ドラマ豊作の2019年「ベスト1は?」 3位なつぞら、2位ノーサイド・ゲーム、では1位は?<600人アンケート>

ドラマ豊作の2019年「ベスト1は?」 3位なつぞら、2位ノーサイド・ゲーム、では1位は?<600人アンケート>

©時事通信社

■2019年のベストドラマは?

 ドラマを振り返ればその年が見えてくる。

 2019年をドラマシーンで振り返ると、東京五輪開催を前に、日本とオリンピックの歴史を振り返る『いだてん〜東京オリムピック噺〜』に始まり、4月には58年の歴史を持つ朝ドラが100作目を迎え、過去のヒロインも登場した『なつぞら』が放送された。

 また、「ラグビーW杯 2019」では、日本代表が史上初となるベスト8入り。この大会前に放送されたのが、企業ラグビーチームの再生を描いたTBS日曜劇場『ノーサイド・ゲーム』だった。

 その他にも、『まだ結婚できない男』『時効警察はじめました』など大人気シリーズの復活があり、日本テレビが25年ぶりに2クール連続放送に挑戦した『あなたの番です』はタイトルが今年の「ユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされ、まさにテレビドラマ豊作の年だった2019年。

 そこで、文春オンラインでは緊急アンケート「あなたが選ぶ2019年のNo.1ドラマは?」アンケートを実施。5日間で600人の投票が集まった。早速、その結果を紹介していこう(#2ではアンケート結果を踏まえて、木俣冬さんによる『2019年ドラマ総決算』コラムを公開中です)。

■1位は、あの“大人気シリーズ”に

 トップ3は僅差だった。安定的な票を重ねて、1位になったのは今年シリーズ6を迎えた、米倉涼子主演の『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』(350点)だった。

 次ぐ2位には、ラグビーW杯前の7月より放送された大泉洋主演の『ノーサイド・ゲーム』(339点)。そして3位には、朝ドラ100作目で豪華な出演者たちも話題になった『なつぞら』(332点)がランクインした。

 以下、大河ドラマ最低視聴率を更新するもSNSで「#いだてん最高じゃんねぇ」と絶賛の声が相次いだ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(271点)、木村拓哉が主演で29日に最終回を終えたばかりの『グランメゾン東京』(206点)が続く(なお1人につき、3つ選び〔1位3点、2位2点、3位1点〕、合計得点で計算している)。

 では、「2019年ベストドラマ」トップ12を、視聴者が選んだ具体的な理由とともに見ていこう。


【1位 ドクターX 〜外科医・大門未知子〜(米倉涼子・テレ朝) 350点】

 米倉涼子演じるフリーランスのスーパードクター・大門未知子が「私、失敗しないので」を合言葉に、次々と難しい手術を成功させていく医療ドラマ。大学医局の出世争いや無駄ななれ合いを「致しません」で一刀両断していく様や、コミカルで痛快なストーリーが視聴者の評価を受けているようだ。

「時事ネタを上手く取り入れているのも面白さを倍増させている」(53・男性)
「お金優先、偉い人優先の世界で『致しません!』と一刀両断するシーンが毎度スカッとして面白い」(67・男性)
「長寿人気番組の『水戸黄門』を彷彿とさせる、勧善懲悪をベースにした一話完結のドラマとして国民的人気番組になっている」(46・女性)
「医師の立場で見ていても、毎回の病気の症例もなかなか凝っていて面白い」(61・男性)

 そして、大門未知子を演じ続ける米倉涼子もこの作品の要だ。

「圧倒的なスタイルと、迫力ある演技が大門未知子にぴったりハマっている。米倉涼子だからこそ魅力的なキャラクターになっていると思う」(28・女性)
「米倉涼子のハマり役だと思う。一匹狼で自分の意志を曲げないところが見ていてカッコいい」(35・女性)

 コミカルな演技を見せる俳優陣たちも人気の理由となっている。

「岸部一徳さんが演じている晶さんが、病院長にメロンを持って手術報酬を請求しに行くシーンがツボ!」(45・男性)
「基本的な展開は同じでも、大門未知子はじめパートナーの晶さん(岸部一徳)、麻酔科医・城之内(内田有紀)、蛭間院長(西田敏行)、海老名(遠藤憲一)など登場人物たちのキャラクター設定が面白いから毎回見ていて飽きない」(30・女性)

■2位「ラグビー」と3位「100作目の朝ドラ」がランクイン

【2位 ノーサイド・ゲーム(大泉洋・TBS)  339点】

 ラグビーW杯前の放送で、ラグビー熱を盛り上げたことが視聴者にも強く印象に残った。原作は『半沢直樹』や『下町ロケット』などヒット作を次々と世に送り出している池井戸潤。

「ゲームシーンも美しく撮れていて、見ていて気持ち良かった」(47・男性)
「『ラグビーのドラマといえば?』という質問の答えが数十年ぶりに書き変わった気がしました」(36・男性)
「従来のスポ根ドラマと違い、企業スポーツとしての問題や悩みなどがリアルに描かれていて興味深かった。役者もラグビー経験を優先してキャスティングし、プレーシーンの凄みが半端なかった」(59・女性)

 ラグビーは複雑なルールも観戦の壁の1つ。主人公が全くラグビーを知らないド素人という設定にしたことで、丁寧にラグビーの知識を描き切った。

「ラグビーの基本理念である『all for one one for all』を元日本代表やラグビー経験者の役者を使ってリアルに映し出し、その後に開幕したラグビーW杯でのジャパン快進撃に一役買ったのは間違いない」(67・男性)
「ラグビーを全く知らなかった視聴者にも分かりやすかった。ワールドカップの観戦もこのドラマのおかげで楽しめた」(51・女性)
「ラグビーは観たこともなかったのに、途中から泣きながら見てました。このドラマの影響からかラグビーW杯も実際に観戦しに行って応援しました!」(37・男性)

 主人公のGM・君嶋を演じた大泉洋の体当たりの演技も好評だった。

「大泉洋が雨の中、タックルするシーンが印象的。すべてにおいて気合の入ったアツい演技だったと思う」(29・男性)
「大泉洋の素晴らしさがドラマの完成度に直結していた気がする。傑作だった」(59・女性)

【3位 なつぞら(広瀬すず・NHK) 332点】

 長い歴史を持つ朝ドラの節目となる第100作目。ヒロインはオーディションではなく、NHKからのオファーにより広瀬すずが演じた。

「戦争孤児・北海道開拓・アニメ創生と戦後日本の象徴的なキーワードを良質に絡めたストーリー。それに負けない俳優陣が見事に演じ、近年にないダントツに見ごたえあるドラマだった」(65・男性)
「広瀬すず演じる奥原なつを中心に、北海道の自然と家族の素晴らしさを見せながら日本のアニメーション黎明期と主人公の成長をまとめ上げたストーリーは見事でした」(44・男性)
「戦後の混沌とした時代の中で、孤児になり、北海道の暖かい家族に救われ、愛情に触れ、アニメーションの仕事に励む主人公の姿には元気と勇気を貰いました」(66・女性)

 歴代朝ドラヒロインの登場など豪華出演陣も注目の的となった。

「草刈正雄さん演じるじっちゃんがとても温かくて、優しくて。でも厳しくもあり、言葉の1つ1つが素晴らしかったです。出演される回は毎度感動していました」(59・女性)
「朝ドラ100作目にふさわしく、松嶋菜々子さん比嘉愛未さんをはじめ、過去のヒロインが出演して豪華なキャストだった。個人的には山口智子さん演じる亜矢美が好きでした」(53・男性)

『なつぞら』の主題歌はスピッツの「優しいあの子」。アニメーションでのオープニングという、作品テーマならではの試みもあった。

「スピッツの爽やかな音楽と可愛らしいアニメーションのオープニングが大好きでした」(29・女性)
「100作目にふさわしい素敵なオープニングが印象的」(56・男性)

■4位から6位のドラマとその理由は?

【4位 いだてん〜東京オリムピック噺〜(中村勘九郎 阿部サダヲ・NHK) 271点】

 視聴率は振るわなかったものの、脚本に宮藤官九郎を迎え大人気朝ドラ『あまちゃん』スタッフで挑んだ意欲作。SNSでは絶賛の声が相次ぎ「#いだてん最高じゃんねぇ」で感想を投稿する視聴者が多かった。

「オリンピックと落語で織りなした、涙と笑いに満ちたクドカンならではの一大叙事詩だったと思います。魅力あふれる一人一人の登場人物が時代の中で脈々と息づいていた文字通りの大河ドラマだった」(58・女性)
「視聴率は過去最低でも、話題性は今年ナンバー1のドラマだった」(30・男性)
「登場人物ひとり一人の泣き笑いの人生が、縁あってあちこちで繋がって、最後は大きな河の流れになった見事なドラマ。素晴らしい脚本・演出・演技・衣装・美術・VFXで、NHKにしか作れない作品だった」(60・女性)
「視聴率はふるいませんでしたが、スポーツの日本史に焦点を当てたことや主人公たちの競技(または五輪誘致)への情熱、細かな伏線がいくつも絡み合っては絶妙に回収されるストーリー構成などに大きく惹かれ、個人的には歴代No.1大河ドラマとなりました」(44・女性)
「はた迷惑で個性的な面々が繰り広げるドタバタ劇は実に愉快で痛快。なおかつ権力の横暴さについても考えさせられました」(58・男性)

【5位 グランメゾン東京(木村拓哉・TBS) 206点】

「久しぶりの主演ドラマなのに木村拓哉のシェフ役がすごく合っている。『SMAP×SMAP』の人気コーナー・BISTRO SMAPを思い出す」(47・女性)
「恋愛中心じゃなくて大人っぽくてカッコいいドラマ。木村拓哉が好きじゃないのに思わず『かっこいい!』ってなる。相手役が売り出し中のイマドキな人気女優さんじゃないのも良い」(56・女性)
「料理を、食材から作る過程をきちんと見せ、出来上がりも美しい。料理への敬意をきちんと払っている」(65・男性)
「木村拓哉らしい“キザ”なキャラクターも残していて、見ていて安定感がある」(35・男性)
「料理の素晴らしさと人間関係も描きながら、同時並行で過去の事故の憎悪を料理で解決していく面白いストーリー展開」(44・男性)

【6位 あなたの番です(田中圭 原田知世・日テレ) 187点】

「誰が犯人なのか、毎日自分なりに考察しながら見てました。こんなに次週が待ち遠しいドラマは久々でした」(58・男性)
「毎週、考察をノートに書いて、子供たちと一緒にテレビにかじりついて見ていました。日曜の夜が待ち遠しい半年間でした」(46・女性)
「毎回ドキドキハラハラで、面白すぎて友だちや家族でも話題にしていました。田中圭さんと原田知世さんのラブラブ夫婦にも癒されました」(20歳・女性)
「25年ぶりの2クール連続放送など、マンネリ化するドラマ界に革命を起こした」(52・男性)
「登場人物すべてが怪しく見える展開と演出が素晴らしかった」(38・女性)

■7位から9位のドラマとその理由は?

【7位 相棒season18(水谷豊 反町隆史・テレ朝) 161点】

「杉下右京警部の冷静な謎解きの秀逸さと、冠城巡査とのコンビが絶妙で、season18でもさらに作品の内容自体が面白くなっていました」(73・女性)
「ずっと見続けているのに、全然飽きないところは凄い」(65・男性)
「長寿番組ならではの安心感と、役者慣れしてきた反町隆史さんと水谷豊さんとの掛け合いは絶品」(60・男性)
「サスペンスですが、ヒューマンドラマにもなっていて、杉下右京さんの言葉にいつも共感させられます。相棒とのコンビネーション抜群で、脇を固める登場人物もみな個性的で面白い人物です。変人だが頭脳明晰な杉下右京さんの魅力が褪せることはありません」(59・女性)
「相棒ワールドが確立されていて安心して見ていられる。二転三転するストーリー展開と風刺のきいたテーマ選びも秀逸で、大人の鑑賞に耐えうる数少ないドラマだと思う」(51・女性)

【8位 凪のお暇(黒木華・TBS)  152点】

「制作者側の遊び心がオープニングタイトルから始まっていて、他局の役柄を彷彿とさせたり、広がりのある展開に夢中になりました。キュンキュンしながら見てました。ゴーヤが食べたい!」(55・女性)
「自分自身の何気ない日常と重なって見ることも出来て、とても楽しめました」(35・女性)
「なんとも言えない雰囲気があった。毎週歯がゆすぎて、高橋一生演じる慎二にムカついていた」(45・男性)
「誰もが空気を読み過ぎて疲れてる時代。だからこそ、思いっきり共感できるドラマで、『あるある』の連続だった。主役の黒木華はもちろん、共演の高橋一生、中村倫也、武田真治など、キャスティングが最高に素晴らしい。誰もがいい味を出していて毎回飽きなかった。凪(黒木華)の成長だけでなく、慎二(高橋一生)やゴン(中村倫也)の成長も描いていたのも良かった」(51・女性)
「自分探しをする主人公に毎週エールを送りながら見ていた」(57・男性)

【9位 スカーレット(戸田恵梨香・NHK)  149点】

「貧しいながらも家庭を助け、前向きに笑顔を絶やさず、自らの人生を前向きに生きて行く喜美子の姿に心を打たれています」(66・女性)
「久し振りに脚本と演出が秀逸な朝ドラ。きちんとヒロインの成長を描いて、ストーリーの変化にもそれぞれ納得のいく理由がついているのが素晴らしい。喜美子の父・常治(北村一輝)も、貧乏性・大酒飲みの浪費癖で、自分の想いを上手く伝えられない不器用さがあるがそれを不自然に思わせない演技力も良い。Superflyの主題歌とともに、毎日楽しみにしている」(54・男性)
「ヒロインの旦那さん役を演じている松下洸平くんにドハマりしています」(58・女性)
「ここ数年の朝ドラで一番見応えがあります。演出も過剰すぎず丁寧な描写がいいです」(56・女性)
「戸田恵梨香さんの関西弁は温かさがあって、毎日見ていて癒されます」(32・男性)

■10位から12位のドラマとその理由は?

【10位 3年A組―今から皆さんは、人質です―(菅田将暉・日テレ) 138点】

「若手ばかりだったのにこんなにも引き込まれるとは思わなかった。SNSの在り方についても考えさせられた」(25・女性)
「現代特有の社会の歪みを10代が受けている様子がすごくリアルに感じた」(60・女性)
「今までにない設定のストーリーと、多才な若手俳優さんの個性的な演技に惹かれた」(55・男性)
「このドラマが伝えたいメッセージは時代を反映していたと思います。若い世代にこそ、見て、そして考えて欲しい内容を扱ってくれた印象でした」(38・女性)
「現代社会の問題点を提起しており、見ていてドキドキでした。息子が年頃になったとき、見せてあげたいドラマです」(29・女性)

【11位 監察医 朝顔(上野樹里・フジ) 109点】

「被災した人、その関係者の心的ダメージがどれほど大きいかを改めて気づかされた。ドラマを取り巻く人間関係は特殊ではなく自分に置き換えて見ることが出来て、なお感動した」(59・女性)
「優しくもあり、時にインパクトのあるメッセージを訴えてくるドラマだった」(57・男性)
「悲しみを少しずつ乗り越えていく家族の物語。久しぶりに心に残るドラマでした」(45・男性)
「法医学は唯一医者で人を助けることは出来ない職業だが、死亡した本当の真実を家族に知らせることが出来る尊い職業だと知った」(40・男性)
「監察医の仕事を通して、知人の死や東日本大震災で行方不明になった母の事を乗り越え、成長していく主人公と家族に好感を持ちました」(38・女性)

【12位 わたし、定時で帰ります。(吉高由里子・TBS) 83点】

「まさにいまの社会を表すドラマだったと思う」(39・男性)
「勤めている会社でも起こっているリアルが描写されていて、とても共感できました。吉高由里子さん演じる主人公みたいに立ち回れたら……」(35・女性)
「『働き方改革』という言葉を聞くようになった今の時代で、自分の働き方について考える機会をもらった。それにしても、向井理さん演じる種田さんは理想の上司!」(50・女性)
「仕事で体を壊して躁鬱病を患った経験があるので、これまでのブラック企業の表現にはイライラしたし、現実はこんなに甘くないよと思うことが多かった。でもこのドラマは、働く人なら誰でも感じる疑問や理不尽さなどがリアルに描写されていた」(45・女性)
「種田(向井理)に憧れた」(32・男性)

? たくさんのご投票ありがとうございました。

【続き】 ?凪のお暇、わた定、朝顔……なぜ“現代女性が自分らしく生きようとする”ドラマが人気だったのか

凪のお暇、わた定、朝顔……なぜ“現代女性が自分らしく生きようとする”ドラマが人気だったのか へ続く

(「文春オンライン」編集部)

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