『ファイターズマガジン』が『FORTE』にリニューアル 小さくなった理由を考えた

『ファイターズマガジン』が『FORTE』にリニューアル 小さくなった理由を考えた

「Hot Pepper」の表紙にも登場したことのある西川遥輝 ©文藝春秋

 オープン戦も賑やかな今日この頃、プロ野球&文春野球ファン各位におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。ご無沙汰を致しておりました。戦力外通告を受けることもなく、今年も文春野球北海道日本ハムチームの末席を汚すこととなりました青空百景です。どうぞ今シーズンもよろしくお付き合いの程をお願い申し上げます。

■生まれ変わった「ファイターズマガジン」

 さてこのオフからキャンプ期間にかけて、ファイターズはいつにも増して話題てんこ盛りでした。まずは新加入選手達の顔ぶれがいちいち派手。台湾球界の至宝の争奪戦に勝利するわ同じパ・リーグ内の大エースだった人が来てしまうわ、ほんとにファイターズの話なのかと目を疑う事態が続々発生した上に、国頭のブルペンでは夏の甲子園優勝投手と準優勝投手が並んで投げていて、これは毎年おなじみのトレードにしても、期待の若手ではなくスワローズのバリバリの中継ぎエースを貰ってしまったんですから豪儀です。

 更に映画「FIGHTERS THE MOVIE 〜Challenge with Dream〜」が公開され、日清食品「カップヌードウ」北海道限定発売があり、今年もまた栗山監督は新刊を出版して、誰がサードを守るのか問題の楽しい議論があり、キャンプ途中でいきなり白村明弘野手転向、新球場建設関係のあれやこれやも……もう、道新スポーツの見出しを見ているだけでお腹がいっぱいになってきます。

 という華々しいニュースの山にまぎれて、「ファイターズマガジン」がひっそりとリニューアルしていました。

 と言われても何のことだと思われるでしょうが(特に道外の方)、これはファイターズのオフィシャルマガジンというものであります。12球団どこの地元でもないという方も、本屋さんで「週刊ベースボール」や「ベースボールマガジン」なんかのある辺りを見てみて下さいませ。「月刊ホークス」とか「月刊ジャイアンツ」とかいう雑誌が目に入ってこないでしょうか。ああいう種類のものです。

 ただ、「月刊ホークス」や「月刊ジャイアンツ」に比べると、「ファイターズマガジン」は正直ちょこっと見劣りする存在ではありました。まず誌名。「月刊ホークス」「月刊ジャイアンツ」「月刊タイガース」「月刊ドラゴンズ」……皆その名の通り月刊誌です。何のひねりもないネーミングですが、しかしここで凝る必要がそもそもあるでしょうか。贔屓チームの話題オンリーの雑誌が毎月読める、それが一目瞭然です。これ以上の名前はありません。しかるに「ファイターズマガジン」のこのちょっとだけまわりくどい感じは何でしょう。そう、これは月刊ではなかったのです。シーズンオフは間があく変則隔月刊の刊行形態でした。なので冬場は本屋さんに行くと、野球雑誌の売場で目に飛び込んでくるのは「月刊タイガース」や「月刊ドラゴンズ」の表紙ばかりなんてなこともあったりした訳です。北海道の本屋さんなのにっ。

 よそはお金があるんだなあと羨ましく思っていたところへ、寝耳に水で飛び込んできたのがこのリニューアルのニュースでありました。

「ファイターズマガジン」改め「FORTE」新創刊、と。

オフィシャルマガジン『FORTE』(フォルテ)創刊号、いよいよ2/15(金)発売!表紙・巻頭特集は西川選手!
道内書店やコンビニ、オフィシャルショップ・オンラインストアなどで購入できます。(一般販売のほか、FC会員のご希望者にも配送いたします) https://t.co/b8pWJNKCHY #lovefighters #FORTE pic.twitter.com/bw4BDpeuIg

? 北海道日本ハムファイターズ公式 (@FightersPR) 2019年2月8日

 球団公式サイトに書影も目次(のようなもの)も出ていましたが、とにかく現物を見ないことには始まりません。発売日の2月15日を待ちかねて本屋さんに行きましたよ。えーとスポーツ雑誌の売場は……あっ平積みになってるあれね!

 ……え?

 ちっちゃい!

■Fの文字さえ入れておけばという道内メディア界

「FORTE」のサイズはA5判。「ファイターズマガジン」は、A4判よりちょっとだけ背の低いサイズでした。つまり、以前のほとんど半分です。

 いや小さいといったって、たとえば「PHP」ほどではないですし、「文藝春秋」も「本の雑誌」も「ミステリーズ!」もこの判型。雑誌としては至極普通です。サイズが小さくなった分、ページ数は増えてもいます。薄くて何となく雑誌というよりは冊子っぽかった「ファイターズマガジン」ですが、「FORTE」はしっかりと背表紙のある厚さ。内容量は明らかに前より多いです。

 ただ何となく大きさは変わらないものと思い込んでいたのですね。というのも「月刊ホークス」や「月刊ジャイアンツ」もおんなじようなサイズでしたから。プロ野球のオフィシャルマガジンは皆大体このくらいだと、固定観念が出来上がってしまっていたのでした。

 その先入観をぶち壊すA5判。しかも誌名の「FORTE」には球団名が含まれていません。平積みの場所こそスポーツ雑誌売場ですが、何の本なのかぱっと見わかりにくくないでしょうかこれは。大体テレビ番組「FFFFF(エフファイブ)」といい、ファイターズとはっきり謳わなくてもFの文字さえ入れておけばという感じはありませんか道内メディア界。いやそれは確かによく見ると「HOKKAIDO NIPPON-HAM FIGHTERS OFFICIAL MAGAZINE」という文字はある。でもとっても小さいです。そして表紙にどどーんと西川遥輝の写真が載ってもいる。しかしここは北海道。「Hot Pepper」の表紙が西川遥輝だったこともあるのです。「財界さっぽろ」などスポーツ誌ではない雑誌にファイターズが載るのは珍しくありません。そんな風に見えちゃわないかなあ、これ。

 とか何とかぶつくさ言いつつ1冊買って、読み始めたら、ああそうかと思いました。

 サイズの大きい「月刊ホークス」や「月刊ジャイアンツ」は、同じような大型の別のスポーツ雑誌の雰囲気と似ています。たとえばリニューアル前の「プロ野球ai」のような。1冊丸ごとホークスだけ、ジャイアンツだけが載っている「プロ野球ai」、そんな手触りなのですね。

 一方、コンパクトサイズの「FORTE」。西川遥輝ロングインタビュー、私服でベッドに頬杖ついてカメラ目線なんていう写真があっても、「プロ野球ai」っぽさとはちょっと違います。同じサイズの「屋上野球」の静かな落ち着きとどこか似通った雰囲気を感じました。内容は全然違うのに。

「屋上野球」、「野球太郎」、「ベースボールサミット」、「読む野球」。思えばこのサイズの野球雑誌はいくつもありました。派手さや華やかさはそれほどでなくとも、じっくり読みふけることのできる雑誌を、「FORTE」も作ろうとしている気がしたのです。

 何はともあれ百聞は一見に如かず。これをお読みの北海道在住の方で、まだ「FORTE」を手に取っていないという方がいらしたら、取り敢えず本屋さんに行ってみて下さい。西川遥輝の静かな横顔が目印です。

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(青空百景)

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