ジャニーズのワイルド系ユーチューバー「SixTONES」世界デビューへ メンバーは「滝沢くんを信じて」

ジャニーズのワイルド系ユーチューバー「SixTONES」世界デビューへ メンバーは「滝沢くんを信じて」

汐留駅に掲示された「YouTubeアーティストプロモ」キャンペーンの特大ポスター  ©文藝春秋

 ジャニーズJr.の人気ユニット「SixTONES(ストーンズ)」が世界デビューへ向けて動き始めていることが「週刊文春デジタル」の取材でわかった。

 SixTONESのメンバーは6人。米国人父と日本人母のハーフであるジェシー(23)、高地優吾(こうちゆうご・25)、松村北斗(ほくと・24)、森本慎太郎(22)に加え、俳優・京本政樹の息子である京本大我(たいが・24)や、元KAT-TUNの田中聖の弟・田中樹(じゅり・24)など、芸能界のサラブレッドも顔を揃える。

■結成当初は将来を嘱望されていたが……

「当時人気の高かったジュニアを集め、2015年にユニットを結成しました。小学生のうちからジャニーズ事務所に入所しているメンバーも多く、ジェシーや京本はジャニーさんのお気に入りでした。だからSixTONESは結成当初は、将来を嘱望されていたのです。
 しかし、結局は鳴かず飛ばず。10代で売れるのがジャニーズアイドルの王道ですが、彼らは“いい年齢”に差し掛かり、デビューは難しいだろうと囁かれるようになっていたのです」(ジャニーズ事務所関係者)

 SixTONESが活動を始めた2015年といえば、飯島三智氏が画策した「SMAP独立計画」が浮上し、ジャニーズ事務所内の状勢が風雲急を告げる時期と重なっていた。2014年のジャニーズWEST以来、デビュー組も出ておらず、ジャニーズJr.の中には不平不満のガスが溜まっていた。

■2018年1月の「契約書問題」でジュニアは険悪に

 先行き不透明な閉塞感に、SixTONESメンバーも苛立ちを隠せない様子だったという。

「2016年のSMAP解散を受けて、2017年以降は事務所内の“改革”が行われました。タレントとの契約問題もきっちりしようという上層部の意向から、2018年の1月には事務所とジャニーズJr.が初めて契約書を取り交わすということになった(※ 「退所発表のジャニーズJr.『Love-tune』メンバーを悩ませた“契約書問題”」 )。

 ただ、この契約書問題は、ジュニアをナーバスにさせました。みんなが暗く沈んでいた。他ユニットの悪口ばかり言っていて、足を引っ張り合うようなこともありました。腐っていました」(同前)

■とつぜん駅に現れた「SixTONES特大ポスター」

 そんなとき、不遇をかこつ彼らに転機が訪れる。2018年9月、滝沢秀明が芸能活動からの引退を表明し、ジャニー喜多川氏の“後継者”として、後進の指導に専念することを公表したのだ。

《ジャニーズをデジタルに放つ新世代。》

 同年10月、こんなキャッチコピーが大きく躍る、SixTONESの特大ポスターが都内の主要駅数カ所に掲示された。世界各地で展開された「YouTube アーティストプロモ」の日本版キャンペーンで、海外ではBTS(防弾少年団)など、数億回の再生回数を誇るアーティストがキャンペーンモデルに登場している。そこにSixTONESが抜擢されたのだ。

「ジャニーズは今までApple Musicなどストリーミング配信に楽曲を提供せず、タレントの写真をウェブサイトに掲載することも禁止してきました。しかし時代の流れに合わせ、2018年3月にYouTube公式チャンネル『ジャニーズJr.チャンネル』を開設し、デジタルの世界に打って出たのです。その意外性からキャンペーンの話が舞い込んだようです。結果的にSixTONESはジャニーズのデジタル戦略の旗頭になったというわけです」(同前)

「ジャニーズJr.チャンネル」ではジャニーズJr.らが“人気ユーチューバー”さながらの活躍をみせている。

「寝起きドッキリや、10万円アポなし旅などの企画に体当たりで挑戦しています。セブン-イレブン・ジャパンなどナショナルクライアントとのタイアップ動画も制作している。再生回数は平均20万から40万程度でまだまだ赤字ですが、事務所は投資の場として予算を投入しています。2019年3月には公式動画サイト『ISLAND TV』も開設しました」(同前)

■ジャニー喜多川氏の大号令で”デジタル解禁”

 ジャニーズ事務所らしからぬ“デジタル解禁”は業界でも大きな話題になった。しかし前出の事務所関係者は「極めてジャニーさんらしいやり方だ」と語る。

「そもそもジャニーさんはたくさんの少年たちに投資して経験を積ませ、大スターが生まれてくるのを待つというスタイル。その投資の場がリアルからデジタルに移っただけなんです。ジャニーさんは時代を読む力に長けた方ですから、今後はテレビや舞台ではなく、ネットから大スターが生まれると考えていたのでしょう」(同前)

 7月9日、ジャニー喜多川社長は他界した。デジタル戦略に舵を切り、ジャニーズJr.の育成体制を整えていく道半ばでのことだった。別の事務所関係者が語る。

「12日に家族葬が行われましたが、遺影を抱えて霊柩車の助手席に座ったのは、姪のジュリーさんではなく、子会社であるジャニーズアイランドの滝沢社長でした。ジャニーさんの後継者は滝沢だと内外に示したわけです。今後はデジタル戦略含め、ジュニア育成の責任を背負っていくことになる」

 ジャニー氏の遺志を継ぐ滝沢氏が、社長就任時から直々に担当しているグループのひとつがSixTONESなのだ。

■滝沢プロデューサーの「試金石」

「SixTONESの成功如何は、滝沢社長が今後やっていけるかを示す試金石になると言われています。滝沢が社長就任直前に、初めてプロデュースしたのもSixTONESの楽曲『JAPONICA STYLE』のMVでした。相当な力の入れようです」(同前)

 2018年11月4日にYouTubeに公開したMVの再生回数は840万を超えている(2019年7月19日時点)。そして今、滝沢氏はSixTONESに新たな野望を託しているという。

「“世界デビュー”です。実際に滝沢社長は、世界を見据えてすでに動き出しています。デビュー曲の歌詞はすべて英語にし、制作は世界的な人気を確立しているアーティストに依頼しています。元ジャニーズ事務所所属で、森進一と森昌子の息子である『ONE OK ROCK』のボーカルTakaや、『X JAPAN』のYOSHIKIともすでに接触しているようです」(レコード会社関係者)

■「韓流」の世界観を意識した新路線

 前出のレコード会社関係者は、「ビジュアルも世界トレンドを意識している」と分析する。

「2018年5月、K-POPグループBTSのアルバム『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』が米ビルボードで1位を獲得しました。アジア人が1位になるなど、今までなら考えられなかった。欧米人がアジア人の顔に慣れてきたということもありますが、韓流の世界観が世界トレンドにマッチしていたということでしょう。SixTONESの衣装や髪型も少し不良っぽいワイルドな感じで、今までのジャニーズらしい爽やかな好青年路線とは違う。韓流を意識しているようにみえます」

 SixTONESの顔つきが変わったという。前出の事務所関係者は「最近のSixTONESには『おれらがジュニアを率いていくんだ』という雰囲気がある」と明かす。

「ジェシーは『滝沢くんがいるから希望を持てる』、『信じてついて行く』と話していました。田中も『滝沢くんもいるし、遊んでいられない』と夜遊びが減ったようです。テレビ関係者にも愛想がよくなった」(同前)

 SixTONESに引っ張られるようにジュニア全体の雰囲気も明るくなったという。だが、エンターテインメントの世界は綺麗事だけでは成り立たないのも事実。鬼才・ジャニー喜多川氏は、滝沢氏の“振り付け”をどう見ているのだろうか。

(「週刊文春」編集部/週刊文春)

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