フィデリティ投信が日本で50周年、伝統のボトムアップ調査とイノベーションで一段の発展に意欲

フィデリティ投信が日本で50周年、伝統のボトムアップ調査とイノベーションで一段の発展に意欲

フィデリティ投信は、2019年に日本オフィス開業50周年を迎えた。今年1月7日に社長に就任したデレック・ヤング(Derek Young)氏(写真)は、「お客さまの期待に応えて一段と発展したい」と語り、さらに日本市場に対するコミットメントを強めるとした。

 フィデリティ投信は、2019年に日本オフィス開業50周年を迎えた。今年1月7日に社長に就任したデレック・ヤング(Derek Young)氏(写真)は、1969年に東京オフィスを開設して以来、50年間にわたって日本でのビジネスを拡充し、外資系でトップの実績を残していることについて「日本のお客さまの当社に対する信頼のおかげ」と語り、「お客さまの期待に応えて一段と発展したい」と、さらに日本市場に対するコミットメントを強めるとした。

 フィデリティ・インターナショナルの最初の海外拠点として東京オフィスを開設したのは、「ボトムアップのファンダメンタルリサーチを徹底するため」という明確な目的意識があった。以来、リサーチ運用拠点として東京での調査活動を進めるとともに、機関投資家、ホールセール、確定拠出年金(DC)、個人向けと4つのチャネルで運用サービスを提供するフルラインの運用会社として着実に業容を拡大してきている。

 1969年の事務所開設当初から日本企業の調査に携わるフィデリティ・ジャパン・ホールディングス取締役副会長の蔵元康雄氏は、「50年前の日本は、“エマージングジャパン”といわれ、現在のインドネシアやミャンマー、ベトナムのようにとらえられていた。当時は、スイスやオランダなど欧州の一部の運用会社が、日本への投資を検討していたが、米系の運用会社では唯一、フィデリティが日本に投資するファンドを立ち上げた。当初から、ボトムアップの調査スタイルを持ち込み、企業のトップやCFOと直接面談し、長期の経営戦略を取材して成長性が高いと確信できる企業にのみ投資してきた」という。

 70年以降に、実際に投資した事例として蔵元氏が紹介した企業は、京セラ、日本警備保障(セコム)、イトーヨーカ堂、ジャスコ(イオン)、東京エレクトロン、キーエンス、ニトリ、ユニクロなど、個性的な経営トップの優れた経営戦略によって一時代を築いた企業が多い。

 また、同社の歩みは、日本の投資にイノベーション(技術革新)をもたらすものでもあった。1973年には日本初の先進国株式ファンド「フィデリティ・ワールド・ファンド」を設定。1986年に投資顧問業法が制定されるとフィデリティ投資顧問を設立し、機関投資家向けの運用業務を開始。1998年に投信の銀行窓販が開始された時には、フィデリティ証券を設立し、投信の直販を開始した。2007年に金融商品取引法が制定されると、フィデリティ退職・投資教育研究所を設立し、1万人調査などの大規模調査の実施とともに投資教育分野の研究も積極的に取り組んでいる。蔵元氏は、「これまでの50年を支えたボトムアップリサーチの徹底と新たなイノベーションの提供という2つの軸は、これからの50年にも受け継がれ、より大きな発展につながるだろう」と語った。

 デレック・ヤング氏は、同社の50周年を記念したロゴマーク「5().」(右肩にth)について、「()は、無限の可能性を示している。貯蓄から投資への動きが進められる中、変化するお客さまニーズに応え、これからも発展と変化を遂げていくという意志を表している」という。そして、今後のサービスについては、4つのチャネルへの商品供給を引き続き強化するとともに、サブアドバイザリー業務も強化してラップやデジタル金融サービスを充実させたいとした。また、リサーチの分野での満足度を一段と向上させるとともに、デジタル金融体験の向上にも努めたいと語り、フィデリティ証券などを通じたオンラインでの情報サービスの面でも、より充実したサービスを提供する考えを示した。

 同社の運用哲学には、詳細なファンダメンタル分析こそ、長期投資を可能にするという信念がある。フィデリティ投信取締役副社長 運用本部長兼最高投資責任者の丸山隆志氏は、「短期はマクロ、長期はミクロで決まる」と語り、「長期の投資にこそ、会社をしっかり見るというボトムアップの効果が発揮される」と語り、同社の運用方針は長期の資産形成に資すると強調した。

 そして、フィデリティ証券の執行役員 個人金融サービス本部長の久保田誉氏は、「自己判断で投資される若い資産形成層向けの手数料体系を新たに提供する計画。また、金融機関に相談して運用方針を決める方にはコールセンターを通じたアドバイスとオンラインで提供するポートフォリオ診断ツールなどを並行して活用していただける体制を強化したい。そして、おまかせで運用したいと考える方には、欧州で提供しているロボアドバイザーの提供を予定している」と2019年以降のサービスを展望した。(情報提供:モーニングスター社)

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