【広島】37年ぶりの連覇! ファンに今季のMVPを聞いたら票が真っ二つに

【広島】37年ぶりの連覇! ファンに今季のMVPを聞いたら票が真っ二つに

©大井智保子

■9月18日は2017年で一番縁起の良い日だった!

「天赦日(てんしゃにち)」と「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」という吉日がダブルで重なる9月18日、2017年で一番のラッキーデー。今まで見たこともないほど真っ赤に染まった甲子園球場で、ついにカープのセ・リーグ優勝、37年ぶりのリーグ連覇が決まった。

 昨年に続き、地元優勝のチャンスを何度も逃すと、今年もまた、まるで映画のシナリオのような展開が待っていた。2007年夏の高校野球決勝、甲子園球場で涙した広陵高校の元エース・野村祐輔が、優勝をかけて再びそのマウンドに立つことになった。悔し涙から10年、長い年月を経て今度はプロ野球選手として。素晴らしい立ち上がりと、見事な粘りで6回1失点。先発投手として優勝への道筋を照らした。

 攻撃では、この日32歳の誕生日を迎えた新4番・松山竜平のバースデー打で初回に先制点をあげた。8月22日まで鯉の4番をつとめてきた鈴木誠也が怪我で離脱してしまって以降、その座を任されることになった松山。

「カープの4番は鈴木誠也なので、僕は4番目の打者と思って打席に立っている」と謙虚な姿勢を貫いた。その結果、9月の成績は48打数23安打17打点 打率.479。「ハッピーバースデーディア松山〜♪」の大合唱の後、センターへと打球を伸ばした。

■今年のカープらしい勝ち方で優勝!

 野村の後を継いだ一岡竜司が7回ウラにソロホームランを浴びて追いつかれたが、8回にバティスタのタイムリーで再び勝ち越し、9回を中アが締めた。

 残念ながら、野村に10個目の勝ち星はつかなかった。松山のタイムリーヒットも決勝打にはならなかった。しかし、この勝ち方こそが、今年のカープらしさではないだろうか。全員で闘う姿勢と、最後の最後まで諦めない逆転のカープならではの試合展開だった。

 監督もコーチも選手も裏方さんも、そして私達ファンも、最後の最後まで諦めない力がやっと一つになった瞬間であった。

■優勝した勢いでファンに聞いてみました!

 突然ですがここで緊急アンケート。甲子園で喜びに沸くカープファンに、今シーズンのMVPやベストゲームを選んでもらいました!

■【緊急アンケート! 現地のファンが選んだ今シーズンのMVP】

●1人め:カープ女子として知られる女優・タレントのうえむらちかさんのMVPは?

うえむらさん「松山選手! 鈴木誠也選手が離脱してからの活躍がすごかった。カープの4番がいなくなった中で、自分の役割を考えて、しっかり繋ぐという姿勢でチームに貢献した姿が印象的でした。わたしの4番は“まっちゃん”です! 今までもこれからも“まっちゃん”です!!」

●2人め:手作りのスラィリー帽子が一際目立っていた広島から遠征のカープ女子、山田早織さん。丸3日かけて作ったそうだ。一番好きな選手は石原捕手、二番目は會澤捕手、と捕手好きな彼女のMVPは?

山田さん「松山選手です! 今年のいろんなピンチを救ってきた選手の1人。誠也がいなくなってから頼もしかったし、9月の活躍は計り知れなかった」

――今季のベストゲームは?

山田さん「9月5日の安部のサヨナラホームランで逆転勝利した日! 感動して泣きながら友達と抱き合ったことは一生忘れません。優勝が目に見えた、来たなと確信した試合です」

■男性ファンの意見は女性ファンと一味違う!

●3人め:東京在住ながらも、9月16日にマツダスタジアムで悔し涙を流し(ヤクルトに逆転負け)、一旦東京に戻り、仕事をこなしてから甲子園へ訪れた杉本さんのMVPは?

杉本さん「松山と悩むが、あえて言うなら薮田かな。黒田さんが抜け、ジョンソンも離脱するという先発不足の穴を、途中まで中継ぎだった薮田が埋めてくれた。正直そんなに、期待していなかった中、踏ん張って最多勝争いするまでになるなんて! 今年は全員で勝ち取った感じがある。黒田・新井の2人が引っ張ってくれた昨年とは違い、全員で鼓舞し、勝ち取った優勝だと思う」

――今季のベストゲームは?

杉本さん「DeNAにサヨナラ三連敗して、阪神とのゲーム差が5.5まで縮まった後、8月25日の中日戦。先発ジョンソンで9-1の快勝。その時、今年の優勝V8を確信した」

――今年の優勝、どうですか?

杉本さん「15年間Bクラスという暗黒の時代を味わったおじさんファンとしては、感無量。こんな時代が来るとは想像もつかなかった。FAで抜けるより、広島に残った方がかっこいいという新しい価値観を黒田さんがつくってくれた。広島の黄金時代は当分続くだろう。ファンの贔屓目を差し引いても、4連覇はすると思う!」

●4人め:同じく東京から来ていた広島県三原市出身のカープ起業家・紙中さんのMVPは?

紙中さん「文句なしに薮田投手。8月12日の巨人戦、最多勝を争う菅野投手との投げ合いで、1-0で薮田投手が完封勝利したのを見て、今年もいけると確信しました!」

■松山と薮田が同票で並ぶという結果に……

 MVPは、偶然にも女性ファンは松山選手2票、男性ファンは薮田投手2票、野手投手一名ずつが選ばれる結果となった。

「全員野球」が今年のカープだ。投手も野手も、何人も離脱者が出た。そんな中、みんなで、一軍二軍全員で補ってきた。「カープ=育てる野球」だからこそ叶った、リーグ連覇の夢。次の夢は日本一。今年こそは、33年ぶりの日本一になる姿をこの目で見たいと思う。その時はじめてわたしは、カープの新・黄金時代の幕開けを確信するだろう。

 最後になりましたが、日本中のカープファンの皆さま、おめでとう、ございまーーーーす?(*´?`*)?

撮影/大井智保子

◆ ◆ ◆

※「文春野球コラム ペナントレース2017」実施中。この企画は、12人の執筆者がひいきの球団を担当し、野球コラムで戦うペナントレースです。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイトhttp://bunshun.jp/articles/3639でHITボタンを押してください。

(大井 智保子)

関連記事(外部サイト)