「超進化ステージ『デジモンアドベンチャー tri. 〜8月1日の冒険〜』」出演・松本岳&アニメ版声優・花江夏樹が語る、舞台『デジモン』の魅力

「超進化ステージ『デジモンアドベンチャー tri. 〜8月1日の冒険〜』」出演・松本岳&アニメ版声優・花江夏樹が語る、舞台『デジモン』の魅力

舞台『デジモン』で主人公・太一を演じる松本岳(左)と『tri.』シリーズに出演している声優・花江夏樹(右)

 1999年のTVアニメ放送開始以来、劇場アニメはもちろん、ゲーム、小説、マンガと、さまざまなメディアミックスを展開してきた『デジモンアドベンチャー』シリーズ(以下、デジモン)。現在はTVアニメ第7作目となる『デジモンユニバース アプリモンスターズ』(テレビ東京系)が放送中だ。今年9月には、全6章構成で描かれる劇場作品『デジモンアドベンチャー tri.』(以下、tri.)シリーズの第5章「共生」の上映が控えている。

 そして今夏、ついに『デジモン』の舞台化が決定! 「超進化ステージ『デジモンアドベンチャー tri. 〜8月1日の冒険〜』」というタイトルで、8月5日から13日まで、全10公演が東京・Zeppブルーシアター六本木にて上演される。

 物語の舞台となるのは、デジタルワールドへ渡ったあの夏の冒険から6年後。まだ小学生だった主人公・八神太一が高校生となり、石田ヤマトら8人の“選ばれし子どもたち”とともに、すべてのはじまりとなった6年前と同じ「8月1日」に、サマーキャンプに訪れ――という『tri.』シリーズのサイドストーリーだ。

 キャストには、『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(テレビ朝日系)で加藤・クラウド・八雲/アオニンジャー役を演じた松本岳、「ハイパープロジェクション演劇舞台『ハイキュー!!』」西谷夕役、舞台『刀剣乱舞』太鼓鐘貞宗役など人気作への出演が続く橋本祥平ら、人気若手俳優が出演。さらに、太一のパートナーであるデジモン・アグモン役の坂本千夏をはじめ、ガブモン役・山口眞弓ら、『デジモン』シリーズおなじみの声優キャストも声の出演を果たすなど、シリーズのファンはもちろん、俳優ファン、アニメファンからも大きな注目を集めている。

 長きにわたって愛されてきた『デジモン』の世界がどのように舞台上で再現されるのか、「おたぽる」では、舞台の主演を務める松本岳と、『tri.』シリーズに出演している声優・花江夏樹という2人の“太一”にインタビューを敢行! 舞台の見どころについて、同じ役を演じるお二人にお話を伺った。

* * *

■「ビジュアルを見て、太一とヤマトだってパッと見で分かった」花江

――舞台化すると聞いたときの印象はいかがでしたか?
 
松本岳(以下、松本) 「『デジモン』も舞台化するんだ!」っていう驚きと、どうやってモンスターたちを表現するのかすごく疑問に思いました。『tri.』は、“大人になっていく子どもたちの物語”ということは知っていたので、お話をいただいたときは、「どういう心境の変化があるのかな」と気になる部分もありましたね。

――ちなみに、松本さんはもともと『デジモン』は見られていましたか?

松本 はい、すごい世代です! 『tri.』はもともと第1章を観ていて、今回のお話をいただいて第2章、第3章と観ました。「舞台でどうやってやるんだろう」と疑問もあったんですが、楽しみな気持ちが大きかったですね。

花江夏樹(以下、花江) 僕は疑問のほうが大きかったですね(笑)。でも、どうやって舞台で表現するのか気になりましたし、びっくりはしましたけど、「観てみたいな」と思ったので、すごく楽しみです。

――『tri.』のキャストのみなさんの中で、話題になったりは?

花江 アフレコが3カ月とか半年に一回しかないので、みんなで集まる機会は多くはないんです。僕も、舞台化が発表されたときと同じタイミングで知りました。ポスタービジュアルを見て、ちゃんと、太一とヤマトだってパッと見で分かりましたね!

 ヤマトは金髪で再現しやすい髪形だと思うんですけど、太一の髪型ってなかなか再現しづらいと思うんですよ(笑)。そのままやっちゃうとボンバーヘッドになっちゃうなと思っていましたが、あのビジュアルを見たときに、リアルに居そうな髪型で、なおかつ太一ってわかるラインの絶妙なところをついてるなと思いましたし、トレードマークのゴーグルもちゃんとあるのでいいなぁと思いました!

――花江さんは15年に公開された『tri.』第1章「再会」から太一役を演じられていますが、役作りはどのようにされましたか?

花江 アニメを見返して、「太一ってこういうキャラクターなんだな」っていうのをまず頭においてから、『tri.』になって成長して悩む太一の気持ちを入れていきましたね。

――同じ役を演じるということで、松本さんは花江さんの演技を意識されることもあると思います。舞台ではどんな太一を演じてみたいですか?

松本 子どものときに観ていた『デジモン』の印象が強いので、太一はリーダー的存在でみんなを引っ張っていく熱いキャラのイメージがあったんですけど、今回『tri.』を観ていると、太一の心境の変化がすごくあって。「あぁ、太一も大人になっていくんだな」って思いましたし、そういう部分を花江さんが演じている太一に少しでも近づけられるように意識して舞台に挑みたいと思っています。

――松本さんは太一を演じるにあたり、彼がどういうキャラクターだと認識していますか?

松本 最初はリーダー的存在だけど、今回の『tri.』で大人に成長していく中で、「本当にこのまま戦っていいのか」という葛藤があったり、いろんな物事を考えている太一がいて。みんなのことはちゃんと心にあって、周りのことを考えているからこその葛藤だし、ただ拒否している太一じゃないっていうところを舞台でどう表現しようかと、今模索中です。でも、表現できればみなさんに伝わるかなと思っているので頑張りたいところですね。


■「みなさんが求めている太一を演じることができれば」松本

――お二人の『デジモン』に関する思い出についてお聞かせください。

松本 “『デジモン』ごっこ”はすごいしましたね。友達と「(*)デジヴァイス」を保育園に持っていって怒られた思い出もありますし(笑)、太一に憧れて単眼鏡を買ってもらって、それを持って太一になった気分で田舎を旅したりとか、『デジモン』の思い出はたくさんあります!

花江 僕は小学生の頃にアニメが放送していたので、休みの日は必ず観ていました。「デジヴァイス」もファミレスに行ったときに叔父に買ってもらって(笑)、ずっと遊んでいましたね。当時はまだ小さかったので、細かいストーリーはあまり理解していなかったんですが、ひたすら「かっこいいな〜!」って思って観ていたので、今こうやって太一を演じていることにびっくりしています。

*デジヴァイス……作中に登場する小型の機械のこと。携帯液晶玩具シリーズとして同名のデーム機が発売されている。

――子どもの頃にもともと観ていた作品を、大人になった自分が演じるということに難しさはありますか?

松本 難しさはもちろん、不安もあります。自分もすごく大好きな作品だったので、みなさんが求めている太一を演じることができればいいなと思います。でも自分の信じた太一を思い切って楽しみながら演じることができれば一番いいのかなと思っています。

――その「みんなの期待に添える太一になれるかな」というところは、『tri.』第1章のときに花江さんが感じられたのではないかと思いますが……。

花江 そうですね。最初に『tri.』のPVで太一の声が流れるときに、みんな昔の太一のイメージを持っていらっしゃったので、どういう反応がくるかすごいドキドキしました。でも、やっぱり自分が思ったように、監督やスタッフさんと話し合った上でずっと今まで積み重ねてきているので、そこは自分の中の太一に自信を持っています。今『tri.』も第4章、5章ときていて、太一自身もだんだん昔の自分を取り戻しつつあるし、見ている人からも、「最初はどうなるかと思いましたけど、今は花江さんが太一でよかったです」みたいなことをすごく言っていただけるので、うれしいですね。

 舞台も最初はみんないろんなイメージを持っているからわからないと思いますけど、気持ちをそれだけぶつけていけば、たぶん、観終わった後にお客さんが「太一だったな」って思ってくれると思うんですよね。なので、そこはあまり心配せずに、思ったようにやっていただけたらいいなと思います。

――太一を演じる上で、花江さんが一番大事にされていることは何ですか?

花江 一番大事にしたのは、子供の頃の記憶ですね。『tri.』は、高校生からのお話ですけど、やっぱり昔のデジタルワールドでの記憶、アグモンとの絆、みんなで冒険した思い出は絶対消えないものだし、そこは太一にとっての宝物だと思うので、その記憶は常に思い出しながらやっていましたね。


■「声優さんとの共演は本当に光栄なこと。アグモンとの会話を楽しみたい」松本

――さて、舞台には、アグモン役の坂本千夏さんをはじめ、おなじみの声優キャストさん方が出演されますが、松本さんは共演を聞いたとき、いち『デジモン』ファンとしてどのようなお気持ちでしたか?

松本 アグモンと会話していいのかなって!(笑) 本当にうれしかったですし、舞台で太一を演じられるっていうことだけでもうれしいのに、アニメからそのままの声優さんに演じていただけるなんて本当に光栄なことなので、アグモンとの会話はすごい楽しみですね。僕はアニメを観る側でしたし、本当に共演できるなんて、普通だったらありえないことだと思うんですよ! なので、そういった面でも楽しみな舞台です。

――花江さんは坂本さんと『tri.』でご一緒されていますが、アフレコ現場での様子がいかがでしょうか?

花江 坂本さんは、息子のようにしゃべりかけてくれるというか(笑)、本当に可愛がってくださいますし、『tri.』は坂本さんが場を和ませてくれるというか、空気を作ってくださるので、いつも助けていただいていますね。本当にパートナーのような感覚です。くだらない話もしたりしますし、“お母さん”というか(笑)。本当はお姉さんと言いたいところなんですが、本人が、「私たち(モンスター側のキャスト陣)はPTAだから」と言っているので(笑)。本当に太一とアグモンのような信頼できる関係性です。

――同じ役を演じられるお二人ですが、実際にお会いされて、お互いの印象はいかがでしたか?

花江 いや、かっこいいですよね。やっぱり! ポスタービジュアルとは全然違った雰囲気で!

松本 もともと『tri.』も観ていましたし、同じ役を演じるということで、最初はどんな方なのかなって気になっていたんですが、実際にお会いして、すごく穏やかな方だな〜と思いました。

花江 僕、人見知りなんです……(笑)


■「もう一度役を演じられることに嫉妬しつつ、我が子を応援する母の気持ちも」花江

――花江さんは声優として活動される中で、ご自身が出演した作品が映画や舞台などで実写化されることが多々あると思います。自分が演じたキャラクターを他の人が演じる際の心境は?

花江 「いいなぁ〜」って思いますね。作品が終わってから舞台化されることが結構多いので、「もう一回やりたいな〜」っていう気持ちがあって。「いいな〜、うらやましいな〜」っていう嫉妬のような気持ちがあります。でも、いざ舞台を観に行くと、その人の考えている舞台ならではのキャラクターがあってすごく勉強になるし、自分がやっていたシーンを舞台で再現されていたりすると、思わず「がんばれ、がんばれ〜!」って我が子のコンクールを応援するような気持ちになったり(笑)、いろんな楽しみがあります。

――対して松本さんは、原作のある役を演じることがあるかと思いますが、その際に心がけていることはありますか?

松本 やっぱり、なるべくキャラクターに寄せつつ、内面の部分は、自分の感じたもので表現したいと思っています。今回も、アニメの太一の要素も入れつつ、舞台ならではのものというか、舞台ならではの太一を表現できるように努力をしています。不安もすごく大きいんですけど、なるべくお客さんに「太一ってこうだな」ってものを届けられたらいいなと思っています。

――ちなみに今回のストーリーをご覧になった印象はいかがでしたか? 本編とはまた違うタッチというか、昔の流れがあった上での今回のお話だと思いますが。

松本 まずびっくりしたのが、エテモンが出てくるっていうところですね。エテモンって執念深いというか、「舞台にも出てくるのか!」って思いましたし、でもうれしかったです。実際にエテモンを演じられるオレノグラフィティさんとは、まだお会いしたことはないんですけど、エテモンと舞台上で実際に会話ができるというのも楽しみですし、期待が膨らみますね。

花江 僕もまだチラッとしか見ていないんですが、見せ所がたくさんあって、これは盛り上がるなと思いましたね。


■「『tri.』も舞台の勢いのまま、『tri.』6章まで頑張っていきたい」花江
 「舞台で自分の感じた太一をこの舞台で思いっきり表現したい」松本

――ある種、『tri.』を観たファンが観たかったもう一つのストーリーという形ですよね。映画と舞台にはそれぞれに魅力があるかと思いますが、『tri.』に出演されてきた花江さんだからこそ、「舞台ではこう見せて欲しい」という部分はありますか?

花江 『tri.』は、子どもたちが新キャストになっていて。僕が勝手に思っているだけなんですが、声の出し方とかお芝居の形が結構実写的というか。本当に静かなシーンだと、ぼそぼそしゃべっているし、そういう面で、あまりアニメっぽい感じではないので、そこは舞台ではマネしないほうが……(笑)。舞台は声をちゃんと張らないといけないし、すごい難しそうだなと。『tri.』のイメージを持っているお客さんが、舞台を観に来て『tri.』の世界観を感じるにはどうすればいいのか、という部分が大変だそうだなと思います。

松本 参考にします……! 僕はパートナーデジモンとの会話だったり、8人の子供達の絆だったりとかを大事にしたいですし、お客さんが見て『デジモン』ってこういうのだよなって少しでも思ってくれるように頑張って稽古に入りたいですね。まだどういう舞台になるかも想像の段階なんですが、少しでもいいものに近づけられるように努力して頑張ります。

――では、太一を演じてきた先輩として、改めて花江さんから松本さんにアドバイスやメッセージをおくるとしたらどんな言葉をおくりますか?

花江 キャラに寄せるのはもちろん大事だと思うんです。でも、自分が思っているものを優先したほうがいいかと。舞台の太一なので、アニメの太一とはまた別なので、自分が思ったほうに気持ちをよせていっていいんじゃないかと思います。

松本 ありがとうございます!!

――最後に、舞台を楽しみにしているファンの方に向けてそれぞれメッセージをお願いいたします。

花江 僕も舞台が本当に楽しみですし、観に行きたいと思います。どんなデジモンが出てくるのかとか、どういう演出になるかとか、すごく楽しみなので、舞台を観て僕もそこからまたアニメのほうに活かせたらいいなって思います。

『tri.』も第5章が9月に公開されますし、太一がすごくかっこいいので、その勢いのまま6章も頑張っていきたいなと思います! 長く続いているシリーズなので、それだけ応援してくれている人も気持ちが入っていると思うので、ちゃんと「よかった」「6章全部観てよかった」って思ってもらえるような太一を演じられるように頑張ります!

松本 『デジモン』は本当に思い出の作品なので、いつもとは違う感情があります。いい作品にしたいと思っていますし、見てくれるお客さんに「『デジモン』をこう表現するのか」と思ってもらえたり、少しでも心が温まるような作品にして、観終わった後、「よかったね」って言っていただけるような舞台にするので、期待してもらいたいです。あとは自分の信じた、自分の感じた太一をこの舞台で思いっきり表現できればいいなと思っています!

■超進化ステージ「デジモンアドベンチャー tri. 〜8月1日の冒険〜」

【公演概要】
公演日程:2017年8月5日(土)〜8月13日(火) 全10公演
会場:Zeppブルーシアター六本木

【チケット情報】
価格:全席指定 ¥7,800(税込)※未就学児童入場不可
一般発売:7月2日(日)より発売中
原案:本郷あきよし
脚本・演出:谷賢一

出演:松本岳、橋本祥平、森田涼花、上村海成、田上真里奈、小松準弥、野見山拳太、重石邑菜/オレノグラフィティ(劇団鹿殺し)/吉原秀幸、大谷誠、美波利奈、松岡拓弥、わしやみちこ、三宅良、池田謙信、庄野早冴子

(声の出演)
アグモン役:坂本千夏、ガブモン役:山口眞弓、ピヨモン役:重松花鳥、テントモン役:櫻井孝宏、パルモン役:山田きのこ、ゴマモン役:竹内順子、パタモン役:松本美和、テイルモン役:徳光由禾

制作:ポリゴンマジック

主催:舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会(東映アニメーション、ポリゴンマジック、イープラス)

(C)本郷あきよし・東映アニメーション (C)舞台「デジモンアドベンチャー tri.」製作委員会

■公式サイト http://digimon-stage.com
■公式Twitter @digi_stage

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