1950年代イギリス、町で唯一の書店を開いた女性の奮闘記 「マイ・ブックショップ」を採点!

1950年代イギリス、町で唯一の書店を開いた女性の奮闘記 「マイ・ブックショップ」を採点!

© 2017 Green Films AIE, Diagonal Televisio SLU, A Contracorriente Films SL, Zephyr Films The Bookshop Ltd.

■〈あらすじ〉

1959年、イギリス。戦争で夫を亡くしたフローレンス(エミリー・モーティマー)は、書店が1軒もない海辺の小さな町に、夫との夢だった書店を開く。古い邸宅に40年以上引きこもっている、町で唯一の読書家ブランディッシュ氏(ビル・ナイ)の支えもあり、店は賑わいを見せる。しかし、彼女のことを快く思わない、町の有力者ガマート夫人(パトリシア・クラークソン)の画策により、次第に店の経営が立ち行かなくなっていく。フローレンスを助けるために、ブランディッシュ氏はある行動に出るが、事態はさらに悪化してしまい……。

■〈解説〉

『死ぬまでにしたい10のこと』で知られるイザベル・コイシェの脚本・監督作。保守的な町で奮闘する女性の姿を描く。112分。

中野翠(コラムニスト)

★★★☆☆時代色、風土感、縮れ毛の金髪少女、B・ナイは素敵なのだが、主演女優の分別臭い顔に違和感。話も案外、ご都合主義。

芝山幹郎(翻訳家)

★★★★☆偏屈者を大勢出しながら辛辣な喜劇に向かわないのは意外な引き技。時代を映す衣裳や小道具、建物の色彩設計が綿密。

斎藤綾子(作家)

★★★★☆財力を振りかざすガマート夫人の心の貧しさがフローレンスを美しく品良く感じさせる。B・ナイの老紳士ぶりは絶品。

森直人(映画評論家)

★★★★☆チャーミングで気骨のある起業のお話。不毛の地に文化の種を植える喜びと困難がよく伝わる。ヒロインの生き方に1票。

洞口依子(女優)

★★★☆☆海沿いの質素な書店から本の手触りと匂いが伝わる。塩気の効いた人々。辺境から生じる偏心。文学に対しての敬意も。

INFORMATION

「マイ・ブックショップ」(英、スペイン、独)
3月9日(土)よりシネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMA他にて全国順次ロードショー
監督:イザベル・コイシェ
原作:ペネロピ・フィッツジェラルド
出演:エミリー・モーティマー、ビル・ナイ、パトリシア・クラークソンほか
http://mybookshop.jp/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年3月14日号)

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