「配信こそが日本アニメの進むべき道だな!」『リゼロ』が中国の動画サイトで1億再生突破!

「配信こそが日本アニメの進むべき道だな!」『リゼロ』が中国の動画サイトで1億再生突破!

『Re:ゼロから始める異世界生活』公式サイトより。

 先月に最終回を迎えた『Re:ゼロから始める異世界生活』(以下、『リゼロ』/テレビ東京ほか)。アニメ好きたちから熱い支持を集めたが、その人気は国内の止まるものではなかったようだ。なんと、中国の動画配信サイト「ビリビリ動画」でアニメとしてはサイト史上初となる累計1億回再生を記録。他の日本産アニメも再生回数が伸びているようで、「日本アニメさすがや!」「これからは配信だな」「リゼロすっげーーーー」と驚きと歓喜の声が上がっている。

 今年9月には日本のアニメをインターネット上に流出させた疑いで中国籍の会社員と大学生が逮捕された事件もあり、中国でのアニメ配信といえば、なんとなくグレーなイメージが拭い去れない。実際グレーな業者も多いのだろうが、この「ビリビリ動画」では日本のアニメなどのコンテンツは配信元や製作委員会の公式ライセンスを取得している、しっかりしたサイトだ。

 しかも、ドワンゴの「ニコニコ動画」のようにコメントを画面上に流すことのできるこのサイトでは、正式会員になるためのテストとして「コメントマナー問題」も課されている。ちなみに日本から同サイトに登録しようとするユーザーのために、テスト攻略サイトもちらほら存在しているようだ。

『リゼロ』は、KADOKAWAの田中翔プロデューサーへのインタビューでも紹介したとおり(記事参照)、突如として異世界へと召喚されてしまった主人公・菜月昴が、「死に戻り」と呼ばれる時間を巻き戻す能力を使い、過酷な運命にあらがう物語を描いた異世界&タイムリープもの。

 10月7日現在、「ビリビリ動画」では『リゼロ』は累計約1億1千万再生、『坂本ですが?』は約7,340万、『食戟のソーマ』も第1期と第2期を合わせると約9,566万回再生と、かなりの人気を誇っていることがわかる。この人気っぷりに日本のアニメファンも「すっげえなこれ」「日本アニメつっぇーー」と驚きを隠せない様子だ。

 他にも同サイトでは『双星の陰陽師』『怪盗ジョーカー』『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』など幅広いジャンルの日本アニメが正規に配信されており、日本アニメの根強い人気がうかがえる。

「これが今後日本アニメの売り方になるな」という声もあるように、アニメ業界ではDVDなどパッケージ商品の売り上げが落ち込んでいる分、海外向け配信でのライセンス売り上げが期待されている。今年の9月30日に刊行された日本動画協会の「アニメ産業レポート2016」によると、2015年のアニメ産業市場は前年比の112%となる総額1兆8253億円を算出。なかでも中国へのWEB配信による配信権販売は、なんと前年比178.7%という数字を記録している。

 これまでにも中国の動画サイト「tudou」が日本アニメの話題作を有料会員限定で配信していたりと、中国でもようやく正規配信でアニメを見るという習慣が根付いてきているよう。

 しかし、それでも中国当局によるアニメ規制の影響も大きく、日本の深夜アニメにありがちな暴力や過激なシーンなどが映らないようにされていることも多い。そのためか違法配信もなかなかなくならないのが現状のようで、自らを「字幕組」と名乗る違法アップロード集団も暗躍している。中国では一部から「字幕組がいなかったら中国で日本のアニメは広まっていない」と言われるほどの存在だが、当然中国国内からも日本からも、「金払って見ろ!」「気持ちは分かるけど違法は違法だからな」という声が上がっている。

 中国産のアニメは子供向けが多い分、ハイクオリティで深いストーリーの日本の大人向けアニメは強く支持されている様子。中国での自浄がちゃんと進めば、今後は動画配信が日本アニメの世界進出と、業界のさらなる発展を支えていくことになるかもしれない。

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