「1年で1億8000万円の収入がありました」“アダルト動画配信”で富裕層の仲間入り「Z世代カップル」の衝撃
2023年01月15日 18時00分文春オンライン

わずか1年で1億8000万円を稼ぎ出した20代――「えむゆみカップル」とはいったい? ©飛鳥新社
「Pornhuberになる前は僕は普通の社会人でしたし、彼女は学生でした」――2021年1月からアダルト動画配信を始めた「えむゆみカップル」。まだ20代の2人が、わずか1年で1億8000万円もの大金を稼ぐことができた理由とは?
令和の新しい才能による新刊『 エロ2.0 「月収4000万円」Pornhuberが実践した「欲望を共有する」最速ファンマーケティング 』より一部抜粋してお届けする。(全2回の1回目/ 後編 を読む)
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■アダルトビジネス新時代
エロ本から始まって、AV時代が来て、それがDVDに代わって……現在、世の中の男性(もちろん女性もですが)の性処理の一端を担っているのがアダルト動画サイトです。“インターネットポルノ”とも総称されていて、日本のみならず世界中で、一番身近で手軽なアダルト・コンテンツ供給源になっています。
月間およそ32億アクセスを誇る『XVideos(エックスビデオ)』や日本発『FC2(エフシーツー)』など同じようなサイトは大小いくつもありますが、数百万、数千万タイトルものアダルト動画が基本的に全て無料で閲覧できる、という点は同じです。
そうしたアダルト動画サイトの1つに『Pornhub(ポルノハブ)』――2007年にカナダで開設されたサイトがあります。
この『Pornhub』というプラットフォームを中心に、今、新しいSNSビジネスが誕生しつつあるんです。
それが“Pornhuber(ポルノハバー)”。
『Pornhub』をもじった造語で、『Pornhub』で活動するアダルト動画配信者たちという意味です。
ザックリ言うと、自分たちの“プレイ”=セックス動画を自ら撮影して『Pornhub』で配信し、お金を稼いで生活しているカップルや夫婦、個人のこと。言ってみれば、エロ専門のインフルエンサーですね。
Pornhuberがこれまでのアダルト・コンテンツと何が決定的に違っているのか? それは彼らが基本的に素人――アマチュアであるということなんです。
これまで、日本だけでなく世界のあらゆるアダルト・コンテンツ、アダルト産業は完全にプロのテリトリーでした。ポルノ女優、ヌードモデル、AV女優、AV男優、といった出演者側もコンテンツ制作・販売側も基本的には全員職業人。
“素人モノ”というジャンルやコンテンツもありますが、あれもほぼ全てプロがアマチュアの“テイ”でお金を貰って演じている、作られているにすぎません。
アダルト産業には多くの法規制だけでなく業界内の慣例や約束事等――複雑かつ難しい巨大な壁があって、さらに大きなお金が動く一大産業ですから、アマチュアが入り込めるような場所ではなかったんです。それがこれまでの常識でした。
その不可侵領域でアマチュアが1人で、プロの組織に属さなくてもお金を稼げるようになりつつある。これまでのアダルト産業の常識を、今まさにぶっ壊しつつある。
ある意味で“革命”を起こしているのが『Pornhub』であり、僕たち、Pornhuberなんです。
■「えむゆみカップル」誕生秘話
今“僕たち”と書きましたが、僕もPornhuberです。
2021年1月から、僕“りょーちん”と彼女の“あゆみ”2人で“えむゆみカップル”というカップルPornhuberとして活動をスタートさせました。
僕は1998年生まれ、彼女は2000年生まれの、ごくごく普通のどこにでもいる若者――“Z世代”カップル。Pornhuberになる前は僕は普通の社会人でしたし、彼女は学生でしたから。
それが、たった1年余りで『Pornhub Awards 2022』のFetish(フェチ)部門で日本人唯一のノミネートをされる動画クリエイター、配信者になりました。
正確な数字はわかりませんが、今、世界中で僕らのようなPornhuberが増えつつあります。海外では2018~2019年頃からぽつぽつ出始めて、2020年頃から爆発的に増え始めました。一方、日本人では何人かいましたが、本格的にビジネスとして取り組んでいるカップルは1組もいませんでした。Pornhuberという言葉も、考え方もなかった。
そんな中、日本人初のカップルPornhuberになってみたのが、僕たち、えむゆみカップルなんです。
Pornhuberという言葉も、僕たちで考えてつけたくらいです。
「アダルト動画配信者じゃ、ちょっとなんかイメージが」
「何かキャッチーな肩書きみたいなものがあると良いよね……」
「『YouTube』が“YouTuber”だから……Pornhuberにしよっか」
そんなごく軽いノリでした。
2021年中頃になると、日本でも一気にアダルト動画投稿をするアマチュアカップルが増えるようになります。
いったいなぜか? それはPornhuberがSNSビジネスにおける“ブルー・オーシャン”だったから。「めっちゃ稼げる」と認識されだしたからです。活動開始からのおよそ1年間で、僕たちえむゆみカップルはおよそ1億8000万円の収入がありました。下半期の平均月収は1000~2000万円、最高月収は4000万円にも達しました。
一方で2022年10月現在、僕たちの『Pornhub』でのチャンネル登録者数はおよそ15万1000人、動画総再生回数は1億2700万回です。この数字、チャンネル登録者数50万人超えがゴロゴロいるYouTuber界隈と比べてみるとかなり少ない。とても1億8000万円も稼げるレベルではありません。
■レッドオーシャンでなぜ成功?
そうでなくても、ここ2、3年、競争が激化し広告収入単価も下げられるなど急速にビジネス環境が厳しくなっていると言われているYouTuber。
ほんのごく一部の人気者以外「食えなくなった」「夢がなくなった」と言われ、100万人を超えるチャンネル登録者数を持っているYouTuberユニットですら、運営継続を諦め解散をしなければならないほどレッド・オーシャン化が進んでいます。
少なくとも、新規参入でいきなり成功する確率は限りなくゼロに近い。そんなYouTuberと比べてみると、スタートアップ1年目のこの数字は驚異的ですらあります。
いったい、どうしてこれだけ少ないチャンネル登録者数でこれだけのお金を稼げるのか。
実はPornhuberとYouTuberは“似て非なるもの”なんです。新しいお金の稼ぎ方を生み出した“仕組み”があるんです。
それはどんな仕組みなのか。
『Pornhub』、Pornhuberのブレイクスルーはなぜ起きたのか。
今、アダルト産業、エロの世界で何が起こっているのか。
その中で僕たちが何を考え、どう成功を掴んだのか。
そして、なぜPornhuberになったのか。
ここから、それ――えむゆみカップルが体験してきたリアルを、僕と彼女でお伝えしていこうと思います。
アダルト動画を配信する“素人カップル”が激増した2つの理由「きっかけはPornhubの告発記事」 へ続く
(えむゆみカップル/Webオリジナル(外部転載))
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