『仮面ライダーV3』宮内洋と中屋敷哲也が"命の危険を感じたシーン"TOP3を告白

『仮面ライダーV3』宮内洋と中屋敷哲也が"命の危険を感じたシーン"TOP3を告白

画像提供:マイナビニュース

「仮面ライダー」シリーズ第2弾にして、シリーズ最高の人気を誇る『仮面ライダーV3』(1973〜1974年放送)が、待望のBlu−ray商品として発売されることが決まった。これを記念して、仮面ライダーV3に変身する風見志郎を演じた宮内洋と、V3のスーツアクションを担当した中屋敷哲也が再会を果たし、映像特典(個別インタビュー&対談)の収録とマスコミ向けの会見を行った。

『仮面ライダーV3』は、1971年から1973年にかけて全98話を放送した『仮面ライダー』の世界観をそのまま受け継いだ続編として企画・製作された作品で、『V3』の第1、2話がそのまま『仮面ライダー』の第99、100話といってよいほど、両作品の関係性は深い。1号の技、2号の力を受け継いだライダー3号・V3の新たなる魅力を打ち出した本作は、1973年に入ってますます盛り上がりを見せた「変身ブーム」のトップを突っ走る大ヒット作として、当時の子どもたちを魅了し続けた。

悪の秘密結社ゲルショッカーの世界征服計画を壊滅に追いやった仮面ライダー1号/本郷猛(演:藤岡弘、)、仮面ライダー2号/一文字隼人(演:佐々木剛)だが、2人の戦いはまだ終わってはいなかった。倒したかに見えたゲルショッカー首領が実は生きており、新たな暗黒組織「デストロン」を立ち上げて、憎き仮面ライダーと少年仮面ライダー隊に復讐の牙をむいたのだ。

著者私物より

本郷の後輩で、優秀なオートレーサーでもある青年・風見志郎は偶然デストロンの暗躍を目撃したことで命を狙われ、さらには怪人ハサミジャガーによって父、母、妹を殺されてしまう。復讐に燃える志郎の「俺も改造人間にしてくれ」という頼みを一度は断った本郷と一文字だが、自分たちを助けようとしてデストロンの改造人間分解光線を浴び、瀕死の重傷を負った志郎を救う唯一の手段として改造手術を敢行。仮面ライダーV3としてよみがえった志郎だが、1号、2号のダブルライダーは怪人カメバズーカの体内で起動を始めた原子爆弾から東京の人々を守るため、太平洋の彼方へと姿を消してしまった。ダブルライダーの遺志を継いだV3は少年仮面ライダー隊会長・立花藤兵衛の協力を得て、世界の平和を乱すデストロンとの果てしない戦いの道を歩むのである。

風見志郎を演じたのは、人気アクションドラマ『キイハンター』(1968〜1973年)で、国際警察特別室・潜入捜査官として第92話「今年もよろしく世界殺人協会」(1970年1月3日放送)からレギュラー入りし、アクション派の二枚目俳優として注目されていた宮内洋。宮内は『仮面ライダーV3』出演にあたって、当時まだ高額だった家庭用ビデオデッキを購入し、放送中の『仮面ライダー』を録画して徹底的に研究。本郷猛、一文字隼人に負けない風見志郎としての存在感、魅力を高めるべく、撮影に臨んだという。

著者私物より

デストロンによる爆弾攻撃で吹き飛ばされたり、水の中に落とされたり、走行中のオートバイにまたがったまま変身ポーズを取ったり(第12、16、39、40話と本編中で4回も披露)、といった目を見張るアクション、スタントシーンには、宮内自身の強い希望で実施されたものが少なくないそうだ。変身前の風見志郎がデストロンによって痛めつけられ、テレビを観ている子どもたちをハラハラさせるだけさせた後、変身することによってヒーロー・V3が登場。この「ヒーロー登場」の爽快感を最大級に高めるため、風見志郎としては徹底的に敵に痛めつけられなければならない。これが宮内の提唱するヒーローの"やられの美学"であるという。

そんなヒーローへの思いを強く込めた宮内演じる風見の"変身後"としてさっそうと登場するのが、中屋敷哲也演じる仮面ライダーV3である。当時、殺陣集団「大野剣友会」のメンバーとして活躍していた中屋敷は、足が長くスラリとした抜群のスタイルとしなやかな体のバネを備えていることもあって、ヒーローの変身後を演じて立ち回りをこなす機会が多くなっていた。仮面ライダー1号(新1号)や『超人バロム・1』(1972年)など、それまでにもヒーローアクションの経験があった中屋敷だが、本格的に1年間もの長きにわたってヒーローを演じたのは『V3』が初めてだったと語っている。

それではここから、宮内洋と中屋敷哲也によるマスコミ会見の模様をお伝えしよう。今から45年前、子どもたちのヒーローへの憧れを大切にし、文字どおり命をかけて迫力のある映像を生み出そうとしてきた宮内、中屋敷それぞれの思いが文中から伝われば幸いである。

まずは、Blu-ray BOX映像特典のために再会を果たした両者に、ひと言ずつ感想をもらった。宮内は「哲ちゃんと会うのは1年ぶり。昨年2人で九州へ行き、トークイベントを開催したんです。そのときのお客さんの反応を見ると、やっぱり2人は息が合っているなと、肌で感じ取れました。今回の対談収録もしかりで、非常に息がピッタリ。『ざまあみやがれ!』とでも言いたくなるほど、面白いものになっていると思います」と、自らの"分身"たるV3の中屋敷とのコンビネーションに確かな手応えを感じていた様子。そして中屋敷は「僕はV3を演じていた当時から"影"の人間でしたからね。人前でしゃべるのは得意じゃない。だから映像収録のときも緊張ばかりしていました。一体、どういう風に撮れているんだろうとか、そんなことばかり気にしてね。対談では、本当に宮内さんに助けられました」と謙虚な姿勢でコメントした。

続いて、「『V3』撮影中に遭遇した命の危険に関わるような撮影を挙げると?」という質問には、宮内は撮影中に起きた数々の危険なスタント・アクションシーンをしみじみ振り返りつつ、「まず第22話での初島バケーションランドロケのとき。怪人ウォータンガントドの攻撃で海面に炎が上がって、僕は海に落ちているものですから炎の下をくぐっていかなければならない、というカットです。しかし、スタートがかかってカメラが回った直後、風向きが変わってしまい、僕が泳いでいくコースに炎がどんどん続いてしまって……。進んでも進んでもまったく炎が途切れない! ナナメ横に逃げて、なんとかOKになったんじゃないかな。これが1つめ。次は、第21話でロープウエイに命綱なしでしがみついたシーン。片手でぶらさがったりして、『こんなことやって宮内大丈夫か?』と多くの方がハラハラされたようですが、私は力持ちなので大丈夫なんです! 本当に危なかったら、こんなカットはやりませんからね(笑)。こういうシーンで、子どもたちが『風見志郎大丈夫かな?』と心配させるのが好きな宮内洋です。後に『秘密戦隊ゴレンジャー』(1975〜1977年)でも同じようなスタントをやっていますが、こういうのが得意中の得意なんです! 3つめは、第21話と同じく四国でロケを行った劇場版『仮面ライダーV3対デストロン怪人』のとき。爆発の中を風見が飛び越えるシーンで、背後でドカーン!と、とんでもない量の火薬が爆発しました。話に聞くと、島の表面にヒビが入ったらしいんですね。画としては、最高に凄いものが撮れましたけれど。爆炎がとても近くに上がって、風見が本当に爆発で吹き飛ばされているような迫力満点の画を作ることができた、というのに満足しています」と、まさに壮絶そのものの3つの名場面を挙げた。

中屋敷から「宮内さんは、火薬が好きですからね!」と声が飛ぶと、宮内は「風見志郎が危ない目に遭って、子どもたちがハラハラするからこそ、高いところからさっそうと現れるV3のカッコよさが際立つんですね。だから、いつも風見のときは無様なほどに痛めつけられなければ、と思っていました」と、"やられの美学"を改めて説明。これを受けた中屋敷が「毎朝、ロケ現場に行くとまず上のほうを見渡すんです。今日はどのへんに立つんだろうか、どこから登ればいいんだろうって(笑)」と、V3撮影当時を振り返った直後、宮内が「俺のほうは、さあどこから落ちようかってね(笑)」と、両者ともに体を張った命がけの撮影に意欲を燃やしていた40数年前のことを懐かしそうに語り合った。

中屋敷が『V3』で遭遇した危険な出来事としては「あちこちで爆発が起こる中を駆け抜けていくシーンのとき、間違って火薬が仕掛けてあるほうに全身で覆いかぶさってしまったことがあったんです。行きながら、もう止まれない……ああ、もう俺は死ぬ!と思っていたら、火薬担当の菊地(潔)さんが僕のところだけスイッチを入れずにいてくれて、それで助かったんですよ。もし打ち合わせのとおりに爆発していたら、僕も吹っ飛んでいたかもしれないですね。次は、ジャンプして海の中に落ちるアクションがあって、そこで横っ腹を思いっきり打ってしまい、水中で動けなくなってしまったこと。体がぜんぜん伸びなくて『ダメだ!』と思ったとき、ふっと力がわいて、マスクを自力で外して脱出できたんです。まず自分が浮いて、そのあとにマスクが浮いてきたのを覚えています。最後は、人工の滝に両手でぶらさがって、怪人が足で手を踏んだりするシーン。ここでは安全を考慮して、両手をロープで固定し、スタッフさんが引っ張っていたんですね。本番に入ると、いきなりマスクの中にどんどん水が入ってきて……、両手が使えないからどうすることもできず、慌てましたね〜。結局、マスクを横に傾けることで呼吸のできるスペースを作り、なんとか危機を回避しました」と、過酷極まりないスーツアクションならではの逸話を聞くことができた。

BOX2の映像特典に収録される単独インタビューでは、中屋敷演じるV3が50mもの高さの煙突の上に立ち、ポーズを決めたときのエピソード(第4話)も話題になっているが、これについて中屋敷は「もちろんてっぺんまで登る過程はとんでもなく怖かったんですけれど、落ちて死んだらどうしようとか、まったく考えもしませんでしたね。先ほど宮内さんが言っていたように、子どもたちを喜ばせるためにどんなことをやってあげようかとか、いろいろやっているときは無我夢中で、それほど『危険だ』と思っていなかったりします。反対に、なんでもないシーンのときほど、実は危険な目に遭ってるな〜なんて思うときがあります」と、どんなことにも全力でぶつかっていった若き日の自分自身を回想し、すがすがしい笑顔を見せた。

傷だらけ、泥だらけ、水浸しになるのも厭わない宮内による体当たりのアクション。そして、ライダー1号、2号をより洗練させたかのようにスマートかつパワフルな印象を与える中屋敷のV3アクション。この両者は見事に好対照をなしている。このことについて中屋敷からは「アクションに関しては、まったく宮内さんの動きに合わせるという発想はなかったですね。風見がV3に変身したら、まったく別な存在に変わるという感覚で、あくまでもV3としての個性を打ち出したアクションを目指していました」という答えが返ってきた。

その一方で、アクション以外の部分では「V3としてセリフをしゃべるシーンがあるのですが、長いセリフのときなどは宮内さんと事前に綿密な打ち合わせをして、どこでどういう息継ぎをするかとか、どんなテンポでしゃべればいいのかとか、宮内さんが後で(声を)合わせやすいように注意しました」と、風見とV3のイメージを統一させる工夫を行っていたことを明かした。この言葉を聞いた宮内は「哲ちゃんは台本でのV3のセリフを、事前にすべて頭の中に入れていて、マスクの中でしゃべってくれていたんです。いつも頭の下がる思いでした」と、共に最高のヒーローを作り上げようとする中屋敷の気遣いを称えた。

宮内は最後に「あのころは自分の出番が終わったとしても現場に残り、V3役の哲ちゃんや、大野剣友会のアクションを研究して、その日の撮影がすべて終わるまで帰らなかった。それだけ、僕も力を入れた作品です。僕と一緒に風見志郎、仮面ライダーV3を作り上げるため、一生懸命やってくれた哲ちゃんに改めて感謝します!」と、共に情熱を燃やして良質の作品作りに努めた、仲間同士の固い絆を噛みしめるかのようにコメントを残した。

『仮面ライダーV3』Blu-ray BOXは全3巻となり、BOX1は2018年4月11日に発売予定。映像特典として、BOX1に宮内洋、BOX2に中屋敷哲也の単独インタビュー、そしてBOX3には両者のスペシャル対談が収録される。

商品概要

仮面ライダーV3 Blu−ray BOX1
第1話〜第18話収録
発売元:東映ビデオ
発売日:2018年4月11日(水)
価格:22,000円(税別)
特典:全巻収納BOX(初回生産限定)
映像特典(予定):宮内洋インタビュー、新番組予告

仮面ライダーV3 Blu−ray BOX2
第19話〜第35話収録
発売元:東映ビデオ
発売日:2018年6月13日(水)
価格:22,000円(税別)
映像特典(予定):中屋敷哲也インタビュー、ヒーロークラブ9「力の技の戦士!V3」、ヒーロークラブ11「復讐の戦士ライダーマン」、V3メモリアル対談、CM集

仮面ライダーV3 Blu−ray BOX3<完>
第36話〜第52話(最終回)収録
発売元:東映ビデオ
発売日:2018年8月8日(水)
価格:22,000円(税別)
特典:全巻収納BOX(初回生産限定)
映像特典(予定):宮内洋×中屋敷哲也対談、「仮面ライダーV3メモリアル」、映画予告編
(秋田英夫)

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