サンドウィッチマンV2、和牛大躍進 「好きな芸人」「嫌いな芸人」2019ランキング結果発表

「好きな芸人」サンドウィッチマンがV2達成 「嫌いな芸人」1位は雨上がり決死隊に

記事まとめ

  • 「好きな芸人」ランクでサンドウィッチマンがV2、明石家さんま、ダウンタウンが続いた
  • 「嫌いな芸人」1位は雨上がり決死隊、ダウンタウン、明石家さんま、とんねるずが続く
  • 雨上がり決死隊は闇営業問題の影響が色濃く、批判はすべて宮迫博之に集中した

サンドウィッチマンV2、和牛大躍進 「好きな芸人」「嫌いな芸人」2019ランキング結果発表

サンドウィッチマンV2、和牛大躍進 「好きな芸人」「嫌いな芸人」2019ランキング結果発表

サンドウィッチマン ©時事通信社

 毎年恒例の「好きな芸人」「嫌いな芸人」アンケートも今年で3回目。今やバラエティ番組にとどまらず、ニュース、ドラマ、CMと、活躍の場を広げている芸人の世界で、その人気の“地殻変動”は起こっているのか。吉本興業「闇営業問題」の影響はどれほどか。2019年の最新ランキングを紹介する。

■サンドウィッチマン、幅広い支持で圧倒的強さ

 今回のアンケートは、8月30日までの45日間実施し、過去最多の5200を超える投票を集めた。回答者は男女ほぼ半々で、年齢は10代から80代まで幅広かった。

 まず、「好きな芸人」部門のトップに立ったのは、サンドウィッチマン。昨年に引き続いての王座で、連覇達成となった。幅広い世代から支持を受け、データを分析しても全世代でベスト3入り、全地域でベスト5入りとまさに、「国民的人気」を示す結果になった(地域別、世代別ランキングほか、データの詳細は 【超深掘り8千字版】 を公開中)。

「地元ですし、裏表がなくお笑いに対する情熱があり、好感がもてます。ずっとずっと頑張って欲しいです」(女・40)

 上の宮城県の女性のコメントに代表されるように、東北人から絶大な支持を集める一方、東北を抜いた全国ランキングを集計しても堂々の1位。年齢別でも20代から60代までの幅広い層から票を獲得し、男女別に見てもほぼ同数の支持。

「イジりや暴力ではなく『ネタ』や『話術』で笑わせてくれるという現代では珍しい正統派のコメディアン」(男・30)

「漫才はもちろんおもしろい。またNHK総合の『病院ラジオ』(サンドウィッチマンが病院に出張ラジオ局を開設し、患者や家族の本音を聞き出す番組)は企画も最高で、お二人の優しさがにじみ出ていて大好きです」(男・59)

「笑いに貪欲で売れた今でもネタ作りに余念がないところがすごい。ファンを本当に大切にしている姿が素敵で、ファンレターのお返事が来たときは本当に感動した」(女・33)

 お笑い評論家のラリー遠田氏は、次のように解説する。

「サンドウィッチマンは嫌う要素がない芸人。毒舌なしのクリーンな芸風でネタが面白い。人柄もいい。復興支援の慈善活動も続けている。減点ポイントがないのが強みです」

■さんまは近畿ではサンドを破りトップ

 2位は明石家さんま。その人気は今年も健在だった。長らくお笑い界の最前線で活躍していることからさんま自身と同世代のファンが多く、 【超深掘り8千字版】 で詳述するが、特に近畿では、サンドウィッチマンを破りトップに躍り出た。

「人として素晴らしいと子供の頃から尊敬しています。面白いことはもちろんですが、温かい人柄が好きです。彼の何気なく言う深い言葉も、いつも心に響きます。これからもずっと応援していきたい」(女・39)

「真に芸にストイックなのはこの人。歳を取られても調整しつつ自分なりの芸に邁進される様子が超一流アスリートのよう。かつ、いまだに面白い」(男・46)

「優しそう。少し哀愁ありで、母性本能が湧く。面白い。色々な芸人を化けさせる才能がすごい」(女・56)

 3位はダウンタウン。今年は、松本人志が闇営業問題で吉本首脳陣に直談判する“男気”を見せたことも評価され、男女幅広く得票を集めた。

「後輩芸人に対し、かばうことなく正しいことを発言している」(男・54)

「センスの部分では松本が光り、全体を浜田が仕切る様な構図がしっかりしており、2人の番組は面白い。2人に面白さとカリスマ感があり、視聴者に夢を見させてくれる」(男・23)

「MC力はもちろんとして最近は天然ボケまで武器にしているところが面白い。若い女の子がゲストで来たら、浜ちゃんの態度があからさまに変わって、嬉しそうにロケをしていて、人間味が出ていてよかった」(男・37)

■4位躍進の和牛を支える「8割の女性票」

 ここまでベスト3は昨年と同じ顔ぶれとなったが、波乱を起こしたのが4位に飛び込んできた和牛。M-1でも、2016年から昨年まで3年連続で決勝2位と活躍を続ける。ちなみに得票の8割が女性だった。彼女たちの驚異的なプッシュを受け、昨年16位から大幅なランクアップとなった。

「ネタが面白いから。仲良さそうなのもいい。3年連続準優勝はとてもすごいことだと思います。今年もM-1に出るようなのでまた面白いネタを見られるのが楽しみ」(女・38)

「他の芸人には無い上品さ、清潔さがある。人を蹴落としたり、傷つけたりする笑いをしないから、安心して見られるし、人柄に好感が持てる」(女・18)

 和牛の魅力について、ラリー遠田氏が解説する。

「ネタの面白さ、二人の仲の良さに加えて、丁寧で上品な物言いをする突っ込みの川西の印象が加わり、女性に好かれやすいのでは。東京のバラエティにそれほど出ていないので、M-1のネタの好イメージが得票に結びついているのではないでしょうか」

 5位は昨年より1つ順位を下げた大御所、タモリ。相変わらず、安定感のある番組進行が好評だった。

「趣味や博学を生かした番組がお見事。若いころの気持ち悪さがまろやかに円熟し、ちゃんと芸になっていると思います。興味のある分野の仕事だけしてほしいです」(女・53)

「『ブラタモリ』が大好きです。タモリさんは知識が豊富で話が面白い」(女・57)

■6位・有吉の「発想力とバランス感覚」

 6位は、地上波のレギュラー番組11本、最近はNHKと民放全5局で冠番組を持ったことも話題となった有吉弘行。冠番組が増えてMC力にも評価が集まる一方、鋭いトークにもコメントが集まった。世代別に見ると20代、30代から多くの票を獲得した。

「テレビを見ていて言いたいことを代弁してくれているようなズバッとした言葉が気持ちいい。だけど嫌味がなく面白さと賢さを感じるトーク力が好き」(女・24)

「MCでの落ち着いた活躍も好きだが、テレビ朝日『ロンドンハーツ』や『アメトーーク!』のひな壇にいるときの“絶対に面白くしてくれる”という安心感は随一。予想もできない発言をする発想力、頭の回転、バランス感覚は天才ではないかとたびたび思う。あと何となく笑い声が好き」(男・31)

■着実にランキングを上げる千鳥とナイツ

 昨年のランキングで快進撃を見せた千鳥は、今年も1つ順位を上げて7位。

「岡山を全国に知らしめてくれた貢献は大きい」(男・55)

 という地元・中国地方からの声援を地盤に、全国でも人気が定着しているようだ。

「ロケ番組での二人の人間味が面白い。ボケとツッコミのバリエーションが多くて飽きない」(男・34)

「明らかに今一番、脂が乗っている芸人だと思う。完全に千鳥の世界観ができあがっている。多くの芸人の中でもワードセンスはずば抜けていい。また、コンビ2人の関係が常に拮抗していて、お互いを活かしあっているところがすごい」(男・24)

 ラリー遠田氏も「今後もランキング上位を保ち、トップ10から落ちないのでは。さんま、ダウンタウン、タモリ、有吉……というラインに乗っていると思います」と絶賛する。

 昨年10位から8位にランキングをあげたのがナイツ。

「東京的な面白さがある」(男・62)

 というコメントに代表されるように、“浅草の星”としての存在感は抜群。その渋い芸風からか、中年世代からの熱い得票が順位を押し上げた。

「知的なのにユーモラスで、時事問題をうまく面白おかしく話してくれる。二人の見た目もマッチングしていて、現代漫才として支柱でいて欲しい芸人さん」(女・45)

「ラジオで毎週新ネタを発表するなど、ネタ作りの姿勢が良い」(男・36)

■出川のデリカシーが女性に認められた

 9位に入ったのは、昨年6位から順位を下げた博多華丸・大吉。今年はNHK「あさイチ」でのMC力が定着した影響か、女性票を多く獲得した。

「デビュー前のオーディション番組の時から応援しています。東京に行くという時、行かないで欲しいと思っていましたが、2人の決断・判断は間違っていなかった」(女・45)

「とにかく好き。華丸さんの、天然なのか計算なのか分からないボケや発言は、全然嫌みが無い。大吉先生は、司会も上手だし、嫌みでは無く笑いにしてツッコミをする。この二人は見ていてイヤな感じが一切無い。いつかこの二人と居酒屋に行きたい」(女・47)

 10位に入ったのが出川哲朗。「嫌いな男ランキング」の常連だったのも今は昔。男女ほぼ同数の票を得て今年もTOP10入りとなった。

「あれだけ抱かれたくない男とか言われていたにもかかわらず、めげることなく生き残り、今では好感度抜群の芸人になった。言動にも性格の良さが表れており、見ていて心が和む」(男・57)

「実は毛嫌いされていた10年以上前から大好きです。今、やっと世間が彼に追いつきました。大抵の男芸人は女芸人のことを女と見なさない発言をしますが、彼は女芸人のこともちゃんと女性として見なす発言をしていて、見ていてとても好感が持てます」(女・37)

■中川家が急上昇 霜降り明星もランクイン

 ここからは、ベスト10入りは逃したものの、ランキングに動きがあった注目の芸人をピックアップしていこう。

 昨年22位から12位にジャンプアップしたのがベテランの中川家。礼二のモノマネにコメントが集まったほか、東京でお昼のラジオ番組が始まるなど、ラジオでの活躍を指摘する声もあった。

「普通に話すだけで漫才になるという、現代のしゃべくり漫才の頂点にいるのが中川家。ラジオも二人で話しているだけだと思ったら、自然とコントに入っていたり。お笑いをするために生まれてきた兄弟」(男・30)

 13位に食い込んだのは、ランキング初登場の霜降り明星。昨年のM-1王者としてテレビ出演が急増し、4月からは冠番組もスタート。若い世代や女性からの票を集めた。

「2人のコンビ仲の良さが見ていて微笑ましい。粗品がしっかりしているように見えてビビりなところ、せいやがポンコツで焦っているところが普通に面白い。ネタも好きだけどバラエティで活躍しているところも好きです」(女・31)

「テレビでは出せていないが、ラジオでの例えツッコミやトーク力は若手随一。これからも次々に新しいことを繰り出して、僕らをワクワクさせてほしい」(男・26)

 ベスト20では、EXITが18位に初登場。

「ちゃらい見た目ですが、とても真面目な人柄で好きです。相手をおとしめる笑いをしないし、見た目も好き。これからもどんどん活躍して欲しい」(女・46)

 ラリー遠田氏が注目するのも、この2組だった。

「今回のランキングで、霜降り明星とEXITは本当に健闘しました。チョコレートプラネットも同じくらいテレビでは売れているのにランキング上位には出てこない。それだけこの2組にはポッと出ではない、支持が集まっているということでしょう。とりわけ注目なのは霜降り明星。人気も実力もある上に、2人とも面白いんです。王道をいく本格派のコンビとして成長していく可能性があります。千鳥に続いて今後はベスト10の常連になるかもしれません」

■来年の台風の目は、宮下草薙か三四郎か

 極楽とんぼは、昨年のランク外から21位にランクイン。「闇営業」問題で吠えた加藤浩次に次のようなコメントが寄せられた。

「例の騒動で、意外と男気があるなぁと感心した。今後結果がどうあれ、最初に一石を投じたのは勇気がある」(女・55)

 27位に食い込んだのは、最近バラエティ番組出演が急増中の宮下草薙。“ネガティブ芸人”草薙への評価だけでなく、相方の宮下への支持も多かった。30位に入った三四郎も女性からの票が多く、来年の台風の目になるか。

「草薙さんのキャラの面白さもさることながら、宮下さんの相方への接し方やお笑いに対する考え方がとても素敵。宮下さんは『じゃない方芸人』になりがちだが、私的にはとても注目しています」(女・59)

「三四郎のラジオを聞いていると、2人とも根はほのぼのしていて親近感が湧く。2人のポンコツ具合がツッコミどころ満載なのに誰もツッコミがいない時が面白い。テレビに出ている時もどことなく佇まいに都会感があって良い」(男・31)

■「嫌いな芸人」部門は「闇営業」問題の影響が……

 ここからは「嫌いな芸人」ランキング。こちらは闇営業問題の影響が色濃く、1位に選ばれてしまったのは雨上がり決死隊だった。コメントを見ると批判はすべて宮迫博之に集中。特に女性からの厳しい声が相次いだ。そして、相方の蛍原に同情する声も多かった。

「不祥事を起こす前は何も思いませんでしたが、不倫騒動では『オフホワイト』だとかふざけているし、今回の件も悪いのは嘘をついて逃れようとしたのが嫌い」(女・35)

「視聴者を舐めている雰囲気が表情に出ている。蛍原徹さんには申し訳ないけど復帰してほしくない」(女・58)

「昔は好きだったが、不倫や反社会的勢力とのトラブルにもウソをつく態度には引きました。相方の蛍原さんがかわいそうです。もうテレビ含めメディアでは見たくない」(男・38)

 2位はダウンタウン。こちらも闇営業問題での松本人志の対応を疑問視する声が集まった。

「若い頃は好きだったが、現在は完全に老害。宮迫の件でもだが、大御所ぶって勘違いしている。発言も、現代社会にそぐわないセクハラ、パワハラの類いが多い」(男・44)

「育ての親の元マネージャーが吉本の会長まで出世したことで、それを笠に着た芸人たちの牢名主のような振る舞いが目立つ。そういう体質は、安倍総理への接近やゴマスリにも如実に現れている」(男・50)

「芸人の徒弟制を嫌っておきながら、自分たちは後輩芸人を舎弟の如く扱っていて、とても不快。しばきはもう古い」(女・57)

■さんま、とんねるずは昨年同様

 3位は、「『俺が俺が』ってところが大嫌い」(女・50)などの意見があった明石家さんま。4位は「いじめの笑いで売れたのは大昔のこと」(男・42)などと表された、とんねるず。昨年同様にその芸風に冷ややかな視線が向けられている。

 6位のビートたけしには、「今更離婚ってナニって感じ。もっとスマートに事を収めることが出来ないのか」(女・49)など、離婚報道が影を落としたことがうかがえる。

 また、嫌いな芸人ランキングの常連、ウーマンラッシュアワーは今年も5位。「漫才は題材にもよるけど上手いと思う」(女・34)などとネタを評価する声がある一方で、度重なるネットの炎上には、「Twitterとかで人の悪口ばかりいっている」(女・42)、「みずから炎上しに行ってる感が増してる。相方の中川パラダイスに罪はない」(男・47)など、若い年齢層を中心に批判が集まった。

■ウーマン村本からシニカルすぎるコメントが

 そんな村本本人から、今年もコメントが届いた。

「生活保護問題も未成年淫行も当て逃げも飲酒運転もラーメン二郎の本を勝手に出そうとしたこともふるさと納税でもらった牛肉で焼肉して馬鹿騒ぎして通報されたことも女性斡旋の前科も闇営業も金塊強盗とも写真も撮ったことのない、テレビにここ数年でてない、素晴らしい漫才しかしてない僕が嫌いな芸人の5位に2年連続で選んでいただきました。今年もこれをネタにマイクの前で一稼ぎし贅沢三昧の暮らしをするのであなたがたも文春が売りさばく芸能人のアカやフケを食べ続ける生活をお続け下さいませ。よい人生を」

■ゆりやん、安田、とろサーモンに批判票

 昨年から順位を上げてしまったのが、ゆりやんレトリィバァ(10→7位)、安田大サーカス(44→8位)、とろサーモン(39→9位)の3組。特に、安田大サーカス、とろサーモンは昨年から30位以上順位を上げてしまう結果となった。

 ゆりやんレトリィバァについては「水着の芸がどうしても無理」(女・47)という同性からの批判票が集まった。

 安田大サーカスについては「グループと言うよりはクロちゃん。芸と言うよりも人格を売り物にしている感じが強い」(男・58)と、炎上芸人となりつつあるクロちゃんに批判が集中。クロちゃんからはこんな決意表明が。

「あーん、なんでクロちゃん嫌われてる方に入ってるしんかー!? けど、それだけクロちゃんの事を意識してるって事だしんよねー! 次は嫌いっていうのを好きにヒックリ返してやるしんよー! 8位で末広がりだしんからねー!」

 とろサーモンは「M-1での騒動以降嫌いになりました」(女・31)というコメントにあるように、昨年のM-1後、久保田が審査員の上沼恵美子の審査を批判した影響がうかがえた。

 嫌いな芸人では、闇営業問題の影響が強く出ることとなった今回のアンケート。一方で、吉本芸人でも和牛、霜降り明星など、新たなファンを掴んで「好きな芸人」としてジャンプアップする若手も現れた。いまだ収束していない暗い話を吹き飛ばすような、笑い声を響かせてほしい。

 なお、このアンケートをより詳細に分析した【超深掘り8千字版】を、「 週刊文春デジタル 」と 「Yahoo有料版」 で公開中。V2を達成したサンドウィッチマンの死角、明石家さんまの“大票田”などトップ3芸人の徹底分析、地方出身の芸人の躍進が目立った地域別ランキング、さらには不倫芸人のランキング推移など、さまざまな角度から、今回の芸人ランキングを紹介している。

(「週刊文春デジタル」編集部/週刊文春デジタル)

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