIPO】キッチン向けなど小型家電メーカーの北京利仁科技が17日に公募開始、1848万株発行予定

深セン証券取引所のメインボードへの上場を目指している、北京利仁科技(001259/深セン)が8月17日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1848万株を発行予定で、公募価格は19.75元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)

 深セン証券取引所のメインボードへの上場を目指している、北京利仁科技(001259/深セン)が8月17日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1848万株を発行予定で、公募価格は19.75元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は1998年設立の民営企業で、2015年に株式会社化した。キッチン用小型家電、家具小型家電製品の研究開発、設計、生産、販売を主業務としており「利仁(Liven)」というメインブランドを持っている。自社でシリーズ製品の外観デザインと販売、ブランド運営を行い、子会社が製品内部構造の開発、材料の調達、製品の生産を手掛ける体制をとり、オンライン、オフラインの両販売チャネルを備える。主要製品はホットプレート、エアフライヤー、アロマ加湿器、ハンディスチームクリーナー、ハンガースチームアイロンなど。
 
 中国では経済の成長、消費レベルの向上に伴い、小型家電市場は年々拡大しており、市場規模は2015年の2500億元から19年には4000億元に成長し、21年には4868億元にまで拡大したとみられる。15〜21年の平均成長率は11.75%だ。電気ケトル、炊飯ジャーなどの定番のキッチン家電はすでに市場が飽和状態に向かいつつある一方で、エアフライヤーや各種ホットプレートなど比較的新しい製品が著しい成長を定位している。
 
 2019年における小型家電製品の輸出額は中国が世界全体の47.4%を占めて1位となっている。一方で輸出される製品の多くは海外ブランド向けのOEM/ODM生産となっており、中国国産ブランドの世界的な影響力は今なお世界の大手ブランドに比べると大きく劣る。同社を含め、中国ブランド製品としての輸出を増やしていくことが中国の小型家電製品業界にとっては大きな課題だ。
 
 また、中国国内市場では近年、オンラインの販売チャネルによる売上が急速に伸びており、20年の新型コロナ感染拡大によりその傾向に拍車がかかった。2014年のオンライン販売が占める割合は販売数ベースで24%、売上高ベースで19%だったが、20年1〜6月期には販売数ベースで83%、売上高ベースで65%にまで拡大している。特に若い世代がライブコマースを通じた商品購入を好む傾向にあり、SNSなどを利用したオンライン販売チャネルの充実が今後の売上増、会社の成長を左右する大きな要因と言えるだろう。また、健康向け製品、インテリジェント化が小型家電業界のトレンドとなっている。
 
 同社は代理生産が主体となっている中国の小型家電業界の中で自らのブランドを立ち上げ、一定の知名度を獲得していること、各種ホットプレート製品分野で業界をリードする開発力、生産力を持っていること、オンライン販売に力を入れており天猫、淘宝、京東といった主要ECプラットフォームと良好な関係を築いていることなどを強みとする一方で、業界のリーディングカンパニーである美的集団、Suporなど中国の総合小型家電企業に比べると製品のラインナップが少ないこと、資金調達の手段が限られていることなどがボトルネックとなっている。
 
 また、流動資産に占める在庫評価額の割合が30〜40%と高いこと、代理生産数量が年々上昇しており全体の約7割となっていること、売上の約8割がキッチン小型家電製品に依存していること、原材料価格コストが全コストの8割以上を占め、価格上昇の影響を受けやすいことなどが経営上のリスクとして存在する。
 
 2021年12月期の売上高は6億5514万元(前期比9.22%減)、純利益は6497万元(同2.07%減)。22年1〜6月期の売上高は3億3504万元(前年同期比1.95%増)、純利益は3620万元(同8.05%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

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