縄文時代なぜブーム? 「仕事」が生活の一部だったあのころ

東京国立博物館での「縄文展」が好評 フリーペーパー「縄文ZINE」は全国300カ所超で

記事まとめ

  • この夏、東京国立博物館で開催された「縄文展」の来場者数は30万人を突破した
  • 望月昭秀さんは「縄文ZINE」を創刊した時、世間の反応は冷ややかだったと語った
  • 「縄文ZINE」は全国300カ所以上の博物館やカフェに置かれ、年内に第9号も発行予定

縄文時代なぜブーム? 「仕事」が生活の一部だったあのころ

縄文時代なぜブーム? 「仕事」が生活の一部だったあのころ

望月昭秀さん

 今夏に東京国立博物館で開催された「縄文展」の来場者数は30万人を超えた。しかし2015年夏、東京でデザイン事務所を経営する望月昭秀さんがフリーペーパー「 縄文ZINE(ジン) 」を創刊した時、世間の反応はやや冷たかった。

「すぐネタ切れじゃない、とさんざん言われました(笑)」

 縄文にのめり込んだきっかけは、遺跡めぐりだった。

「西日本よりも東日本が圧倒的ですが、日本全国に縄文遺跡は残っています。各地の遺跡や考古博物館を見て回っています。最近気になるのは土器の“失敗作”です。作った人の顔が見えてくるんです」

 縄文時代に文字は使われていなかったが、世代間の伝達能力は高かったのではないか、と望月さんは見る。

「竪穴式住居は必ず高台に作られていた。被災体験が語り継がれていたのだと思います」

「縄文ZINE」はいまや全国300カ所以上の博物館やカフェなどに置かれている。第9号は年内に発行の予定だ。

 ビジネス書 『縄文力で生き残れ』 (創元社)も上梓した。

「実はちょっとアンチ・ビジネスな内容(笑)。縄文の頃、狩りも矢じり製作も土器造りも、仕事は生活の一部で分かれていなかった。いつの間にか『仕事』が人の暮らしから分離してしまい、生きづらくなったと思うんです」

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2018年10月4日号)

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