太田光、渡邊佳明、辰己涼介……楽天のルーキーズ「今」の思いを聞いた

太田光、渡邊佳明、辰己涼介……楽天のルーキーズ「今」の思いを聞いた

好きなおにぎりの具は圧倒的に「おかか」の太田光選手 ©RakutenEagles

 野球にタラレバは付きものだ。あの時◯◯だったら、あの場面で◯◯していれば、そんな事を言うのも野球ファンにとっては醍醐味の1つである。

 しかし、今の楽天イーグルスに限っては後ろを振り向いてはいられない。あの時負けていなければなど、口にすらしたくはない。まずはAクラスに食い込んでいくためにチームとファンはともに戦っている。

■大卒ルーキー野手が語る1年目の「今」

 さて今回は、1軍に帯同するフレッシュな大卒ルーキー野手に、1年目の「今」について聞かせてもらった。

 まずは先週の福岡ソフトバンク戦、埼玉西武戦で足の速い選手の盗塁を的確なスローイングでことごとく阻止した太田光選手。大商大からドラフト2位指名でイーグルスに入団したキャッチャーである。

河内「ルーキーイヤーで、今感じていることは?」

太田選手「大学時代とは違って、毎日試合があるので体のコンディションや維持の仕方とかは苦労していますね。食べるほうも体重とか気にしながらやっています」

河内「太田選手にとって同期はどんな存在ですか?」

太田選手「正直、人のことを気にかけてるほど余裕はないです(笑)。ただ分からない事や不安な事もあるので、そういう時に同期が何人かいてくれるのは心強いですし、何といってもリラックス出来ますね」

 いつだって謙虚な姿勢でインタビューに応えてくれる。右も左もわからないプロ野球の世界で共に切磋琢磨している頼もしい同期の存在を語ってくれた。

 則本選手や岸選手といった球界を代表するピッチャーをリードし、体を大きく使ってチームを引っ張る扇の要・太田光選手のリアルをこれからも追いかけていきたい。

■「飛行機にこんなに乗ることがなかったので…」

 お次は、ここぞという時にしっかりバットで結果を出してくれる渡邊佳明選手。ここまでの得点圏打率.429という数字が実証してくれているチャンスマンだ。

 明治大学4年の秋に首位打者に輝いた実績を持ちドラフト6位で入団した内野手。ポテンシャルの高さで、外野もこなす渡邊佳明選手に直撃させてもらった。

河内「プロの世界で『今』感じていることは?」

渡邊選手「飛行機にこんなに乗ることがなかったので移動が大変です(笑)。あと、レギュラーの銀次さんや島内さんとか試合後に練習をやっているのは驚きました!」

河内「先輩の背中は大きいですか?」

渡邊選手「チームでも打率が高い選手が試合後に練習で打っているので、自分も絶対やらなきゃいけないなって思います。先輩と一緒に打っていると色々発見も多いですね」

河内「一番好きな言葉って何でしょうか?」

渡邊選手「大学時代からなんですが『ありがとう』っていう言葉ですね。感謝感謝とかは口に出来ますけど、『ありがとう』って素直に口に出来るのは難しいので、その言葉は好きですね」

 ここ最近スタメン起用されている渡邊佳明選手がチャンスに強いというのは、それだけの集中力と野球センスを兼ね備えているので周知の事実だ。

 ただ、野球人である前に、人に対して「ありがとう」と素直に言えることをいかに大切にしているか。その真っすぐな性格こそが、さらに渡邊佳明選手の成長に繋がっていくのではないかと感じさせられた。

■この先のイーグルスに宿り続ける「勝ちゃええんや!」の魂

 最後はドラフト1位で立命館大から入団した辰己涼介選手。守備では捕球やスローイングで数々のスーパープレーを連発してチームを救っている。打っては先週の福岡ソフトバンク戦で2試合連続ホームランを放って猛アピールした。

河内「今どんなことを感じながらプレーしていますか?」

辰己選手「結果が出なくて悔しかったり、出て嬉しかったりって言ってるヒマがないぐらい毎日試合があって野球ができているので、楽しいですし幸せだなぁって感じています」

河内「ライバルって存在しますか?」

辰己選手「同期になってきますね。良い関係でもあり、良いライバルでもあります。試合に出させてもらっている以上は足は引っ張れないですし、ルーキーが貢献するとお互いに刺激を与えられるので良い循環になっていると思います」

河内「一番好きな言葉って何でしょう?」

辰己選手「それは『寝る子は育つ』!」

河内「グラブに刺繍されている『野球バカ』ではないんですね?」

辰己選手「『野球バカ』はもう飽きたんで『寝る子は育つ』です。常に寝まくってるんですけど、最近あんまり寝れなくて育ってないですね」

 最後に「ファンの皆さんの歓声という最高の刺激を与えてください」といって締めた。口を開けばどんなワードが飛び出すか予想できない、イッツ辰己ワールドである。

 先週、小郷裕哉選手がプロ初ホームランを放った時も誰よりも喜びを露わにし、感情むき出しでベンチで迎え入れた。同期思いの熱きゴールデンルーキーである。

 今シーズン、彼の放った言葉である「勝ちゃええんや!」の魂は、この先のイーグルスにきっと宿り続けるだろう。兎にも角にも残り試合、胸張って戦うルーキーズをしっかりと目に焼き付けたいと思う。

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(河内 一朗)

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