【上海IPO】NORフラッシュメモリチップ設計の恒爍半導体が公募開始、2066万株発行予定

【上海IPO】NORフラッシュメモリチップ設計の恒爍半導体が公募開始、2066万株発行予定

上海証券取引所の科創板への上場を目指している、恒爍半導体(合肥)股フェン(688416/上海)が8月18日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2066万株を発行予定で、公募価格は65.11元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。(イメージ写真提供:123RF)

 上海証券取引所の科創板への上場を目指している、恒爍半導体(合肥)股フェン(688416/上海)が8月18日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。2066万株を発行予定で、公募価格は65.11元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。
 
 同社は2015年設立で、21年に株式会社化した。メモリチップおよびマイクロコントロールユニット(MCU)チップの研究開発、設計、販売を手掛けるIC(集積回路)設計企業である。主要製品はNOR型フラッシュメモリチップ、Arm CortexーM0+カーネルアーキテクチャをベースとした汎用32ビットMCUチップなどで、製品の開発、設計、販売に専念し、生産は外部に委託するファブレス経営方式を採用している。また、NORフラッシュメモリ技術に基づくメモリ、演算一体型端末推論AIチップの開発にも取り組んでいる。で中国の多くのハイテク企業を顧客に持ち、製品は小米、OPPO、ZTE、レノボ、奇瑞汽車、江鈴汽車などの製品に利用されている。21年12月期の売上構成はNORフラッシュメモリチップが86.56%、MCUチップが13.44%となっている。
 
 世界のメモリチップ市場規模は2015年の780億米ドルから18年には1633億ドルまで成長したものの、19年にIC産業低迷の影響を受けて1104億ドルまで落ち込んだ。20年には1267億ドルまで回復し、その後も成長が見込まれており、25年には2196億ドルに達する見込みだ。21年におけるメモリチップ市場のうちDRAMが56%、NANDフラッシュが41%を占め、同社がて描けるNORフラッシュメモリチップのシェアはわずか2%にとどまっている。ただ、高性能なスマートフォン、完全ワイヤレスイヤホン、ウェアラブル端末などのコンシューマーエレクトロニクス、新エネルギー自動車をメインとする自動車電子、5G通信、IoTといった分野の成長に伴い、NORフラッシュメモリチップ市場も新しい成長段階に入っている。
 
 なお、中国は世界トップクラスのメモリチップ消費市場であり、市場規模は15年の1360億元から20年には3021億元に拡大、年平均17.31%と世界市場の10.19%を上回るペースで成長した。
 
 世界のMCU市場規模は15年の159億4500万ドルから、20年には206億9200万ドルまで拡大し、26年には285億ドルに達する見込みだ。また、IoTと新エネ車の発展が著しい中国はMCUの市場規模も世界市場を上回るペースで拡大しており、15年の180億元から20年には269億元にまで増え、26年にはさらに倍近い513億元にまで成長することが予測されている。MCUは4ビット、8ビット、16ビット、32ビットに分類されており、以前は8ビット製品が主流だったが、自動車電子制御など複雑な処理を行う上で必要な32ビットMCUの需要が15年ごろから急速に伸び、20年では世界のMCU市場において32ビットMCUの割合が59%と最も多くなっている。
 
 同社は業界先端技術である50nmプロセスのNORフラッシュメモリチップ技術を開発するなど高い技術力を持ち、幅広い電圧で省エネ、高性能、高信頼性、低コストな製品を提供できること、経験豊富な優れた研究人材を確保していること、ファブレス経営を行う中でシリコンウエハーの代理製造企業と良好な協力関係を築いていることなどを強みとする一方で、主力製品であるNORフラッシュメモリチップの市場規模自体がメモリチップ業界の中でまだまだ小さいこと、128MBを超える大容量NORフラッシュメモリチップ製品が今なお開発段階にあり、自動車や工業制御、5G基地局など大容量製品が必要な市場で競争力を持っていないこと、国内外の大手企業に比べて経営規模、ブランド知名度、市場シェアといった部分でなおも明らかな差が存在することなどがボトルネックとなっている。
 
 2021年12月期の売上高は5億7585万元(前期比128.76%増)、純利益は1億4755万元(同616.41%増)。22年1〜6月期の売上高は2億6620万元(前年同期比0.47%減)、純利益は4640万元(同15.15%減)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

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