「徹子の部屋」コンサートで気づいた「ポジティブエイジング」の大切さ

「徹子の部屋」コンサートで気づいた「ポジティブエイジング」の大切さ

イラスト 中村紋子

 先日「徹子の部屋」コンサートに行ったの。五千人収容の東京国際フォーラムのホールが満席。アーティストのライブにはよく伺うけど、こんな連帯感満載のコンサートは初めて! なんせ、出演者もお客さんも七十代以上が多くて、親しみのこもった雰囲気は「同窓会」さながら。男性が多いのにも驚いたわね。

 出演者は、ボクの青春時代にヒットチャートの常連だった豪華メンバーばかり。会場全体が青春期に戻り、元気が漲る。最年少は、六十七歳の八代亜紀さん! これには衝撃。中尾ミエさん・伊東ゆかりさん・園まりさんの古希三人娘が、今でも見事な踊りと歌を披露。「白いブランコ」が懐かしいビリー・バンバンは、兄の菅原孝さんが車椅子で登場。脳出血で倒れ、リハビリを経て復帰したんですって。「病気になっても死ぬな!」なんてメッセージを客席に大声で贈ってくれて、それが会場の熟年世代には妙にリアルに響く。一体感は最高潮ね。

 青春時代はキレッキレのワルぶりだった宇崎竜童さんと奥様の阿木燿子さんのトークも、この世代特有の「アレ、アレだよ」なんて会話が親しめたし、南こうせつさんの鈴が鳴るようにキレイな歌声にも感動。会場全員、振り付きで合唱したけど、振りのテンポが各々ずれるのがまたいい味。世代を超えて共に歌える歌を探すのに一苦労するこのご時世、皆で同じ歌を楽しく合唱できる幸せを満喫したワ。

 今、年齢を重ねることを肯定的に受け入れる、「ポジティブエイジング」の生き方が注目されている。その美しさは、若い頃のキラキラした輝きとはまた違う、言わば「円熟美」ね。加齢や病気、人間関係の苦難などを乗り越え、一層逞しく渋く輝く、“同志”の人間らしい舞台姿に、ホッとしつつも勇気をもらった一夜でした。ありのままの自分を受けとめ、来年はボクも“いぶし銀”、目指そうかしら?

(尾木 直樹)

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