楽天イーグルス金曜日問題。“ブラックフライデー”の呪縛をとく方法

楽天イーグルス金曜日問題。“ブラックフライデー”の呪縛をとく方法

涌井秀章

『決戦は金曜日』に『嵐の金曜日』、『フライディ・チャイナタウン』に『ファッキン・フライデー』と立て続けに金曜日ソングを大音量で流しまくってもこの呪いは全くとける気がしない。

 楽パで発生する大量の蛾や野鳥の襲来も、村田兆治がマサカリ、じゃなくて携帯電話片手に羽田空港で逮捕されてしまったのも、それはきっと金曜日の呪いのせいなのかもしれない。

■金曜日に18連敗 ブラックフライデーの呪縛

 9月23日金曜日。ペナントの雌雄を決するイーグルス8連戦の初戦。金曜日なのに14時から始まるデーゲーム、試合前に盛り上がるいぎなり東北産のライブと始球式。いつもと違う雰囲気に、今日はなんだかいけそうな気がするなあ、とボクは勝手に一人で盛り上がっていた。その直感は当たったのか、立ち上がり不安な涌井秀章が序盤からランナー出しつつも5回まで無失点。1塁ランナーをおいてエンドランがかかったピンチの場面、レフト小深田の好送球、ショフトな守備に魅了される。4回、スライダーを仕留めた浅村様の先制タイムリーをみて今日できっと呪いはとけるんだ!と安心して観戦していた。

 しかし、ブラックフライデーはここからが強かった───。

 6回日本ハムの攻撃、清宮に同点打、アルカンタラに勝ち越しタイムリーを打たれ涌井がノックアウト。粘る楽天も7回辰己のHRで追いつき、同点の9回守護神・松井裕樹を投入する展開となる。10回のマウンドに立ったのは、プロデビューから22試合連続無失点、日本記録タイとなる宮森智志。今最ものってる男にここはピシャリと抑えてもらって、23試合連続無失点日本記録を更新してもらい、さあサヨナラ!と意気込んだが……展開は皆さん知っての通り、宮森ですらも飲み込まれてしまうブラックフライデーの呪縛……。

 そして今週も勝てなかった────。

 金曜日の連敗は今シーズン18連敗まで伸びた。本拠地楽天生命パーク宮城での試合に至っては昨年6月25日の対ソフトバンク戦から勝利できていない。

 瀧中瞭太が対オリックス戦、5月6日金曜日に白星をあげた後、全く勝てなくなってしまった。その瀧中が登板した5月13日金曜日からはじまった悪夢、瀧中自身も金曜日4連敗を喫し、そのまま出場選手登録抹消、先発ローテから外れていく。(瀧中は7月20日火曜日に北九州の対ホークス戦へ復帰すると白星ゲット。しかし後半戦開幕から再びに金曜日の先発を任されるとそこからフライデー連敗……)

 8月に入ると瀧中のあとを引き継いだ岸孝之が4連敗。田中将大、則本昂大、涌井秀章らが投げようが呪いは続くよどこまでも。スポーツ紙の担当記者ですら「同じ曜日にこんなに負けるの見たことない」と言った異常事態。

■楽天イーグルスはなにかに取り憑かれてしまったのだろうか?

 フレディ? ジェイソン? チャッキー? 楽天イーグルスはなにかに取り憑かれてしまったのだろうか?

 元楽天の野村監督は連勝中、同じパンツを履き続けたと聞いたことがある。それに習ってか銀次も連勝中同じパンツを履き続けているらしい、ということは今シーズンの銀次は土曜日はちゃんと新しいパンツ履けているのか、となんだか安心した。いやそうではなくって流れの悪いときこそ、神頼み、ゲン担ぎをしたほうがよいのではないか?

「たしかにプロ野球選手の間では、タコを食べないとか調子の良い選手に触るなど、ゲンを担ぐことありますね。私も、五棵松野球場での世紀の落球の経験の後、その悪夢を払拭するために神頼みをしたことがあります。しかし、まったく!効きませんでしたけどね。未だに外野フライ飛んでくると悪いことが起こると思っています」

 と語るのは北京五輪で“何かに取り憑かれてしまった”大先輩のG.G佐藤氏。

「負けが続くと、球場に着いた段階で“今日も勝てないだろう”という雰囲気が出てしまう。現役の頃、ロッテ時代に伊東監督の元、10連敗以上の大型連敗を喫したことがあります。今回の楽天の場合、その雰囲気を打ち破る選手が出てきていない、ということですね」

 ではこの状況を打開するにはどうすればよいかのか? 今度はプロ野球解説者・G.G佐藤氏に話を伺う。

「連敗の雰囲気を変えるのは本当に難しいものです。本来ならば二軍から上がってきた若手がその役割を担えるのが一番良いですね。ましてや今、シーズン最終盤。優勝、CS進出だけでなく、プロ野球選手にとって、ここから数試合で結果を出さないと来年に繋がらない選手もいます。生き残りをかけた選手たちの活躍で忌々しい呪いを吹き飛ばしてほしいです」

 最近二軍から上がってきた若手といえば開幕マスクを被った背番号55・安田悠馬が筆頭か。開幕戦でプロ初HRを打ったルーキーなら雰囲気を変えてくれそうだ。ローテーション通りなら今年最後の金曜日は再び涌井様が登板。最後に涌井秀章解説者のG.G佐藤氏に話を伺った。

「涌井くんは(今回の先発で)課題である立ち上がりを0で抑えたのは大きい。悪い時に大崩れしないことが重要。涌井くんは掴みどころがない人間です。そこが彼の良いところでもあります。掴みどころがある人間の方が、投手としては読まれやすいですからね。『ステーキのどん』に行っても、美味しい!とかあんまりリアクションしません。投手にとってポーカーフェイスでいることはファンの方が思ってるより何倍も強い武器ですよ」

 ブラックフライデーからはじまった8連戦、残念ながらイーグルスは連敗でスタートした。優勝まで一試合も落とせない状況となり、来週金曜日も絶対に負けられなくなってしまった。安田がスタメンマスクを被り、涌井がポーカーフェイスで投げきる…涌井ー安田のバッテリーならこの忌々しい呪いをといてくれるのかもしれない。

 See you on Friday…….

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(ハガ ユウスケ)

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