“丸化”が止まらない!? 巨人「1番セカンド吉川尚輝」早期復帰への期待

“丸化”が止まらない!? 巨人「1番セカンド吉川尚輝」早期復帰への期待

チームホリプロで東京ドーム開幕戦(巨人—阪神戦)を観戦 ©ホリプロ

「OMG!! えーーー! 痛いよ、痛すぎるよぉー……!」

 4月14日12時過ぎ。この原稿を書いている私の元に届いた悲報。

セ・リーグ公示
【出場選手登録抹消】
吉川尚輝(G)

 鬼門と言われるマツダスタジアムで開幕3連戦を勝ち越し、一気に勢いに乗ったように見えたジャイアンツ。

 開幕から固定されていた1番吉川尚輝、2番坂本、3番丸、4番岡本。この上位打線が嬉しいほど機能し、得点が入る入る! その度にタオルを回す回す! 4月上旬は超ーご機嫌だったわけです。「なんて魅力的な打線なの!」って、正直完全に浮かれていました。

■1番吉川尚輝、2番坂本について

「これさぁ、1、2番逆じゃない? なんで1番坂本、2番吉川尚輝にしないの?」

 実は開幕戦前、名将・原監督の采配に対し、生意気にこんなことを言っていた、ド素人の私。一体この時の私はなにを見ていたんでしょうね。蓋を開けてみたら、1番に置いた吉川尚輝が開幕戦から猛打賞。11試合で打率.390と絶好調!

「吉川打つねぇ〜」「最高のリードオフマンじゃん!」「吉川尚輝、首位打者狙えるんじゃない?」と、まぁこんな調子で、今では“1番セカンド吉川尚輝”には希望しかない! 1番セカンド吉川尚輝バンザーーーイ! といったような調子で、やはり原監督ってスゴイと、私としては改めてそう思った采配の一つでした。

■ジャイアンツ長年の課題

 そもそもジャイアンツはここ数年、ずっと1番打者が固定できずにいます。そして二塁手にもずっと頭を抱えている。さらにもう一つ。ここ数年、機動力にも欠けていた巨人は、すっかり“走らないイメージ”がついてしまったように思うのです。昨年のチーム盗塁数は61。これは中日と並んで12球団ワーストの数字。一方、セ・リーグ優勝チーム広島の盗塁数は95。さらに、パ・リーグ優勝チーム西武は、なんと132。

「ちょっと……軽くウチの2倍以上じゃん」

 こう見ると61という数字は実に寂しいですね。“走らないイメージ”を持たれても仕方がないなと思います。

 しかし、これらの問題に対し今季は“1番セカンド吉川尚輝”がすべてを一気に解決してくれたのです。

 打率は先にお伝えした通り絶好調。そして守備に関しても(ちょっと今年は失策が多いけれど)昨年から軽快な好守をたくさん見せてくれています。坂本との二遊間も良い感じ。信頼の置ける守備力もまた彼の魅力と言えます。

 盗塁に関しては、ここまでの11試合で1盗塁と数は少ないものの、俊足の吉川尚輝が1番にいる存在感が非常に大きい。今季の出塁率(.432)を見ても相手からしたらイヤな1番打者であることは間違いないでしょう。走塁に関しては、今季から現役時代走塁のスペシャリストとして活躍した鈴木尚広外野守備走塁コーチもいますから、なおのこと期待が持てます。

■吉川尚輝の丸化が止まらない by里崎智也さん(デュフ!)

 私事の話になりますが、実は昨シーズンから「月刊プロ野球!さまぁ〜ずスタジアム」(BS日テレ)?、通称「さまスタ」という巨人応援番組で進行を務めています。

 この番組は、大の巨人ファンであるさまぁ〜ずさんがMCを務める“巨人ファンによる巨人ファンのための巨人最強番組”。毎月、負けた試合はスルーして勝ち試合だけを振り返る、なんとも幸せな番組です。

 4月の放送では、“忖度なしの毒舌解説”里崎智也さんがゲストで出演してくださいました!

 番組内で里崎さんも“1番セカンド吉川尚輝”について「巨人は1番打者が仁志さんから決まっていないだけに吉川が1番にビシッと決まったら本当に怖い強力打線が組めますね」と太鼓判を押していました。

 さらに里崎さんは吉川のバッティングについて、「吉川の“丸化”が止まらない」と話します。「打撃フォームがどんどん丸に似てきている」とのこと。うん、確かに! 右足を上げた時に、バットをヒッチさせる動きなんかまさに丸! 去年の吉川自身の映像と見比べても全然違う。明らかに“丸化”が窺えます。

 この話をきっかけに、吉川の映像をネットサーフィンしていたら、気になるものを発見。試合前練習のティーバッティングをファンが撮影したものなんですが、その映像で吉川は、片手でのティーバッティングを右、左と順にやって、その後、両手逆持ちでもやっているのです。

「あれ? ちょっと待って。このバッティング練習見たことある! 丸がやってるやつだ!」

 私は取材へ行くと、ティーバッティングを見学するのが好きなんです。それぞれの選手に独自のやり方があって、高速ティーバッティングをやる人や片手打ちをする人などなど。「この練習の目的はなんだろう」と考えながら見るのが本当に楽しい。だから覚えています! この吉川尚輝の練習は丸のメニューと同じです。

 片手ティーは、トップを作るところまでは両手で持ち、トップからインパクト、フォロースルーは片手でやるという細かいところまで一緒な気がします。なるほど。吉川尚輝は練習方法でも丸の影響を受け、取り入れているんですね。2年連続MVPの丸が加入したことによる大きな相乗効果を感じました。

■“1番セカンド吉川尚輝”最高じゃないか!!

 というように今季、丸化で打撃も好調な“1番セカンド吉川尚輝”が出塁して、坂本が続き、丸がタイムリー。からの岡本のホームラン! 「ビーバージャイアンツ〜」と、こんな流れを想像しては死ぬほど浮かれているときに冒頭の公示が飛び込んできたというわけです。

 12日のヤクルト戦から腰痛のため2試合連続でスタメンから離れていたけれど、腰痛が軽症であることを願っていました。しかし腰痛の状態が思わしくないということで、ついに登録抹消。こんなにも早く離脱とは、痛すぎる。吉川尚輝がスタメンを外れたヤクルト戦では今季2度目の負け越し。大きな穴があいてしまったように感じます。

 しかしシーズンはまだ始まったばかり。シーズン後半よりこの時期の離脱でまだ良かったと思うことにしました。なんだか彼には一気に色んなものを背負わせてしまったなと、申し訳なく思います。

 ただ、こんなにも期待させてくれる選手はなかなかいません。早く帰って来てほしい。けど、しっかり治してほしい。私だけでなく、巨人ファンは皆、こんな複雑な気持ちなのではないでしょうか。

 我が軍には田中俊太、吉川大幾、ポジションこそ違うものの俊足で言えば重信、石川慎吾もいる。大丈夫。彼らだってやってくれるはずです! 吉川尚輝離脱で肩を落としている巨人ファンの皆さん、我々には監督通算12年でリーグ優勝7回の“勝てる監督”原監督がいますから。原采配に期待しましょう!

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(宮崎 瑠依)

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