ドタキャン、突然のハイテンション、現場での奇行……沢尻エリカは大麻中毒だった

ドタキャン、突然のハイテンション、現場での奇行……沢尻エリカは大麻中毒だった

映画「ヘルタースケルター」の制作会見に出席した主演の沢尻エリカ ©時事通信社

 11月16日、警視庁は女優の沢尻エリカ容疑者(33)を合成麻薬MDMAを所持していたとして麻薬取り締まり法違反の容疑で緊急逮捕した。「週刊文春」では、2012年に沢尻エリカの大麻使用について詳しく報じている。当時の記事(2012年5月31日号)を再編集のうえ、公開する。

(全2回/ 2回目 はこちら)

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 約5年ぶりにスクリーン復帰を果たし、オールヌードを披露、過激なセックスシーンにも挑戦した沢尻エリカ(26)の意欲作「ヘルタースケルター」(7月14日公開予定)。

 だが、封切りを2カ月後に控えた5月15日、彼女は「体調不良」を理由に突如、休業状態に入った。

 その沢尻本人と最近、電話で話したという母・リラさんは心配を隠せない。

「うつ病? そうですね。でも、ここまでの状態は初めて。詳しいことは言えないけど、エリカとは今は一緒に住んでいないし、もう1カ月以上会えてないから。でも先日、1度だけあの子から電話があったんです。体調が悪そうで、でも無理して電話をかけてくれたんだと思う。私の誕生日だったから……。『元気なの? どうしてるの?』って聞いたら『元気だよ』って。でも、元気じゃないのは間違いない。あの子、白分の弱みは親にだって絶対見せないんです」

 親の直感は鋭い。この休業の裏には、どす黒い芸能界の“闇”が渦巻いている。母がこう嘆くように、実は沢尻の“病状”は予想以上に深刻なのだ。だが、事実はごく一部の人間にしか知られていないため、今回の騒動を「話題づくりの茶番」だと捉える向きもある。

 小誌は今回、この闇に迫る決定的証拠を掴んだ。

■沢尻が脱ぐ条件でGOサインが出た「ヘルタースケルター」

 長らく女優活動から遠ざかっていた沢尻にとって、「ヘルタースケルター」は約5年ぶりの映画主演復帰作になる。

 原作は岡崎京子の同名漫画。全身整形で美貌を手に入れた主人公がトップスターに登りつめながらも、徐々に崩壊していく様を描いた衝撃作。アブノーマルなセックスや薬物依存による精神錯乱などの過激な描写が、映画でどう再現されるかが話題を呼んだ。

「蜷川実花監督が7年前から沢尻にラブコールを送り、原作を読んで感動した沢尻も『やりたい』と言い続けてきた企画。映画の資金集めに時間がかかったが、沢尻が脱ぐという条件付きでゴーサインが出た。沢尻は過激な性描写にも果敢に挑戦しています」(芸能関係者)

 マスコミ試写を観た業界関係者によれば、

「開始まもなく全身の包帯を取るシーンでいきなり沢尻の胸が露わになる。おっぱいは思ったほど大きくはないが、美乳。哀川翔に正常位で責められたり、窪塚洋介にバックから責められるシーンもあります」

 同作の関係者によれば、オールヌード・バージョン以外に、バストトップを隠したバージョンも撮影されていた。だが、最終的に沢尻側の判断で前者が公開されることになったという。

「沢尻自身がヌードバージョンを望んだそうです。四月に放送されたにドラマ復帰作『悪女について』(TBS系)が14・7%という高視聴率を記録したことで、沢尻は女優として再評価されました」(映画関係者)

 沢尻本人にとっても会心の出来映えだったようだ。完成試写を観た沢尻は涙を流して喜んだという。

「蜷川監督によれば、沢尻は監督の手を握り『これで私は胸を張ってみんなの前に立てる』とまで言ったそうです」(同前)

■PR活動が始まる矢先に、表舞台から姿を消した

 だが、いよいよPR活動が始まるという矢先、沢尻は突如として表舞台から姿を消した。

 PR活動は全面的に休止され、5月上旬に予定されていた映画誌やファッション誌など複数の取材スケジュールが軒並みキャンセルされたのだ。

「所属事務所が提示した日程変更は二転三転し、結局、取材はすべて中止。沢尻がまたトラブっている、という噂はすぐに業界中に広がり、やむ無く公式に休業を発表するに至ったのです。

 エイベックスの幹部は、親しいマスコミに対し『かなり悪い。うつ病より、もっと悪い状態』とオフレコで打ち明けている。病名や現在の居場所については絶対に明かせないというが、あまり探ってほしくないという雰囲気もあったそうです」(芸能記者)

 7月5日に登壇が予定されている同映画のジャパンプレミアまでに復帰できるかも未定だという。

■沢尻の異変は2月から

 実は沢尻の異変は、映画がクランクアップした2月頃から、すでに現場スタッフから洩れ伝わっていた。

「撮影現場に二日酔いの状態で現れ、遅刻を詫びようともしない。不機嫌な表情をしているかと思えば、急にハイテンションになったり、感情の振り幅が大きくなっていた。役にのめり込みすぎたせいか、自分でも精神のバランスがコントロールできていない様子だったといいます」(前出・映画関係者)

 休業直前の4月下旬、路上で直撃した「女性自身」の記者に、いきなり怒鳴り散らす“奇行”もあった。

 同誌の関係者が話す。

「記者が『沢尻さん』と声をかけただけで、鬼のような形相で『名刺出せ! 早く出せって言ってんだろ!』と食ってかかった。カメラマンには『何で撮るんだ、バカヤロウ!』とまくしたて、通行人が振り返るのも構わずに『うるせぇ!』『ウゼーんだよ!』と喚き続けたのです。でも、大声でもなぜか口調が棒読みで、心ここにあらず、という妙な感じもあった。かと思うと、笑顔になってタクシーに乗り込んだり、もう滅茶苦茶。クスリでもやってたんじゃないのって話になったんですよ」

 あまりの事態に、同編集部では記事掲載を2週見送ったほどだったという。

 今思えば、このときも沢尻の身体を“薬物”が蝕んでいたのかも知れない――。

■スターダストが契約解除を通知したペーパーの中身

 ここに1通の「通知書」なる文書がある。

 書面に記された宛先「高城エリカ」の名は、現在高城剛氏(47)と婚姻関係にある沢尻の本名だ。

 送り主は、沢尻の前所属事務所スターダストプロモーション(以下、スターダスト)の代理人A弁護士。2009年9月29日付で、沢尻に契約解除を通知したペーパーである。

 この書面には、これまで芸能界の“闇”に葬られてきた衝撃的な事実が綴られていた。

1 当社(スターダスト、編集部注)は、本人との平成15年8月1日付のマネージメントに関する専属契約(以下「専属契約」といいます)を、本日をもって解除いたします。

2 本解除は、平成21年9月10日に本人の同意のもと薬物検査を実施したところ大麻について陽性反応が示され、本人は大麻使用の事実を認めた上で、今後大麻の使用を止めることはできない旨を表明したことなどが、専属契約の第9条(1)に該当することによるものです。

 本人が大麻使用を認め、使用を止めることは出来ない旨を表明した――。これは沢尻の“大麻中毒"を裏付ける決定的な文書なのだ。

 この通知書については後ほど詳述するが、その前に、当時の芸能界の動きを振り返っておく必要があるだろう。

■押尾学、酒井法子……芸能界は“薬物パニック”に

 この通知書が送られた2カ月ほど前。09年8月、元俳優の押尾学が違法薬物使用容疑で逮捕。さらに同月、酒井法子が夫(当時)の高相祐一氏と共に覚せい剤取締法違反で検挙されるなど、芸能界は“薬物パニック”の状態だった。

 次は誰か――。

 そこで、にわかに注目されたのが沢尻エリカである。

 銀幕の中での沢尻は、清純派として頭角を現した。人気を不動のものとしたのが、05年の映画「パッチギ!」、そして初主演ドラマ「1リットルの涙」(フジ系)での演技だろう。両作品で彼女は多くの賞を受賞。業界では“10年に1人の逸材”と評され、日本を代表する女優になる、はずだった。

 だが、それからわずか4年の間に、彼女の評判は地に堕ちることになる。

「カン違いぶりを世間に露呈したのは、何と言っても『別に……』発言でしょう。07年、主演映画『クローズド・ノート』の舞台挨拶で悪態をつきまくった。映画の純粋なヒロイン役と舞台上での不機嫌そうな振舞いのギャップに、多くのファンが唖然としました」(スポーツ紙記者)

 度重なるドタキャン、夜遊び、泥酔しての奇行、スタッフに暴言を吐くなどの問題行動……。彼女が「エリカ様」と呼ばれるようになった所以である。

 そしてこの頃、芸能マスコミの間では、彼女の“薬物使用疑惑”は半ば公然と囁かれていた。

■『沢尻が検査を拒んでクビになった』という噂が

 そんな中、ついに2009年9月、スターダストは「重大な違反」があったとして、沢尻を契約解除した。

「当時、その理由は詳らかにはされませんでしたが、相次ぐ芸能界の薬物事犯にっいて、人気タレントを数多く抱え業界を牽引する大手のスターダストは、事務所をあげて薬物検査を案施すると表明した。記者の間では、『沢尻が検査を拒んでクビになったのだろう』と推測されていました」(同前)

 当時、小誌にもそのような情報が多く寄せられた。

 だが、契約解除の真相は、これとは異なる。

■薬物検査で陽性反応が出た

 実際には、スターダストは、世間に伏せたまま沢尻の薬物検査を行ったのだ。

 その結果、あろうことか大麻に関する「陽性反応」が出てしまった。そして、このとき沢尻本人は「使用の事実」を認めているのだ。その事実を裏付ける動かぬ証拠が、この通知書なのである。

 小誌では様々な角度から、この通知書を検証し、本物であることを確認した。決定的だったのはA弁護士の職印だ。弁護士の職印は、所属弁護士会に登録名できる印鑑で、一般市民の実印にあたる重要なもの。この印影を、大阪地裁でA氏が担当した裁判記録の印と照合し、紛れもなく本物であることを確認した。

 陽性反応が出たにも拘わらず、本人は止める気もない、というのは正気の沙汰ではない。もはやスターダストに選択の余地はなかったのだろう。

 この通知書について、スターダストに事実確認を申し入れたが、同社は記者との対面取材を拒否。

「辞めたタレントについてのコメントや取材対応は、守秘義務があるのでお受けできない」

 薬物検査が行われた事実について、また、検査で陽性反応が示された事実についても繰り返し尋ねたが、「確認できないため分からない」と言うのみ、書面での質問に対しても、期日までに回答はなかった。

 代理人であるA弁護士に取材を試みた。何度も事務所を訪ね、同書面を持参して確認を求めたが、頑なに面会を拒絶「依頼人(スターダスト)の了承がなければ答えられない」の一点張りだった。

 通知響を受け取った側の沢尻の代理人B弁護士も、「肯定も否定もできない」。当時、沢尻の代理人だったかどうかも「答えられない」という。

 当事者たちはいずれも明確に否定することはなかったのである。

( #2「『みんなで回しながら吸うのが好き』沢尻エリカと大麻を共に吸った“インストラクター”の証言」 へ続く)

沢尻エリカは「みんなで回しながら吸うのが好き」大麻を共に吸った“インストラクター”の証言 へ続く

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2012年5月31日号)

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