【中国本土IPO】21日は深セン・上海で4社上場も、3社が公募割れ

【中国本土IPO】21日は深セン・上海で4社上場も、3社が公募割れ

中国本土の株式市場では9月21日、深セン証券取引所の創業板で2社、上海証券取引所の科創板で2社の計4社が新規上場を果たしたが、4社中3社が公募割れの船出となった。(イメージ写真提供:123RF)

 中国本土の株式市場では9月21日、深セン証券取引所の創業板で2社、上海証券取引所の科創板で2社の計4社が新規上場を果たしたが、4社中3社が公募割れの船出となった。
 
 深セン創業板に上場した恩威医薬(301331/深セン)は公開価格29.80元に対し、初値は40.94%高い42.00元だった。2005年に西蔵玖玖医薬有限責任公司として設立した民営企業で、18年に株式会社化して現社名となった。中成薬と呼ばれる中国伝統薬(中薬)の製剤、化学薬品の研究開発、生産、販売を主業務としており、婦人科、小児科、呼吸器系の分野のOTC(非処方薬)に特化している。主力製品の「潔爾陰洗液」は、中国の都市小売薬局婦人科炎症中成薬分野の市場シェアが17〜21年の5年連続でトップとなっている。21年12月期の売上高は6億7969万元(前期比7.18%増)、純利益は1億173万元(同3.28%減)。22年1〜6月期の売上高は3億3478万元(前年同期比0.47%増)、純利益は3918万元(同11.91%減)。
 
 新規上場に伴い調達予定の7億56万元(約143億円)は、約88%の6億1983万元を四川省にある子会社の拡張プロジェクトに、約12%の8073万元をチベット自治区チャムドの本社建設プロジェクトに用いる。
  
 一方、同じく深セン創業板に上場した捷邦精密科技(301326/深セン)は公開価格51.72元に対し、初値は9.20%低い46.96元だった。07年設立の民営企業で、20年に株式会社化して現社名となった。精密機器の機能部品、構造部品の設計、開発、生産を主業務としている。また、リチウムイオン電池分野に利用される、力学的性能や導電性に優れた炭素ナノチューブ製品などの新材料分野の事業も手掛ける。21年12月期の売上高は10億123万元(前期比16.88%増)、純利益は8964万元(同29.69%増)。22年1〜6月期の売上高は4億6709万元(前年同期比2.49%減)、親会社株主に帰属する純利益は4185万元(同17.05%減)。

 新規上場に伴い調達予定の5億5000万元(約112億円)は、約68%の3億7200万元を高精密電子機能構造部品生産拠点建設プロジェクトに、約18%の9800万元を研究開発センター建設プロジェクトに用いる。
 
 また、上海科創板に上場した南京磁谷科技(688448/上海)は公開価格32.90元に対し、初値は8.48%低い30.11元だった。06年設立の民営企業で、20年に株式会社化して現社名となった。磁気浮上流体機械および磁気軸受、高速モーター、高速駆動装置などの研究開発、生産、販売を主業務としている。主要製品は磁気浮上式の遠心送風機、エアコンプレッサー、チラーユニットなどで、汚水処理、科学工業、印刷、食品、製薬、製紙、電子、機械製造、建築などの分野に幅広く利用されている。21年12月期の売上高は3億1160万元(前期比20.90%増)、純利益は5975万元(同23.87%増)。22年1〜6月期の売上高は9836万元(前年同期比2.25%増)、純利益は426万元(同64.46%減)。
 
 新規上場に伴い調達予定の4億5000万元(約92億円)は、約53%の2億4000万元を高効率スマート一体化磁気浮上流体設備生産建設プロジェクトに、20%の9000万元を研究開発センター建設プロジェクトに用いる。
  
 同じく上海科創板に上場した諾誠健華医薬(688428/上海)は公開価格11.03元に対し、初値は2.99%低い10.70元だった。15年設立で、20年には香港メインボードに上場した。腫瘍および自己免疫性疾患などの分野に特化した製薬を主業務としている。目論見書発行日現在で、B細胞リンパ腫治療に用いられるBTK阻害薬のオレラブルチニブが中国国家薬品監督局から条件付きでの発売認可を受けており、12種類の製品が第1〜3層の臨床試験段階に、4種類が前臨床試験段階にある。オレラブルチニブは21年12月に国の医療保険適用薬品リスト入りし、同31日現在で中国国内数百か所の病院で使用されている。21年12月期の売上高は10億4303万元(前期比764.91倍)、純損益は6667万元の赤字(同82.98%の損失減)。22年1〜6月期の売上高は2億4595万元(前年同期比2.41倍)、純損益は4億4581万元の赤字(前年同期比109.22%の損失増)。
 
 新規上場に伴い調達予定の40億元(約818億円)は、約54%の21億5087万元を新薬研究開発プロジェクトに、約4%の1億6718万元を薬物研究開発プラットフォーム改良プロジェクトに、約10%の3億9419万元を販売ネットワーク構築プロジェクトに、約2%の8773万元を情報化構築プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)