『魔法陣グルグル』『クリオネの灯り』 大阪芸術大学の同期2人が監督として夏アニメで並び立つ!

『魔法陣グルグル』『クリオネの灯り』 大阪芸術大学の同期2人が監督として夏アニメで並び立つ!

TVアニメ『クリオネの灯り』公式サイトより

 春アニメの放送もあらかた終了し、じっくりと夏アニメの一覧を眺めている人も多いと思う。今夏も話題作が多いが、その中でも特に注目を集めている作品の一つとして『魔法陣グルグル』(テレビ東京系)があげられるだろう。

『魔法陣グルグル』は、衛藤ヒロユキが1992年に連載が開始された同名マンガが原作(03年連載終了/スクウェア・エニックス)。今回のアニメ化は、連載開始から25周年を記念して制作されたもの。

 12年より「ガンガンONLINE」にて続編『魔法陣グルグル2』も連載が開始されているが、今回のTVアニメはこの続編『2』を原作としたものでも、前アニメの続きからでもなく、原作の最初からの物語を追ったものとなる。94年から95年にかけて放送されたアニメを思い出しながら、当時を懐かしむのも一興だ。

 今回のTVアニメ『魔法陣グルグル』のシリーズディレクター・博史池畠には、当サイトにて14年に「『アオイホノオ』から20年後の大阪芸大生は今?『ロボットガールズZ』監督・博史池畠インタビュー」(記事参照)と題し、インタビューを行っていた。池畠監督は冬アニメの『AKIBA'S TRIP -THE ANIMATION-』でも監督を務めており、着実にキャリアを積み重ねているようだ。

 その池畠監督のインタビュー中にも登場する人物で、同じく夏アニメで監督を務めるクリエーターがいる。『クリオネの灯り』(TOKYO MXほか)で監督を務める石川プロだ。『クリオネの灯り』は、ナチュラルレインが執筆した同名オンライン小説が原作。07年にYahoo! JAPANの「ネットの名作!泣けるサイト特集」にも選出された名作だ(ナチュラルレインは、アニメでも原案とキャラクターデザインを担当している)。

 池畠監督と石川監督は、学生時代から交流を続けており、共に大阪のCG新興団体「PROJECT TEAM DoGA」が主催する「CGアニメコンテスト」にも数多く自主制作作品を応募するなどしてきた。

 石川監督の自主制作アニメで有名なのが、『どっちもメイド』だろう。大学を卒業してからも自主制作を続け、完成させた本作は「CGアニメコンテスト」でも04年の第15回に入選した。ニコニコ動画でも07年に『めいどさんのアニメ』の動画名でアップされ、人気を博したので覚えているかもしれない(※本人のアップロードではない)。

 さらに『どっちもメイド』は、今年、日本アニメ100周年を記念したNHKの番組「ニッポンアニメ100」内の投票企画、「ベスト・アニメ100」の自主制作カテゴリーにて、候補としてあげられた28作品の一つとしてチョイスされた。手塚治虫や川本喜八郎など名だたる巨匠たちの名前が並ぶ中で、異彩を放っていた。

 このほか石川監督は、クリエーター仲間と共同で作業場をシェアする「アトリエとびうお」の運営も一時期行っていた。さらに15年には「自治体アニメ株式会社」を設立し、岩手県(遠野市)の『語りべ少女ほのか』や群馬県の『婚活スイッチ』など、各地方の自治体にアニメ制作の提案を行う活動もしている。

 石川監督は、アニメ業界の外側でアニメ制作に携わってきた経歴を持つ。池畠監督がアニメ業界の中でアニメ制作に携わってきただけに、対称的な2人が夏アニメで並び立つ姿は興味深いところ。大阪芸術大学の在卒生や関係者でなくとも、今年の夏アニメは違った楽しみ方ができるのではないだろうか。
(取材・文/真狩祐志)

■TVアニメ『魔法陣グルグル』
http://guruguru-anime.jp/

■TVアニメ『クリオネの灯り』
http://clionenoakari.com/

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