1980年代のアメリカ南部を舞台にたくましく生きる家族を描く 「ミナリ」を採点!

1980年代のアメリカ南部を舞台にたくましく生きる家族を描く 「ミナリ」を採点!

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■〈あらすじ〉

1980年代、アメリカ南部。韓国系移民のジェイコブ(スティーヴン・ユァン)は、農業での成功を夢見て、カリフォルニアからアーカンソー州の高原に引越してきた。妻のモニカ(ハン・イェリ)は、荒れた土地と古いトレーラーハウスに不満をこぼすが、娘のアンと息子のデビッドは新天地に馴染んでいく。夫婦は子供たちの世話をしてもらうために、韓国からモニカの母(ユン・ヨジョン)を呼び寄せる。デビッドは毒舌で騒々しい祖母に反発するが、次第に不思議な絆で結ばれる。しかし、ジェイコブの農園に様々な困難と予想もしない事件が降りかかり、一家は追い詰められ……。

■〈解説〉

リー・アイザック・チョン監督の幼少期の体験をもとにした脚本で、第93回アカデミー賞6部門にノミネート。困難に見舞われながらも、芹(ミナリ)のように逞しく生きる移民家族を描く。115分。

中野翠(コラムニスト)

★★★★★荒地を切り開いて行く移民一家の姿と思いをこれだけ繊細に描いた映画は珍しいだろう。広い原野の中のポツンと一軒家。

芝山幹郎(翻訳家)

★★★☆☆南部の風土や光、背水の陣を布いた移民の暮らしはよく描けているが、「家族の温もり」に頼りすぎたか。惜しい映画だ。

斎藤綾子(作家)

★★★★☆若夫婦の思いが食い違っていく様子と老母の厄介さ、子どもたちの無邪気さが強烈にリアル。炎に包まれて不思議と安堵。

森直人(映画評論家)

★★★★☆開拓者の夢とアジア系移民の歴史を交錯させる米映画の更新。80年代の話ながら、男性優位の揺らぎなど非常に現代的だ。

洞口依子(女優)

★★★★☆米国の大地に根を下ろす移民家族に郷友でもないのに抱く郷愁。『大草原の小さな家』『北の国から』好きにオススメ。

『ミナリ』(米)
TOHOシネマズ シャンテほか全国公開中
https://gaga.ne.jp/minari/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年4月1日号)

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