男子バレーW杯4位と躍進したが……“上から目線”バレー協会の広報体制がひどい

男子バレーW杯4位と躍進したが……“上から目線”バレー協会の広報体制がひどい

チームを牽引した石川(左)と西田 ©AFLO

 10月15日に閉幕した男子バレーW杯。日本は8勝3敗と過去最高の勝利数で、28年ぶりとなる4位と躍進を遂げた。

 立役者は19歳の新鋭、西田有志(ゆうじ)だ。大学卒業後にVリーグ入りする選手が多い中、高卒で飛び込んだ異端児。186cmと高さでは劣るが、跳躍力を生かしたアタックと、何といっても武器はサーブ。出場選手中、サーブ成績は1位。最終日のカナダ戦で、決着をつけたのも西田の連続サービスエースだった。

 加えて、エース石川祐希の成長も大きい。プロ契約選手としての自覚と、世界最高峰のイタリア・セリエAで重ねた経験を、今大会は随所で発揮。エースとしてチームを牽引した。

 12年のロンドンで銅メダルを獲得した女子と比べ、男子は08年の北京を最後に、五輪に出場さえできない冬の時代が続いた。16年冬には中垣内祐一監督が内定するも、直後に交通事故で謹慎。何とも前途多難な幕開けとなり、昨年9月の世界選手権も1次リーグ敗退。開幕前の注目度は、同時期のラグビーW杯に比ぶべくもなかった。

 ところが蓋を開ければ、選手の活躍や、外国人コーチの指導に基づく戦術強化で進化を遂げ、4位に大躍進。もっと騒がれていいはずなのに、メディアで報じられる機会はごくわずか。一般紙やスポーツ紙に至っては、ほとんど写真も載らず、あるのは短い結果だけ。そこには深い理由がある、と担当記者は言う。

■常に上から目線……協会の広報体制がひどい

「バレーボール協会の広報体制がひどいんです。記者を敵視していて、常に上から目線。大会の告知もせず、取材申請をしても受け入れるどころか文句ばかり。大会中も記者やカメラマンの中には『申請が通っていない』と、受付で追い返された人もいました」

 ラグビーやバスケットボール、卓球などが、メディア露出に注力し、人気スポーツとなる中でも、フジテレビがゴールデンタイムに中継してくれることにあぐらをかいているのだという。放送関係者が嘆く。

「チームが許可しているにも関わらず、記者が来ると面倒だから、と練習取材もお断り。そんな扱いでは、他競技と取材が重なる中、わざわざ『バレーを』とはならない。結果が出ているにも関わらず、男子はペン記者が4人しかいない日もありました。記事にしようにも、カメラマンが入れていないので、写真がなく扱いが小さくなる。危機感を抱いた選手の方が広報よりPRに熱心な有様です」

 記者の少なさを嘆き、「なぜもっと取り上げてもらえないのか」とこぼす選手もいた。チームの足を引っ張るのが協会では、あまりに報われない話である。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年10月31日号)

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