二桁本塁打達成の楽天・内田靖人が語る、同級生・松井裕樹との約束

楽天イーグルス内田靖人が約束どおりにホームラン 同期・松井裕樹の4年ぶり先発に花

記事まとめ

  • 楽天イーグルス内田靖人は昨年ファームのイースタン・リーグでホームランと打点の2冠
  • 内田は9月27日の千葉ロッテ戦で10号3ランを打ち今季「2桁ホームラン」を達成した
  • そのゲームは約4年ぶりに松井裕樹が先発、内田はゲーム前にホームランを松井と約束

二桁本塁打達成の楽天・内田靖人が語る、同級生・松井裕樹との約束

二桁本塁打達成の楽天・内田靖人が語る、同級生・松井裕樹との約束

好きなおにぎりの具は「ツナマヨ」の内田靖人選手 ©RakutenEagles

「一番好きなおにぎりの具はバナナですか?」

「誰がゴリラやねんっ!」

 定番のツッコミで楽しませてくれるのは、東北楽天ゴールデンイーグルスの期待の大砲・内田靖人選手。楽天イーグルスが優勝した2013年の秋、ドラフト2位で指名を受けて入団した選手である。高卒出身の同期入団には松井裕樹選手(ドラフト1位)や今季初勝利をマークした古川侑利選手(ドラフト4位)がいる。

■昨季ファームで2冠 本塁打へのこだわりは?

 5年目23歳の内田選手は昨年ファームのイースタン・リーグでホームラン王と打点王の2冠に輝いた。今年のオープン戦では16試合に出場し、NPB全12球団の規定打席到達者で単独トップの打率.386と、チームトップの4本塁打を放った。

 初の開幕スタメンも掴んだ内田選手は、一時期は調子を落としてファームでの調整もあった。しかし8月28日に再び1軍に復帰し、持ち前のパワーで、ここまで51試合の出場で2桁11本のホームランをマークしている。

 内田選手にホームランに対するこだわりなど話を聞かせてもらうと、「期待してもらって試合に出してもらっているので、その中で試合を決めるホームランを打つという事にこだわっています」。

 そして冷静な口調でこう続けた。「去年ファームで2軍の河野コーチから『ホームランの数にこだわるのではなくて打点にこだわれば、ホームランもついてくるから』と言われて意識した結果、2冠獲ることができました」と真剣な表情で話してくれた。

 今季の内田選手は「ホームランを打つという意識」というよりも「打点を叩きだすという意識」が強く潜在しているのだ。

 打点にこだわる内田選手に今季打ったホームランの中でも特別嬉しかったホームランを聞くと、「今季初ヒットが今季初ホームランだった1号です。2年ぶりのホームランでしたし、ほっとしました」と答えてくれた。

 しかも、その日は5月13日、母の日だった。「ナイスホームラン。あとはケガせず頑張って」とお母様から連絡がきたそうだ。母の日にホームランという形でプレゼントした内田選手は「母子家庭で苦労していたと思うので、これからどんどん恩返ししていきたいと思います」

 女手一つで育ててくれたお母さんへの感謝の気持ちを口にしてくれた。

■同期の松井裕樹と交わした約束

 そんな内田選手は9月27日の千葉ロッテ戦で右中間スタンドへ先制となる10号3ランを打った。今季の目標である「2桁ホームラン」を見事に達成したのだ。高卒の生え抜き選手の右バッターとしての「2桁ホームラン」は球団史上初の快挙であった。

 そのゲームは約4年ぶりに松井裕樹選手が先発。同じ歳の同期・松井選手に先制アーチという形で、4年ぶりの先発勝利へ花を添えた。しかも、なんとゲーム前にホームランを打つ約束を松井選手としていたそうだ。

 松井選手も「同期のウッチ―(内田選手)が『2桁ホームランは今日にとっておいた』って言って本当に打ってくれて。あの3ランが大きかったし嬉しかったですね」と降板後に話している。

 こんな事ってあるの? と思うぐらいの深い同期の絆。内田選手に聞いても「奇跡です」と笑って謙虚に答えてくれたが、奇跡の中に松井選手を助けるためにも絶対打ってやろうと思う強い気持ちがあったからこそ打ったホームランだと感じた。

 残り試合での意気込みを聞くと、「15本、20本と(ホームランの数を)増やしていけるように頑張ります」と、高い目標意識で堂々と語ってくれるから、これまた嬉しい。

 2年ぶりに打った今季1号が母の日であったり、念願の2桁10号を打った日は同期・松井裕樹選手の4年ぶりの先発ゲームでの先制アーチであったり、ここぞという時にホームランを打ってくれる内田選手は本当に頼もしすぎる。

 ナイトゲームが終わっても室内練習場でバットを振って、1日1日確実に進化する内田選手。来季は「誰がゴリラやねんっ、いや、俺がゴリラやねんっ!」とノリツッコミを言わんばかりのパワーでホームランを量産してほしい。そして、ホームランキングに輝いて東北を大いに沸かせて欲しいと願っている。

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(河内 一朗)

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