“洗脳騒動”やセミヌード披露を経て…36歳になった元グラドル・小阪由佳が語る「今が一番人生でやりがいを感じている」理由

“洗脳騒動”やセミヌード披露を経て…36歳になった元グラドル・小阪由佳が語る「今が一番人生でやりがいを感じている」理由

小阪由佳さん ©?杉山拓也/文藝春秋

「お前の脳みそは腐ってんだからな!」と罵倒され…元グラドル・小阪由佳(36)が明かす引退後の壮絶な“20キロ激太り生活” から続く

 芸能界を突然引退したあと、20キロもの激太りや“洗脳騒動”で世間を驚かせた元グラビアアイドルの小阪由佳さん(36)。身も心もボロボロだったという小阪さんが再起をかけて挑んだのは、保育の道だった。

 そんな彼女に、保育園立ち上げに至った理由や現在行っている芸能人のメンタル面をサポートする活動、次世代タレント育成の活動について話を聞いた。(全3回の3回目/ 2回目から続く )

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■保育士として働いた喜びとジレンマ

――先ほど「私には子どもが必要だった」とおっしゃっていましたが、保育園で子どもたちと接してみていかがでしたか?

小阪 その時の私は、すごく感受性が敏感だったというか……子どもたちの気持ちが、手に取るようにわかったんです。

 例えば、「泣いている子は、怒られたのが悲しくて泣いてるんじゃなくて、自分の気持ちを聞いてほしいから泣いてるんだ」とか。

――子どもたちと心が通じ合った、と。

小阪 そんな感じです。でも保育士は業務量が多くて、子どもたちと接する時間をたくさん取れない“ジレンマ”もありました。

 それに保育園は意外と閉鎖的な空間で、毎日同じルーティンの繰り返しなんですよ。子どもたちの自己肯定感や自尊心を高めるためには、幼いうちからもっと多様な人と交流したほうがいいのに……。

「子どもたちにいろんな経験をさせられる保育園があったらいいな」と感じていても、当時の私は保育補助にしか携われなかったから、何もできなくて。

 そんな時に、出版社の知人経由でセミヌード写真集を出さないかという話をいただいたんです。

■セミヌード披露の真相

――2012年頃、セミヌードを披露されていましたよね。保育とはどういう関係があったのでしょうか。

小阪 私の「こういう保育園があったらいいな」というのを実現するために、自分で保育園を作りたいと思うようになっていたんです。でも当時は保育園を作るのにかかる費用もわかっていなかったので、「セミヌード写真集が少しでも保育園作りの資金の足しになれば」と思って了承したんですよね。

 それに……世の中から見た「小阪由佳」って、あの激太りした姿のまま止まっているわけじゃないですか。やっぱり心のどこかで、ずっとそれが恥ずかしかったというのもあります。

 だから痩せた姿を世間に見せて、「今は這い上がって頑張っているよ」と伝える機会が欲しかった。そうすれば、それまでの人生に区切りをつけて、新たな一歩を踏み出せるんじゃないかと考えたんです。

 ただ、セミヌード写真集を出すなら保育園では働けないと思ったので、そのタイミングで3年ほど続けた保育補助の仕事を辞めました。

■「痩せたね、すごい!」という反響をもらって

――ちなみに、セミヌード写真集の反響というのは。

小阪 「痩せたね、すごい!」という反応をたくさんもらいましたね。短期間で20キロも体重を落としたから、美容やダイエットのノウハウを教えてほしいという声もたくさんいただいて。それがきっかけで、一時期はダイエットコンサルタントみたいなお仕事もしていました。

 それでもずっと心の中には「理想の保育園を作りたい」という思いがあったので、いろんなところでその思いを話していたら、共感してくれる不動産会社さんと出会うことができて。その会社に、「いろんな人が遊びに来れる」をコンセプトにした保育園を千葉に立ち上げていただいたんです。

――そこでようやく、保育園作りに携われたんですね。

小阪 最初の2年くらいはがっつり現場に入っていたんですけど、徐々に軌道に乗ってきてからは、信頼できる園長先生に現場を任せられるようになっていきましたね。

 そのタイミングで、ほかの保育園のコンサルティングを依頼されるようにもなっていきました。

■ある日突然、体が限界を迎えて……

――保育園の経営だけでなく、コンサル事業まで。

小阪 保育園が抱えている課題に向き合っていくと、保育士さんが圧倒的に足りていなくて、現場の業務が回っていないという問題にぶち当たるんですよ。

 私は保育補助の経験もあるから、コンサルだけでなく、いろんな保育園の現場に出て子どもたちの面倒を見るようにもなっていって。両方とも手を抜かずに頑張っているうちに、ある日突然、体が限界を迎えて、動かなくなってしまったんです……。

 だからその後、現場は他の人に任せて、保育専門の制作会社にシフトすることにしました。

――保育専門の制作会社ですか。

小阪 これまでの現場経験を活かして、絵本の監修やマニュアル作りなどをしていました。その頃にはもう10年近く保育の現場に携わっていたので、保育士の仕事は正直「やりきった感」がありましたしね。

 制作会社の仕事をしながら少し時間に余裕が出てきた頃、芸能界にいた時の後輩やこれから芸能の道を目指す子たちから、相談を受けるようになっていきました。

■芸能界を経験した私だからこそ、役に立てること

――どんな相談を受けていたんですか?

小阪 色々あるんですが……フリーになった子からは「どうやって仕事を取っていけばいいかわからない」とか、芸能界を目指している子からは「どうすればタレントになれるんでしょうか」とか……。周りにそういうことを相談できる人がなかなかいなくて、悩んでいる子がすごく多かったんです。

 保育の事業もやりながらそういう悩みを聞いているうちに、彼女たちの相談に乗る時間が増えてきて。それに対して「芸能界を経験した私だからこそ、役に立てるんじゃないか」とやりがいを感じ始めたんです。

――それで、事業内容をシフトしていったんですね。

小阪 そうなんです。私自身、芸能界で生きるしんどさは身に染みてわかっているつもりなので、「彼女たちの辛さにもっと寄り添ってあげたいな」と。

 そのためには、自分の経験を伝えるだけじゃダメだと思ったんですよね。私自身が本格的なプロのコーチング講師になって、本気で芸能界を目指す子たちのマインドを根本から変えてあげたり、カウンセリングをしたりして人生を好転させてあげようと決めたんです。そこでまずは、私自身が一流のスキルを学ぶために、講師の方に師事しようと考えました。

小阪 「どんな講師の方から学べばいいんだろう」と悩んで経営者やアスリートの方々に相談してみたら、平本あきお先生という方をご紹介いただいて。そこから平本先生に本格的なコーチングを学ぶようになりました。そのおかげで、芸能界を目指す子たちの魅力や強みを見つけてあげられるようになりましたね。

 もちろん私がそれを見つけてあげたからといって、全員が“売れる”わけではありません。でも、自分の個性がわからずに苦しむ彼女たちを救うことはできます。

■芸能の仕事は一種の“ボーナス”だと考える

――現在の小阪さんはどんな活動をされているのでしょうか。

小阪 2020年に株式会社cheer leadを立ち上げて、その会社で代表を務めています。芸能人のメンタルヘルス問題から次世代タレントの育成、キャスティング業……ほかにも、カウンセリングを応用した“上手い演技”ではなく“売れる演技”レッスンを行っています。

 また、「芸能界で成功したい」と思っている子たちの相談に乗っていると、事務所との契約問題や収入源の確保の仕方、親との関係性、ダイエットを含めた体型のことまで、本当にさまざまな悩みと向き合うことになります。

 だからまずは悩みをひとつひとつ紐解いていって、本人が本当に求めているのは何なのか、一緒に整理してあげるんです。最初は「何がわからないのか、わからない」という状態で相談に来た子も、私がコーチングした後は心が軽くなってくれているみたいです。

――具体的にはどんなアドバイスを?

小阪 例えば「生活に必要なお金を稼ぎたい」という悩みに対しては、「芸能だけで食べていこうとしなくてもいいよね」と提案したりしています。浮き沈みの激しい世界だからこそ、芸能の仕事は一種の“ボーナス”だと考えて、“パラレルキャリア” をすすめていますね。そして「まずは収入面で悩むことがないように環境を整えること」を伝えています。

 あとは、かつての私と同じように「キャラ」の問題で悩んでいる子も多いんですよね。芸能界では奇抜でユニークなキャラじゃないとダメだと思い込んでいるから、自分を見失って苦しくなってしまうんですよ。その気持ちは痛いほどわかります。

小阪 だからそういう子には「今まであなたがしてきた経験がすべて“あなたらしさ”で、それ自体が魅力的。問題はそれを適切なタイミングで出せるかどうかなんだよ」と伝えています。まずは自分が持っている魅力を十分に理解して、それを使いこなせるようになるべきなんです。そのあとは、どこまで挑戦し続けられるかですね。芸能界は忍耐の世界なので(笑)。

■流されるように生きてきた過去の自分を許せる

――いろんな経験をされた小阪さんだからこそできるアドバイスですね。

小阪 芸能界を目指している子たちに大切なのは「自分を売ってもらいたい!」と思うことではないんですよね。そこを勘違いしてほしくない。

 本当に重要なのは「自分の魅力に気づいてもらえさえすれば売れる」という状態を作っておくことなんです。それを伝えるためにもコーチングを活用しています。

――ありがとうございます。最後に、これからの目標を教えてください。

小阪 今考えているのはcheer leadをオンラインサロンのようなコミュニティにして、芸能界で悩みを抱えている子たちの“勉強や挑戦の場所”にすることですね。あとは、cheer leadにいる専属タレントの子たちが活躍できるよう、私自身が全力以上の力を出していきたいと思っています。

 本気で自分の人生と向き合っている子たちに関わっていると、私自身も学ぶことがたくさんあるんです。それに彼女たちと真剣に対峙することで、グラドル時代に流されるように生きてきた過去の自分を許せるような気がしていて。今の仕事が、これまでの人生で一番やりがいや面白さを感じていて、毎日充実しています。

 私生活では、今年の1月に結婚をしました。これまで1人ですべての決断をしてきたけれど、そばで応援して支えてくれる存在がいるだけで、こんなに心強いんだなって実感しているところですね。結婚したことで、よりパワーアップできたと思います。

写真=杉山拓也/文藝春秋

(安心院 彩)

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