前年比380%! ロッテ・藤原恭大フィーバーでグッズばか売れの舞台裏

前年比380%! ロッテ・藤原恭大フィーバーでグッズばか売れの舞台裏

デビュー前からたくさんのグッズが展開された藤原恭大 ©時事通信社

 これほどデビュー前からグッズが出た新人は記憶にない。大阪桐蔭高校から千葉ロッテマリーンズにドラフト1位で入団をした藤原恭大外野手である。契約が完了したばかりの昨年12月には「WELCOME!! 藤原恭大選手Tシャツ」販売価格3000円(税込)、「WELCOME!! 藤原恭大選手キーホルダー」販売価格600円(税込)、「WELCOME!! 藤原恭大選手フェイスタオル」販売価格1300円(税込)の3種類を発売。いずれも販売期間1週間でTシャツが1010枚、キーホルダーが1427個、フェイスタオルが1924枚の売り上げを記録した。

■藤原人気がもたらした好影響

 短期間での申し込み殺到にグッズ担当責任者は「予想をはるかに超える注文をいただき藤原選手の人気と期待の高さに驚きました。どの商品も想定の2倍近い売り上げです。人気のフェイスタオルでも年間で1000枚の売り上げというのが通常ですので、わずか7日の短期間でその倍近くを売り上げたことは凄い事だと思います」と驚きを隠しきれなかった。

 年明けにも畳みかけるようにTシャツなどの7アイテムを展開。藤原人気が千葉ロッテマリーンズの商品事業全体に好影響をもたらした。2019年の1月1日から2月28日までのグッズ売上総額は前年の同時期比380%、石垣島春季キャンプでの現地グッズ売り上げも対前年比160%を記録したのだ。

「藤原人気が商品事業全体に好影響をもたらしたのは間違いのない事実。ドラフトでの指名直後より、大変多くの高校野球ファン(特に大阪桐蔭ファン)からの期待値を感じたため、グッズに対するニーズも大きいと判断し商品化を推進してまいりました」(グッズ担当責任者)

 千葉ロッテマリーンズではここ数年、EC事業(インターネット販売)に注力しており、特にシーズンオフのEC販売に力を入れている。シーズン中はファンが球場に足を運び、グッズショップにも寄り買い物をするという流れが作り上げられるが、シーズンオフにわざわざ球場のグッズショップに足を運ぶファンは多くはなく、インターネットでの商品展開がメインとなるからだ。これまで物販営業の収入がほぼ試合日に限定された中、EC展開を活発に行うようになり、つねに顧客と接点をもち、収益を得られる構造を作り上げた事になる。その中で甲子園春夏連覇をした大阪桐蔭高校のスター選手として日本中の注目を集めながら入団した藤原選手は大きな貢献をした。

 ちなみに千葉ロッテマリーンズのネットでのグッズ売り上げはグッズ全体の売り上げの25%を占めるまでとなり、2018年の前年比でのネットでのグッズ売り上げは170%にアップ。ECサイトは17年に刷新しバナーの表示数を増やし、画面のデザインの向上を図った効果もあり、サイトへのアクセス数は刷新前の1.5倍となり、2018年には「カラーミーショップ大賞・優秀賞」を受賞した。EC会員数は10万人を越えており、この3年間で4万人増加したことになる。

■地元自治体も注目 異例のWポスター起用

 もちろん人気だけではなく実力も兼ね備えているのが藤原だ。抜群の野球センスに身体能力。まだ高校を卒業したばかりのルーキーとは思えない適応能力で一軍の環境の中、存在感を出している。チームを指揮する井口資仁監督も「実戦型の選手という印象。実戦の中で成長をしていっている。目を見張るものがある」と称賛。さらにファン、メディアの注目を一身に浴びながらも、注目をされればされるほど結果を出す姿に「そういう星の下に生まれた選手」と目を細める。

 千葉のスーパースター誕生の予感に地元自治体も黙ってはいない。千葉海上保安部がポスターに起用すると、千葉市消防局もポスター起用を決定。新人では異例のWポスター起用となった。グッズも3月9日には大阪桐蔭高校のチームメート・根尾昂内野手とのコラボグッズ(缶バッジ、フラッグ、キーホルダー、Tシャツ、タオル)が大量販売された。

 マリーンズの新たな希望・藤原恭大。そのプロ1年目は新人合同自主トレ、キャンプ、そしてオープン戦の途中。ここからいよいよ本当の第一歩を踏む。1年目でどのような軌跡を歩むのか。そしてその活躍と共にグッズはどれほど展開され、売れていくのか。注目されることをエネルギーに変える若者だけに注目をして見ていただきたい。

梶原紀章(千葉ロッテマリーンズ)

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(梶原 紀章)

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