アーサー王の甥が“緑の騎士”に首切りゲームを挑まれ…奇妙な冒険を描くダークファンタジー 「グリーン・ナイト」を採点!

アーサー王の甥が“緑の騎士”に首切りゲームを挑まれ…奇妙な冒険を描くダークファンタジー 「グリーン・ナイト」を採点!

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■〈あらすじ〉

 アーサー王の甥、青年サー・ガウェイン(デヴ・パテル)は、恵まれた環境で怠惰な日々を送っていた。クリスマスの日、祝宴が催されている宮殿に、馬に乗った大男が乗り込んで来る。その草木に包まれたような風貌の“緑の騎士”は首切りゲームを提案。ガウェインは騎士の首を斬り落とすが、騎士は自分の首を拾い上げ、1年後の再会を約束して去っていく。

 1年後、約束を果たすために一人で旅立ったガウェインを、気が触れた盗賊、ゴーストのような少女、彷徨う巨人、言葉を話すキツネなどが、緑の騎士のもとへ導いていく。

■〈解説〉

 14世紀に詠まれた作者不明の叙事詩をもとにしたダークファンタジー。未熟な青年が冒険を経て自身の内面と向き合う成長譚。監督・脚本・編集は『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』のデヴィッド・ロウリー。130分。

中野翠(コラムニスト)

★★★☆☆西洋歌舞伎のごとくケレンの強い映画。天空の巨人とか人語をしゃべるキツネとか。人間ドラマとしては案外、物足りず。

芝山幹郎(翻訳家)

★★★★☆遍歴譚の定石はもっと破れたはずだが、森や荒地の撮り方が渋い。鬱蒼や寂寥の形が見える。悔恨や消耗もよく伝わる。

斎藤綾子(作家)

★★★★☆恐怖の存在が稚拙なようで、待ち受ける試練は妙にリアル。カメラワークも面白く命がけの結末もいい。是非大画面で。

森直人(映画評論家)

★★★☆☆どこか淡泊な味のアーサー王伝説系統。独自の脚色と端正なショットで魅せるが、品の良さと食い足りなさが表裏な感も。

洞口依子(女優)

★★★★☆ロウリーのハイアートな古典再演。自然のパレットを巧みに使った魅惑的な表情を捉える撮影。パテルの力量を再認識。

INFORMATION

『グリーン・ナイト』(米・カナダ・アイルランド)
11月25日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開
https://transformer.co.jp/m/greenknight/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2022年12月1日号)

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