「まるでNHKに就職したみたいでした」秋野暢子が思い出す“歌江師匠のお弁当”

「まるでNHKに就職したみたいでした」秋野暢子が思い出す“歌江師匠のお弁当”

秋野暢子さん ©文藝春秋/杉山拓也

 大きな役を頂いたのは、18歳で出演した『おはようさん』が初めてでした。まるで高校を卒業してNHKに就職したみたいでしたね。月曜から土曜まで撮影で、日曜日だけお休み、という生活を半年間続けましたから。

 放送後、「国民的女優」というイメージが何となく嫌で、『赤い運命』で山口百恵ちゃんをいじめる役を選びました。そうしたら評判がいきなり「国民的女優」から「意地悪な女」になっちゃって(笑)。でも朝ドラのおかげで歌番組やバラエティなど沢山チャンスを頂いたので、感謝してもしきれません。

 思い出は色々ありますけれど、お母さん役の正司歌江師匠が良くしてくれたことは今も覚えています。師匠は当時、お店をやっていらして、共演者やスタッフにお弁当を作ってきて下さるんですね。そうすると同じ釜の飯を食う、じゃないですけど一体感が生まれるんです。だから今では私がドラマや舞台の現場に皆のためのお弁当を作ってます。若い子がご飯食べるのを見るの、何だか気持ちいいんですよね。師匠もこういう感じだったのかな。

あきのようこ/1957年1月18日生まれ。大阪府出身

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年8月15・22日号)

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