宮崎駿による14分20秒の最新作「毛虫のボロ」、3月21日からジブリ美術館で公開!

宮崎駿による14分20秒の最新作「毛虫のボロ」、3月21日からジブリ美術館で公開!

「毛虫のボロ」ギャラリー展の様子

宮崎駿さんの最新作「毛虫のボロ」の試写会が3月14日・15日に東京・三鷹の森ジブリ美術館で行われました。

「毛虫のボロ」は原作、脚本、監督を宮崎駿さんが手がける14分20秒の短編アニメ。その内容は毛虫の赤ちゃんであるボロの視点で世界が描かれるというもの。宮崎監督にとって2013年の「風立ちぬ」以来5年ぶりの新作である点だけでなく、初めてCGを使用していること、久石譲さんによるピアノ曲を除き、劇中の音声をすべてタモリさんが担当している点も注目すべきポイントです。

試写に先立って、同館の館長である安西香月さんが登場し、宮崎監督からのコメントを代読しました。「小学生の時、植物の光合成について教えられて、光合成はどう見えるのかズーッと気になっていました。」という監督は、「毛虫には空気の粒は見えるのかなぁとか、葉っぱをかじった時はゼリーのような味がするのかなぁとか、狩人蜂は今の戦場でとびまわっている無人攻撃機みたいなものかなぁとか…」と本作が生まれた背景を語ります。

コメントのラストでは「最後までつきあってくれたスタッフと、ノボロギクを教えてくれた家内と、音をあててくれたタモリさんに感謝します」と綴りつつ、特にタモリさんには「タモリさんなくては、この映画は完成しませんでした。」と深い感謝が記されていました。

また安西さんは本作に際して「小学生の頃に私も光合成に興味を持ち、小さな顕微鏡を買ってもらってスライスしたものをガラス板に挟んでいました」と宮崎監督に話したそう。すると宮崎監督からは「君のそれとは違う。僕は光合成をスライスして見たいのではなく、光合成が行われている時の葉緑体がどういう風に動いて育っているか、そういうのが気になっていた。その1つを映画にしてみたんだ」と返されたというエピソードが明かしました。

なお作品は「これまでの作品で書きづらいと思っていた」(安西さん)という水中の空気のような一部にのみCGが使われているだけで、映像の雰囲気はこれまでの作品と変わらず。ユーモラスな映像表現とタモリさんによる“音”の組み合わせで、14分20秒があっという間に感じられるほど濃密に生まれたばかりのボロから見た世界の様子が描かれていました。

合わせて、2階では本作に関するギャラリーが展開されています。ここではイメージボードやこだわりの描写の解説、そして宮崎監督が本作を作るきっかけになったマンガ「空飛ぶあくま」を展示。「毛虫のボロ」上映と合わせて、ぜひ観ておきたい内容となっています。

「毛虫のボロ」の上映は3月21日(水)から8月末までを予定。三鷹の森ジブリ美術館は予約制で、毎月10日から翌月入場分を全国のローソンで販売しています。ただし7月、8月販売分のチケットはそれぞれ5月25日、6月25日から先行抽選販売が行われるため、夏休みシーズンに本作を鑑賞したい方は公式サイトのチェックを。

【宮崎駿さんコメント】

 生まれたばかりのちっぽけな毛虫に世界はどう見えているのでしょう。

 小学生のとき、植物の光合成について教えられて、光合成はどう見えるのかズーッと気になっていました。

 毛虫には空気の粒は見えるのかなぁとか、葉っぱをかじった時はゼリーのような味がするのかなぁとか、狩人蜂は今の戦場でとびまわっている無人攻撃機みたいなものかなぁとか…。

 それでこんな映画ができてしまいました。

 さいごまでつきあってくれたスタッフと、ノボロギクを教えてくれた家内と、音をあててくれたタモリさんに感謝します。

 タモリさんなくては、この映画は完成しませんでした。

 ありがとう(WebNewtype・取材・文:はるのおと)

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