マー君&ダルビッシュが演じた“100年で2度目の投手戦”の意義

マー君&ダルビッシュが演じた“100年で2度目の投手戦”の意義

ダルビッシュは「引き立て合えた」と語った ©共同通信社

 23日(現地時間)に行われたヤンキース対レンジャーズ戦、田中将大(28)とダルビッシュ有(30)の「日本人投手対決」は米国でも大きな話題となった。

「輝かしい日本人投手2人の投げ合い。1球1球、1回1回が偉大な試合だった」

 試合自体はサヨナラ負けを喫したレンジャーズのバニスター監督は両投手を称賛。

 その言葉通り、6連敗中だった田中は、8回3安打無失点、9奪三振。一方のダルビッシュも7回2安打無失点、10奪三振を奪った。

「2人とも配球を工夫していました。連敗中のマー君は低目ばかりで勝負して変化球を見極められて苦しんでいましたが、この日は高目の真っ直ぐをつり球にして“高低”で勝負した。一方のダルは球速103キロのスローカーブを織り交ぜることでガンガン振ってくるヤンキース打線を“緩急”で抑えた。今季は精彩を欠いていたマー君ですが、この投げ合いが浮上のきっかけになるかもしれません」(スポーツ紙デスク)

 この試合について、アメリカのスポーツ専門局ESPNの元記録員でヤンキース専門サイトの記者が「メジャー2度目の投手戦」とツイート。

 両先発が相手打線を“3安打以下、無失点、9奪三振以上”に抑えた試合はメジャーでは、1968年のセネターズ対ツインズ戦以来、49年ぶりなのだという。

「MLBの公式記録ではありませんが、日本のスポーツ紙も“100年で2度目の投手戦”と報じました。一方で、日本の感覚でいえば、そんなに珍しいかな? という違和感があるのも確かですね」

 こう語るのは元メジャー担当記者。その背景には、「投手の肩の消耗を考えて球数を制限するMLBの事情があるのではないか」という。

「この試合のように両チーム0点で先発に勝ち星が付かない状況では、怪我したら損、とばかり、早めに引っ込むのがメジャーの先発投手の感覚。一方で日本で両エースによる投げ合いという試合をやってきたマー君やダルにとっては、気合が入る展開。結果的にメジャーではレアな投手戦となったのでは」(同前)

 ニューヨークタイムズ紙は、〈日本色豊かな投げ合い〉と報じたが、“サムライエース”の面目躍如たる名勝負だったことは確かだ。

(「週刊文春」編集部)

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