獣神サンダー・ライガー激白!「仁鶴師匠は僕の神様」

獣神サンダー・ライガー激白!「仁鶴師匠は僕の神様」

©白澤正/文藝春秋

「テレビはつまらない」「テレビ離れ」など、テレビにまつわる話にはネガティブなものが多い。

 しかし、いまなお、テレビは面白い!

 そんな話をテレビを愛する「テレビっ子」たちから聞いてみたいというシリーズ連載の5人目のゲストは、新日本プロレス所属のプロレスラーである獣神サンダー・ライガーさん!

 テレビ創世期を代表するヒット番組が力道山のプロレス中継であるように、プロレスとテレビは切っても切り離せない関係。

 その中でもライガーさんは、そのキャラクターと笑いのセンスで、バラエティーに引っ張りだこ。そんなライガーさんのお部屋で、バラエティー番組やお笑いのことなどについて伺った。

◆ ◆ ◆

■初めてのバラエティー出演『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』

――ライガーさんは、数多くのバラエティー番組に出てますけど、最初に出られたのは?

ライガー 『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』ですね。ほぼレギュラー的な扱いをしていただいて。本当に勉強になりました。内村(光良)さんと南原(清隆)さんって全然性格が違うんです。南原さんは直感で動いてるタイプで、内村さんは計算して動いているんじゃないかというぐらい、性格の違いがすごくあって。テレビはどういうものかって、そこで勉強させてもらったりして、ほんと感謝してます。

――ディレクターさんから何か言われたりとかはありましたか。

ライガー 特にないです。

――もうお任せみたいな。

ライガー そうですね。まぁディレクターさんにしても得体が知れないじゃないですか。こいつ何者? みたいな。とりあえずやってみて、みたいな感じだったんじゃないですか。

――最初バラエティーからオファーが来た時というのは、どういう思いだったんですか。

ライガー いや、どういう思いというのもなかったですけどね。あの当時、藤波辰爾さんとかよくテレビに出られてて『毎度おさわがせします』とかにも出てたんです。目立つ格好してますし、その流れで使っていただけたんじゃないのかなと思います。

――出る時に抵抗感みたいなものは?

ライガー 全くないです。もうおかしくて、ウキウキワクワクでしたね。

■『生活笑百科』に仁鶴・阪神・巨人が揃ったら「ヤッター!」

――お笑い番組は子供の頃、観てたんですか。

ライガー 僕、広島なんで土曜日、日曜日と吉本新喜劇が放送されてたんです。母親は元々、大阪の人間なので、大阪の血も入っているからテレビはそういうのをしょっちゅう観てました。当時はドリフもやってたじゃないですか。それでちょっとしたら『(オレたち)ひょうきん族』も始まりましたから。お笑い関係は大好きですね。あとは落語! 僕、ホントに落語家になりたいなと思った時期もあったんですよ。

――落語家に!

ライガー (笑福亭)仁鶴さんが大好きで。落語は仁鶴さん、漫才は(オール)阪神・巨人さんっていうのが僕の中にあるんです。自分にとって神ですよ!

――仁鶴さんの、特にこの噺が好きとかはあるんですか。

ライガー 『初天神』とかね。『青菜』も『七度狐』も面白い。

――他の噺家さんと仁鶴さんは何が違ったんですか。

ライガー 何なんだろう? もう子供の頃からゲラゲラ笑ってたんです。昔ね、親父の車にガチャンって入れるビデオテープくらいの大きさのヤツがあったんですよ。音が流れて出てくるんですけど、それで落語を聞いてましたね。大好きだったんですよ。大人になって改めて買って、また聞いたりすると、やっぱり同じところで笑うんですよ。

――落語家になろうとさえ思ったんですものね。

ライガー 落語いいなぁと思って。でも、僕は大阪弁がうまく喋れないから、上方落語できないなって、あきらめたんですけど。落語家さんはかっこいいですね!

――今だと仁鶴さんは、NHKの『(バラエティー)生活笑百科』をやられてますね。

ライガー 笑百科! 「ルルルルル〜ルルルルル〜♪ ワーッ(パチパチパチパチ)」

――あはは(笑)。ご覧になりますか?

ライガー 観てる! あれ阪神・巨人さんが出る時あるじゃないですか。ヤッター! ってなります。

――ああ、神が3人揃うんですね(笑)。

ライガー あれいいよー! 揃ってるから最高でしょう。

――仁鶴さんとお会いしたことは。

ライガー あります。大阪のテレビ番組でご一緒させていただきました。緊張して「仁鶴さんだ! 神だー!」って。それぐらい僕にとって、仁鶴さんは本当に大好きです。

■最近ちょっとね、壁にあたってるというか。クイズ番組で

――ライガーさんは最近、結構クイズ番組とかも出てらっしゃいますよね。

ライガー はい、出させていただいて。クイズ番組というのも大変なものですよね。最近ちょっとね、壁にあたってるというか。生意気な言い方をさせてもらうと、クイズ番組において僕らのキャラってどういう部分を望まれてるのか分からなくて。常に真剣に答えてるんです。それで正解して、「ヨイショー!」とか言ってるんですけど、これでいいのかなって。

――ちょっと悩んでる。

ライガー 悩んでます(笑)。

マネージャー この間優勝しましたもんね。

ライガー そう、だから優勝しちゃうんですよ。

――しちゃう(笑)。

ライガー こんなんが優勝したら、バッカだなーって。もっと他の方が活躍されたほうが、番組的には面白いのかなって思うんです、真剣に答えてますからね。それで、「ここで譲れバカー」っていう自分と「いやそうじゃないだろう」っていう自分がせめぎ合ってるんです。

■共通のものがあるんじゃないんでしょうか、芸人とプロレスラーには

――テレビに出て、この人はすごいと思ったような共演者っていらっしゃいました?

ライガー 最近観てて、番組でご一緒させていただくこともあるんですけど。えーと、あの人……。ほら名前出てこないでしょ、年だからなー。「キャミソール」じゃなくて。

――キャミソール?(笑)

ライガー バズーカじゃなくて。大きめの女の人とペアを組んでる……

――カズレーザー?

ライガー カズレーザー! キャミソールじゃない(笑)。

――なんでキャミソール(笑)。

ライガー だから横文字並べれば大丈夫かな、みたいな。それぐらいの知識なんです(笑)。カズレーザーさんはすごく礼儀正しい方で、TBSのスタジオのところにあるトイレで一緒になったんですよ。それで「ライガーさん、すいません。僕カズレーザーと申します。ちょっと握手してください」って。僕、用をたして手を洗ったばっかりでビッチョビチョだったから「ちょっと待ってくださーい」とか言って、急いで乾かして(笑)。

――あはは(笑)。

ライガー それで握手したら「ありがとうございました!」って言って、とても礼儀正しい方でした。

――どういうところがすごいなぁと思いましたか。

ライガー やっぱりクイズ番組での、頭の回転の早さです。この人賢いな、機転利くしっていう頭のキレがいい人というのは見ててわかりますよね。いちいち言うコメントとか面白いんですよ。“キレる”スマートな人だと思います。

――お笑い芸人さんで、プロレス好きってすごく多いと思うんですけど。それってやっぱり何かしらの共通点があるからなのかな、とかって思うんですけど。ライガーさんは何か感じたりとかしますか?

ライガー 男の子って、10人が10人じゃないと思いますけど、プロレスラーになりたいなとか、プロレス面白いって思ってくれた子たちって多いと思うんですよね。で、プロレスラーにはなれなかったけど、それでも自分で何かを表現したいと思って芸人の世界を選んだ人も中にはいると思うんです。そういう「自分を表現したい」という共通のものがあるんじゃないんでしょうか、芸人とプロレスラーには。僕自身、リングは試合をする場でもあるけれども、自分自身を表現する場だとも思ってますし、逆に芸人さんは芸人さんで、舞台に立って、コントしたり漫才をしたりで、お客様を笑わせることで、自分を表現する。だから、芸人さんからよくしていただけるんじゃないかなと思ってます。それは本当に感謝しています。

――芸人さんは優しい?

ライガー 芸人の方から見れば、僕ら素人ですからね。なのにああやって気を遣って、こうした方がいいですよ、ああした方がいいですよと言ってくれますから。

――逆にバラエティー番組とかで、こういう風に扱われたくないなっていうようなことってありますか。

ライガー 僕は、ないですね。

■ロメロ・スペシャルの知名度を上げてくれた『水曜日のダウンタウン』には感謝してます

――最近は『水曜日のダウンタウン』や『クイズ☆正解は一年後』などTBSの藤井健太郎さんの番組によくご出演されてますけど。藤井さんはどんな方ですか?

ライガー すごく気を遣っていただいてます。藤井さんは学生の頃に、僕のサイン会に来てくれたそうなんですよ。僕は覚えてないんだけど、整理券を持ってなかった藤井さんに「いいよいいよ」ってサインしてあげたらしいんです。すごくプロレスファンなんですよね。

――ロメロ・スペシャルがプロレスに還元されたり(※『水曜日のダウンタウン』の「ロメロ・スペシャル相手の協力なくして成立しない説」などで再びロメロ・スペシャルが脚光を浴びた)。

ライガー そうですね。ロメロ・スペシャル、あれで一気に知名度が上がりましたね。やっぱりその技をかけようとした時にお客さんの反応が全然違う。ホントに感謝してます。あと、うちの棚橋弘至とか真壁刀義とかもそうですけど、テレビに呼んで頂く機会が増えてきて改めて、この人達はプロレスラーなんだ、プロレスをやってるんだ、とか見られるようになってきたというのが大きいんじゃないでしょうか。

――プロレス好きの女性も増えていますよね。

ライガー イケメンの選手がよく画面に出る。それで興味をもっていただいて、女性にも会場に足を運んでいただいて。それについてきた男の人も会場にくる。相乗効果がすごくあったんじゃないかと思いますね。深夜になって、プロレスを観に来る人が少なくなったと言われた時期もありましたけど、逆にそういう方たちにも観てもらえるようになったんです。それで今「プ女子」っていう、女の子のファンに繋がっている部分もあるんじゃないのかなと。やっぱり女性が増えれば女性も行きやすいじゃないですか。プロレス観てみよう、面白いらしいよ。それで会場に女の子多いらしいから行ってみない? みたいなので、こういう風になってくるんだと思うんです。

■やっぱり古舘さんのあのしゃべりというのはすごい

――ライガーさんも最近はゲスト解説もされてます。そういう時って何か自分で心掛けていることってありますか。

ライガー 楽しむことですね。元々は中学の時からプロレスファンでプロレスごっこをやったりしてたから難しいことわからないですよ。時には暴言も吐いたりするし。「こんなこと支持するファン、バカじゃないの?」とか。だからディレクターさんに、「すいませーん、また暴言吐きました」「いや、もうライガーさんらしくていいです」って。ほんとに楽しんでますね、解説じゃなくて(笑)。それでその目線がファンの人に言わせると、同じ目線。すごく共感できるって言ってくださる方もいる。「ライガーさんが楽しんでいるの、すごく楽しいです」って。よくわからないような褒め方をされる(笑)。

――ホントに感情が伝わってきます。

ライガー だからモットーとしては、ファンのみなさんと一緒に素直にプロレスを楽しむ。難しいことは頭のいいアナウンサーが背負ってくれますよ。

――アナウンサーの実況で印象的なのは?

ライガー やっぱり古舘(伊知郎)さん。古舘さんのあのしゃべりというのはすごい。それまでは淡々としゃべるような実況が普通でしたけど、それを変えましたよね。それがあの時代の藤波さんと長州(力)さんの一戦にすごく合ってましたよね。アンドレ(・ザ・ジャイアント)とか「一人民族大移動」なんて、意味が分からない(笑)。

――古舘さんに自分の試合を実況してもらいたかったという思いは?

ライガー いやいや、古舘さんの実況は自分が見たり聞いたりしていたものとして、大切なんです。でも、田中リングアナ、“ケロちゃん”にコールしてもらえたというのはやっぱり嬉しかったですね。それはみんなファンだったらそれぞれあるんじゃないかな。そういう憧れの人たちにしてもらえるっていうのがね。嬉しいですよ。

獣神サンダー・ライガー/89年4月24日、東京ドームでの小林邦昭戦で獣神ライガーとしてデビュー。5月25日、馳浩を下して第9代IWGPジュニアヘビー級王座を初奪取。以降、同王座には歴代最多となる11度の戴冠を誇る。90年1月に獣神サンダー・ライガーに改名。IWGPジュニアタッグ(戴冠6回)やジュニア8冠王座など、国内外の団体問わず数多くのベルトを獲得。現在も“世界の獣神"として、絶大な人気を誇る。得意技はロメロ・スペシャル、垂直落下式ブレーンバスター、掌底、ライガーボム、空中胴締め落とし。170cm、95kg。

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写真=白澤正/文藝春秋

(てれびのスキマ)

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