『アリスと蔵六』8話 お母さん娘さんにもっといいランドセル選んで買ってあげてください!(独身男より)

『アリスと蔵六』8話 お母さん娘さんにもっといいランドセル選んで買ってあげてください!(独身男より)

『アリスと蔵六』公式サイトより。人間の想像力を奪って従わせる(しかも範囲効果あり)という能力が、突然芽生えた少女

――最近のランドセルを調べていたら、ほんとオシャレなの多くてびっくりしてしまう。かわいいランドセルを子どもに背負わせたいけど独身街道真っ只中のたまごまごが、『アリスと蔵六』(TOKYO MX)を全話レビューします。もう自分用に買おうかな。


■8話「悪い魔女」 

羽鳥「神様はいじわるよ、こんな力を私にくださるなんて」原作:今井哲也、監督:桜美かつし、J.C.STAFF制作のアニメ。頑固爺さん蔵六(演:大塚明夫)の元にやってきた、妙な力を持つ少女・紗名(演:大和田仁美)を巡る物語。

 今回から新キャラ登場。
 私立小学校受験に失敗して以降、両親の仲が険悪になってしまったことで苦しむ、小学生・敷島羽鳥(演:内田秀)に、「アリスの夢」が発現した。それは「人々から想像力を奪い、自分の命令に従わせることができる」という強力なもの。
 最初のうちは友人の美浦歩(演:高橋未奈美)と一緒に、自分の「魔法」に興味を示していたが、悪いことをしている、と恐れはじめる。

 家を出た羽鳥と歩。羽鳥が原宿の広範囲に及ぼした能力は、花屋で働く蔵六や、紗名の友人の雛霧あさひ(演:藤原夏海)とよなが(演:鬼頭明里)の動きをも奪ってしまう。
 その中、唯一動くことができた紗名は羽鳥たちと遭遇。羽鳥が皆を操ったことに対し、紗名は激しく憤る。

『アリスと蔵六』8話 お母さん娘さんにもっといいランドセル選んで買ってあげてください!(独身男より)の画像2
『アリスと蔵六』公式サイトより、人間の想像力を奪って従わせる(しかも範囲効果あり)という能力が、突然芽生えた少女


■紗名も勝てない精神攻撃

 前回までの家族・友達を描いたふんわりした空気から一転。今回は能力描写が強い回。
 羽鳥の力が、ほぼなんでもできるチート能力を持っている紗名を、封殺できるくらいにやばい。

 精神への攻撃は、どんな能力バトルものにおいてもボスクラスの力扱いだ。
 武器をぶん回せるマッチョだろうと、地を滅ぼす魔法使いだろうと、脳をちょちょいとすれば、なにもできなくなる。ましてや羽鳥の力は、記憶すら残さず、ある程度意のままに操れる優れもの。
「人をゾンビ化させる」というのが一番適切かも。想像力のない人間は屍と変わらない、という描き方はちと怖い。

 紗名は「想像したものを具現化する」力の持ち主。だから羽鳥が「想像力を奪う」時点で、相殺。紗名は動けるけど能力は使えない、という状態になった。
 そんな中で、紗名が今回、初めて本気で怒って、力をマックスまで使い切った。
 心から大切な家族や友人ができたからだ。紗名は感情面が、どんどん成長している。


■お母さんいい加減小学受験のことは忘れてしまいませんか

 羽鳥のお母さんの描写は、全体的に温かみがなく、やりきれない。
 特に序盤のランドセル。
 ランドセル売り場にはほとんど在庫が残っていない。両親が、お受験失敗して以来買おうとしていなかったからだ。

 母親を喜ばせたいがために、羽鳥は20%オフの青いランドセルを、遠慮して選んだ。けれども母親は、私立小学校の校章が入っていないことでぶつくさ言う。羽鳥は「ごめんなさい」とうなだれる。
 羽鳥が、自分が思いを殺して頑張れば喜んでくれると必死なのが、なのに母親は全然彼女に目を向けていないのが、つらい。

 現時点ではお母さんは、娘を見ていない、プライドの高いダメ親として表現されている。
 とはいえまだ、「羽鳥視点」の母親像、「自分が悪いからこんな風に困らせちゃった」部分しか描かれていない。
 ここから先、羽鳥と母親がきちんと話し合って、母親の気持ちがわかってくれば、彼女たちの目の前も、自分の力も、そこそこに受け止められるはず。全部はムリだよねこういうのは。

 逆に羽鳥がこのままやけくそを続けてしまったら、東京壊滅なんてお手の物な能力。本当の意味での「悪い魔女」になる。今は『まどか☆マギカ』でいうところの、ソウルジェムがもりもり濁ってる状態だ。
 今、彼女が感じている「悪」は、自分が操って「見せかけの家庭の愛」を作れてしまうこと。
 2人の間にいる、歩の立ち位置が今後のカギになっていきそう。

 なお5月28日から、早速Blu-rayBOXの特典布ポスターイラストが公式サイトで公開されてます。
 どれも、紗名と早苗の姉妹感がはんぱじゃなく高いので、必見。
(文/たまごまご)

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