「酔いつぶれて、起きたら『俺ら結婚したよ!』って(笑)」坂口杏里・進一夫妻(31)が語る、交際12日目で“超スピード婚”の真相

「酔いつぶれて、起きたら『俺ら結婚したよ!』って(笑)」坂口杏里・進一夫妻(31)が語る、交際12日目で“超スピード婚”の真相

坂口杏里さんと夫の進一さん

 2022年6月8日、元タレントの坂口杏里氏(31)が結婚したことで話題に。その相手は、女性としての性を割り当てられて生まれ、現在は男性として生きるFtMの進一氏(31)。

 SNS界隈を中心に注目を集める夫妻に、昨年8月の離婚騒動の顛末、杏里氏に発覚した後天性のてんかん、結婚したいまだからこそ噛み締めているという杏里氏の亡き母・坂口良子氏が放った最後の言葉などについて、話を聞いた。

◆ ◆ ◆

■最初は全く意識していなかった

ーー2022年6月3日に前回進一さんを取材した際のインタビュー記事が公開されましたが、その5日後の6月8日に、進一さんと坂口杏里さんが入籍されて驚きました。

進一 杏里とはじめて会ったのが、4月の28日とか29日。取材直後に知り合ったんですよ。

坂口杏里(以下、杏里) 私が友達と一緒に、彼の店に行ったんです。

進一 その友達が僕とつながってる子で、その子が連れてきたのが杏里。お客さんとしてご来店したのが、まっさらな最初の出会い。「坂口杏里だよ」って紹介されたけど、「ああ、なんか聞いたことある」みたいな。

杏里 私のほうは進一を普通のバーテンダーとして見ていて、まったく意識もせず。私は人見知りなんで、ぜんぜんしゃべらなかったんです。

進一 ただ、連れてきた子が杏里に「この人、実は元女性なんだよ」と教えた瞬間、それまで黙ってた杏里が「エッ?」って身を乗り出して。「ウソでしょ? マジで?」って反応されて「うん、そうだよ」みたいな。そこに偏見みたいのもなくて。

杏里 とにかく驚きでしたね。お友達にゲイの方やニューハーフの方はいるけど、FtMの人に会うのははじめてだったんで。

■出会ってすぐに、4日連続お泊まり

 ーー杏里さんは、その日からお店に通われるようになったわけですか。

杏里 そうです。しょっぱなから話しやすかったし、同い年なのもあって親近感があったし。「うちら、ウケんね。イェ~イ」って。同級生みたいな感じ。

 それと、いま彼と一緒に住んでる家と、その頃に私が住んでた家がすごく近くて。彼は自分の家にお客さんを呼んだりしていて、「じゃあ、私も」ってノリで家に行って、ノリで泊まって。べつに変なアレはなくて、私は家に行ってすぐに爆睡しちゃったんですけど。で、そこから結構泊まりに行ってましたね。

進一 出会って2日目か3日目で、うちに泊まりに来てました。ただ、その後も3日連続とか、4日連続で泊まるからシンプルに「なんで家が近くにあるのに帰らないの?」って不思議に思って聞いたら、PTSDを抱えていて。

杏里 以前、事件に巻き込まれたときにPTSDになってしまって。

進一 ひとりで眠れない、物音に反応しちゃって安心できないって聞いて「そういうことね。じゃあ、全然いいよ。泊まりに来なよ」って。そこからはずっと連続で、たまに帰るぐらいで。

■2人の関係性が変わった出来事

ーーどういったタイミングで関係性が変わりました?

進一 ゴールデンウィークの時期ですね。店で杏里が痙攣を起こしたんですよ。手と顔面。

杏里 すごい爆笑したら、始まって。

進一 爆笑してツボった時に、ピクついたまま戻らなかったんですね。最初はまわりも爆笑してたから違和感を感じなかったんですけど、静まった時も痙攣が止まんないから一回店の外に連れてって「それ、痙攣だよね」って。もう本人はしゃべれない状態で、返事するにも首を縦に振るか横に振るしかできなくて。

 ゴールデンウィークで病院がやってなかったから、とりあえず大久保病院の緊急外来に「お願いします」って。お店に僕ひとりだったんで、常連のお客さんの子に病院まで送ってもらって。あの日は点滴かなんか打ったの?

杏里 血液検査だけで、寝たら収まった。その頃、この店で働くようになっていたんですよ。それまでは夜の仕事が多くて、朝から夕方まで働くことなんてなかったので、その疲れもあったのかも。

■「この人だったら信用できるな」と思った

進一 普段と違う環境になると、痙攣が起きやすいらしくて。その日、帰ってから電話して、念のため「クスリとかやってないよね?」って、聞いたんです。

杏里 ネットでそういったことを書かれていたので、彼のほうでも「そういうのやってないのかな?」と思ったらしくて。

進一 「俺には絶対に嘘つかないで」って言って聞いた時に、すっごい泣きながら訴えかけてきたんです。「本当に私はやってない」って。

杏里 「それだけは信じてほしい」っていう。

進一 真剣に訴えるので「わかったよ。へんなこと聞いちゃってごめんね」って。ただ、彼女的には、痙攣を起こした杏里に対する僕の対応を見て、信用できたっていうんです。

杏里 そう、あの時に「この人だったら信用できるな」と思ったんです。

ーー具体的にどういった対応の仕方に、「信用できるな」と思えたのでしょう。

杏里 冷静で迅速な対応。慌てず、偏見もなく、病院に電話して「こういう状況なんで」って事細かく説明して。その日の夜に自分の家に戻ったら「大丈夫? 話できる?」って、連絡をくれて。「人としてちゃんとしてる」と感じたんです。

■軽ノリで付き合ってみることに

ーーおふたりのYouTubeチャンネルによれば、杏里さんからアプローチされたそうですけど。

杏里 そうです。そうなったのは、やっぱり痙攣を起こした時の彼の対応が大きい。

進一 痙攣から1週間、2週間と過ぎていくなかで、どんどん意気投合して。ほぼ24時間一緒にいたけど、僕はずっと友達モードだったんですよ。

 ある時、杏里に「たぶん、ここ(進一と杏里)って付き合っても変わらないよね」と話したら「おちょくらないで」とか言い始めて。「私、鵜呑みにするからさ」「いや、そのままを言ってるんだけど」みたいな。「べつにいままでと変わらないんだったら、俺は付き合うのもありだよ」的なことを言ったら、杏里は「全然オッケー」って。

杏里 軽ノリ(笑)。

進一 軽ノリだったわりに、お試しじゃないけど、一旦付き合ってみるってなった瞬間、急に女を出してくるから。

杏里 でも、普通そうじゃないですか? 彼氏ができたら。

進一 いや、プライベートではいいんだけど、お店でもそれを出すからすごくやりづらかったの。店内なのにベタベタする。営業中なのにベタベタする。メリハリがあればまだよかったんだけど。まず仕事がやりづらかった。だから、僕は付き合って3日後に「やっぱり、一旦戻ろう」って。そうしたら不機嫌になっちゃうわけですよ。

■キャリーケース持って「もう出ていくわ」

杏里 キャリーケース持って、「もう出ていくわ」みたいな。

進一 付き合う前に、杏里は僕の家に移っていたんですけど、「私、もう店も手伝わないし、家も出ていくから」って言うんですよ。「行くあてもないのにどこ行くの?」って思ったけど、働く場所や住む場所も見つけたんだったら止めることはできないかなって。

 ただ、友達のところに行くつもりだったらしいんですけど、そのあてがなくなっちゃったんですよ。今度は「適当に探す」「あてが見つかるまで野宿する」って、わざわざLINEで言ってくる。で、これって「引き止めてほしい系?」って思ったんですよ。

ーー杏里さんとしては、進一さんを試す行動でもあったのですか。

杏里 あざとい感じの試しじゃなく、無意識ですけどね。

進一 「普通に考えて、夜に女の子ひとりなんて危ないんだからさ。戻ってきなよ」って返したら「スーツケースが重くて、戻るのめんどくさい」って。今度は「ああ、迎えに来てほしいんだね」と思って、迎えに行きました。

杏里 「私、小学生かよ」みたいな(笑)。

進一 その時に「もうこの人を野放しにしちゃ駄目だ」みたいな。迎えに行こうと思った瞬間に、俺はこの子と交際しないと駄目だと思ったんです。同時に、年齢的にも結婚を意識してるだろうから、いつでも結婚できる覚悟でいなきゃと思ったんです。

 迎えに行って、杏里はふてくされながら僕のあとをついてきて。家に帰って「わかった。もう俺と付き合え」って言ったんです。でも「聞こえないんだけど」って、おちょくるんですよね。それが結婚する12日前のことですね。

 そんな感じでワチャワチャしつつ、ことあるごとに「私、結婚前提で付き合ってるんだけど、ちゃんと真剣に考えてるの?」「俺、交際するって決めたときから考えてましたけど」「どうせ口だけだから」「はいはい、わかった、わかった」ってやりとりを繰り返して。

■お客さんを見送って、そのまま区役所で結婚

ーーでは、杏里さんが戻って約2週間の間に結婚への話を進めた?

進一 いや、急遽。戻ってきてから12日後の6月8日に入籍しました。その日の営業中に杏里が酔って「どうせ男は口だけだから」って言いだして、僕も酔ってたもんだから「そうやって他の男と一緒にするんだ。じゃあ、いまから籍を入れに行こうよ」って言って、店を出てダッシュで「ゼクシィ」を買いに行ったんですよ。あれ、ピンクの婚姻届が付録でついてるじゃないですか。

 で、店に来ていただいていた女性のお客さんが「もしご結婚されるんだったら、証人になりますよ」と言ってくれて。しかも、証人はふたり必要になるので、その方がわざわざ彼氏さんを呼んでサインしてくれたんですよ。また店を出てダッシュで百均に向かって、おふたりの名前の印鑑を買って戻って。そのお客さんを見送った足で婚姻届を持って新宿区役所で入籍しました。

ーー杏里さんも一緒に区役所へ。

杏里 一緒だったんですけど、つぶれちゃってて(笑)。

進一 酔っぱらって爆睡みたいな(笑)。係員の人が呼んでるのに、ちっとも起きないんですよ。起こして、「杏里、俺ら結婚したぞ!」と言ったら、「エッ、結婚したの?」みたいな。で、杏里が浮かれて1時間後インスタのストーリーズにそれを載っけたら、その1時間後にはもうYahoo!ニュースですよ。反響がすごかった。

杏里 「誰?」って人から連絡が来たり。芸能界を引退してる自分が、なんでネットのニュースで取り上げられるんだろうって。

進一 僕にもバンバン来て。僕のインスタのフォロワー数、2,000人ちょっとしかいなかったのに、1日で一気に1万人以上も増えて。もう、スマホが鳴りやまなかったです。

■結婚当初はめちゃくちゃ喧嘩をした

ーー杏里さんとしては、目が覚めたら結婚していたって最高に幸せですよね。

杏里 めっちゃうれしかったです。私、予定では26歳の時点で子供も何人かいるはずだったので(笑)。だから「31歳でやっと結婚できた」って。

 私、自分のお母さんに子供を見せたかったんですけど、それができなかったわけじゃないですか。結婚願望が強かったけど、その目標がなくなって、いろんなトラブルに巻き込まれたりするうちに「結婚はいつかできたらいいか……」となっていったんですよね。

ーーすでにひとつ屋根の下にいて、仕事も一緒にしていたので、夫婦になってもいままでと変わらない感覚だったのでは?

進一 最初はめちゃくちゃ喧嘩しましたね。「これ、元カノの時も使ってたでしょ」みたいな。

杏里 料理してる時に「元カノが使ってたお皿や鍋でご飯作ってるんだ」ってふと思って、「ふざけんなよ、この野郎」って。「こっちは一生懸命に料理してるのに、なんで同じ皿や箸使わなきゃいけないんだよ」みたいな。

進一 でも、言わないんですよ。気づいてほしい人なんですよね。僕も言われれば「ごめんね」って言ってその場で全部替えるんですけど、気づけないから。

杏里 溜めに溜めて爆発して。

進一 「どういう気持ちで料理してると思ってるの!」と言われながら「なんで、もっと早く言わなかったの?」と思ってましたけど。そんな感じの喧嘩が多いですね。

杏里 でも、その日に百均で全部揃えて替えてくれました。

■離婚騒動の“真相”

ーー6月の入籍も驚きましたが、8月15日の離婚騒動にはもっと驚きました。

杏里 それも私が感情的になって。

進一 ガーッとなって、インスタのストーリーズに「離婚は成立しました」と上げちゃったんですね。

 そもそもの原因は、僕の誕生日の8月14日に杏里が格闘技のチケットを用意してくれたんです。大阪での開催だったのでふたりで行って、仕事があるので翌日の朝イチで東京に戻るつもりだったんですけど、杏里は一緒に大阪でゆっくりしていきたかったんですよ。なんで「俺は先に出るから、少し休んでいったら?」と言ったら。

杏里 「なんで一緒にいてくれないの!」と。それで、私のグーパンが出て。

進一 新大阪の駅で喧嘩が勃発したんですけど、もう新幹線乗り場がリング状態ですよ。周囲の人たちがガン見してました。「あれ、坂口杏里じゃね?」って気付かれてたんじゃないかな。

撮影=鈴木七絵/文藝春秋

突然インスタで「離婚は成立しました」とアップ…坂口杏里・進一夫妻(31)が語る、結婚2ヶ月目の“離婚危機”の裏側 へ続く

(平田 裕介)

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